今ではどの地域でも「げんなり」として使われていますが、昔は「ぐんなり」という言葉で使われていました。
「ぐんなり」というのは、太陽などに照らされすぎた植物たちがぐったりしている様子を表す言葉になります。
その姿は、もうヤル気も感じられない、疲れ果てて力が抜けているようにも見えますよね。
そんな「ぐんなり」という言葉が長い年月をかけて、「げんなり」という言葉に変化したといわれているんです。
言葉は進化していくものですが、このように分かりやすい変化だと理解しやすいですね!
京都弁の「げんなり」
方言というと、ひとつの地域でしか使われない言葉だと思っていませんか?
たしかにそのような方言もありますが、”げんなり”のように少し距離のある地域ごとに使われている方言もあるんです。
まずは、京都弁での「げんなり」に注目してお伝えしていきましょう。
京都弁での「げんなり」には、「がっかりすること」「力が抜けてしまう様子」を表しています。
これは、さきほどご紹介してきた”げんなり”の意味と同じですね。
この言葉がどのようなところで使われるかといいますと、まさにマイナスなイメージを感じたときなんです。
例えば、何か嫌なことがおきてしまってそれまでもっていたヤル気がそがれてしまったとき、悲しすぎることが起こってしまい自分ではその気持ちを制御することが出来ず、力が抜けてしまう様子ですね。
あなたも「悲しすぎること」がおきたとき、もう気持ちも何もかもふっとんで立っている力さえも感じることが出来ないことって経験したことがあるのではないでしょうか?
私情になってしまいますが、筆者は以前お付き合いしていた恋人の浮気の証拠に共通点をみつけてしまった(浮気が確定した)ときには、立つことも出来ない、もう悲しむを通しこしてカラダ全体の力が抜けてしまったことがあります。
そんな話はさておき・・・。
では、京都弁では「げんなり」という言葉をどのように使っているのでしょうか?
例文を簡単にお伝えしますと、「げんなりせんといて」なんて使います。
ずばりこれは「落ち込まないで、がっかりしないで」という意味合いになります。
どこかで聴いたことがあるような言い回し言葉ですね。
熊本弁の「げんなり」
”げんなり”という言葉は、京都だけが発祥ではありません。
なんと京都から遠く離れた九州地方の熊本県でも”げんなり”という方言が存在しているんです。
では、熊本県での”げんなり”はどのような意味を持っているのでしょうか?
ずばり「うんざりする様子」という意味を持っています。
これも京都弁と同じく、さきほどご紹介した”げんなり”という言葉の意味と同じですね。
どのように使うかというと「げんなりだけん」なんて使います。
これは「うんざりしたわ」という意味合いになります。
京都弁と同じように”マイナスな面”で使われる言葉だということですね。
「げんなり」の類語
「げんなり」という言葉の意味とどこの地域で使われていたものなのかを知って、さらに「げんなり」という言葉への理解が深まったのではないでしょうか。
しかし、まだまだ「げんなり」という言葉を知るには情報が足りていない!
まだまだ”なんとなくのニュアンス”でしか理解できていない・・・という方もいらっしゃるはず。
そのような方のために、ここでは「げんなり」という言葉に似た意味を持つ類語をご紹介しています。
類語を知れば、「げんなり」という言葉にたいして”こういう捉え方も出来るんだな”と気づけるはずです。
気力が失せる
あなたは、何かを物事を遂行している途中で気力がうせてしまったことはありませんか?
それまでにもっていたやる気が一気になくなってしまったり、なんとかだしていたやる気が出なくなってしまったことをさしています。
「げんなり」は、気力がうせてしまったこと、それも根っから気持ちがうせてしまっているのでどうしてもそのやる気を回復することができない”どうしようもない”状況をさしています。