社会人になったからには、今までの学生気分や学生同士での常識とは少し異なる、ビジネスで通じる一般的なビジネスマナーを身につけなくてはなりません。
新入社員の、そして社会人の礼儀であり、第一歩とも言えるでしょう。
業務を遂行する上で基本的なこと
ビジネスマナーというのは多岐にわたります。
人によっては、とても難しく感じる人や、場合によっては嫌悪感を覚える人もいるかもしれません。
毎年のように新入社員に対して「今年は○○タイプ」のように揶揄しながら、最近の若いものはやる気がない、使えないなどのように言う上司たちも存在します。
インターネットの記事でまとめられることもありますよね。
そんな状況では、ただでさえ新入社員で初めてのことばかりで緊張しているのに、より意識して、かしこまりすぎてしまう人や、気を使いすぎで疲れてしまう人もいます。
世の中には変な自分だけの考えを「常識」「マナー」として押し付けてくる人も存在するので、あまりそういったことまで気にする必要はありません。
ビジネスマナーとはなぜ必要なのかということをまず考えてみましょう。
業務を遂行する上で基本的なことであり、それがあることで業務が円滑にすすむもの、それがビジネスマナーです。
基本的となる知識や動作
ビジネスマナーで必要なのは、基本中の基本である基礎知識です。
たとえば朝出社したら「おはようございます」。
退社するときには「お先に失礼します」。
なにかしてもらったら「ありがとうございます」。
同僚に声をかけるときにいきなり自分の要件を話すのではなく、「今よろしいですか?」と相手の都合を確認するために声をかける、などのちょっとしたあいさつの言葉はとても大切ですね。
幼稚園などでも、こんにちは、さようなら、いただきますなどのあいさつはきちんと言うようにと先生たちに言われたのではないでしょうか。
幼稚園で言われたはずのことが、大人になってもできない人というのは残念ながらたくさんいます。
大人になったからやらないという人もいるでしょう。
でも、ビジネスマナーとしてだけではなく人間として、あいさつをきちんとするということはとても大切なことです。
きちんとしたあいさつをすることで人間関係が円滑になりますし、信用を得やすくもなります。
ビジネスマナーの研修などでよく言われることには、『表情』もあるでしょう。
仏頂面をしていたり相手の目を見なかったり、というのではなく、基本的には口角をあげて笑顔で話すように指導されるのではないでしょうか。
表情というのはとても大切なものです。
同じ「おはようございます」の挨拶をされるにしても、むすっとした表情をした人から「おはようございます」と言われるより、にこにこ笑顔の人から「おはようございます」と言われた方が晴れやかな気分になりますし、こちらも笑顔で「おはようございます」と返せるのではないでしょうか。
表情というのは話す時の声や喋り方の抑揚にも表れるものです。
面と向かって話しているときだけではなく、電話で話しているときでも笑顔で話した方が、相手に好印象になります。
たとえばコールセンターのような、電話で話していて電話口のお客様には顔が見えないお仕事でも、表情は気にするように指導されます。
目の前に鏡を置いて、常に自分が笑顔で話すことができているかどうかをチェックできるようにしているケースも多いです。
これは実は、相手のためだけでなく、自分のためにもなります。
というのも、とくになんとも思っていないときでも、口角をあげるだけで気分は高揚するという実験結果があるのです。
正に「笑う門には福来る」ですね。
悲しい気持ちでも、なんにも思っていないニュートラルなときでも、笑顔になることで気持ちが楽しくなります。
笑顔まで作らずとも、口角を上げるだけでも効果があるそうなので、心がけてみてはいかがでしょうか。
態度や身だしなみも、ビジネスマナーとして重要なポイントです。
相手がどのような立場の人でも、性別や年齢、国籍などに関係なく不愉快な印象を抱かせないような態度や身だしなみ、言葉づかいを身に着けておくと、ビジネスでは有利に働きます。
会社の雰囲気や仕事の種類、自分の立場などによって多少左右はされるでしょうが、それとは関係なく一般的なビジネスマナーにおける身だしなみにそろえておくのが一番妥当でしょう。
このような「あたりまえ」のことに気を使うことを、全般的にビジネスマナーと呼んでいます。
あたりまえなことだけに、きちんと意識しないとできていなかったり不十分だったりと、自分では気づけないこともあります。