つまり、全体的に見て「リスペクト」という言葉は、相手に対してポジティブな印象を持っているときに使われる言葉であり、それも相手のことを心底信頼しているときに使うことができる言葉だということがお分かりいただけるはずです。
リスペクトの類義語とその違い
これまでに日本語と英語の両方から「リスペクト」という言葉の意味についてお伝えしてきました。
いかがでしたか?あなたがこれまでに使っていた「リスペクト」という言葉の意味ははたしてあっていたでしょうか。
なかには、まったくもって別の意味で使ってしまっていたという方もおられるはずです。
そのような方は、ぜひとも類義語を確認していきましょう。
それにまだ「リスペクト」という言葉の意味をしっかり理解できていない、もっと詳しくこの言葉を知り尽くしたい!と感じておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、そのような気持ちがあってもどのようにして、「リスペクト」という言葉の理解を深めていけばいいのかなんてわからないですよね。
ということで、ここでは「リスペクト」という言葉における類義語をお伝えしています。
類義語というのは、その特定の言葉である「リスペクト」という言葉とほぼ同じ意味を持っているとされる言葉です。
しかし、なかには少し違ったニュアンスを持っている言葉もありますから、その違いまでもしっかり把握することによって「リスペクト」という言葉をさらに深く知っていくきっかけにしていきましょう。
引用
「この文章は引用です」とか「引用した文章があるのであれば参考文献を記せよ」なんて言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
それって「もともとあった文章からそのままそっくり自分の作成している文章に使うこと」を指していますね。
どのような文章でもそのようにほかの文章に書かれていたものをそっくりそのまま使うというときには“引用”(いんよう)ということでその資料がどのようなものなのか、いつ発行されたものなのか、誰が記載したものなのかまでも記載しなくてはいけません。
そのように「引用する」という言葉も「リスペクト」という言葉の類義語としてお伝えすることができるんです。
しかし、そこには「尊敬する」なんていう意味が全く含まれていないように感じるのでどうしても納得いかない方もおられるかもしれないですね。
そのような方は、このように考えてみてください。
「その文章の書き方に賛同している、それに自分の言いたいことをしっかりと伝えてくれている―要するにその文章のことを認めている」という意図で「引用」することができるんです。
言葉として「引用」と「リスペクト」という言葉を言い換えて文章を作成することはできませんが、意味合いとしては似ていることになります。
しかし、「引用」という言葉は実際にその言葉や文章を使いまわす“行動”をさしますが、「リスペクト」は受け入れている気持ちや尊敬している気持ちなどの“目に見えないところ”がありますよね。
サンプリング
あなたは「サンプリング」というものがどのようなものかわかりますか?
サンプリングというのは、なにかを調査しているときなどにとるものであり、その調べていることの“データの基礎”になるものだったり、その調べていることの傾向を知るための“サンプル”(一つの例)になります。
筆者は大学時代に社会学を学んでいましたが、ある社会調査をするときには必ずサンプリングをとりました。
もしも「日本におけるそれぞれの家庭の幸福度」なんていうのを調べるとしましょう。
そのような場合に本当に全国の家族全員にアンケートをとるなんてしていたら、莫大なお金とそして時間を必要とすることになりますし、集めることのできたアンケート結果を集計することまでもかなりの労働力をともなうことになってしまいますよね。
そのようにしないために、社会学では“その目的としていることの傾向が強い家族”というのを「サンプリング」として抽出します。
ここでいう抽出というのは、一定の基準ですべての家庭から“一つの例”となるように選び抜く作業のことを言います。
その家族たちを見ることで、日本全国の家族の幸福度を調べることができるんですよね…なんて社会学の話をしてしまっては話がずれてしまいますね。
「サンプリング」というのは、いわゆる“一つの例”ということができます。
そのため、「サンプリング」というのは少しだけ「リスペクト」という言葉と同じ意味として扱うことができるんですよね。
それは、「サンプリングとして認めることができる」というニュアンスで同じような意味を持っているということができるからです。
せっかく全体から例となるサンプリングを抽出できたとしても、そのサンプリングの対象がアンケートをぶっきらぼうに答えていることなんてザラにあります。
そのようなアンケート結果って信じることができないですよね。
そのため、「サンプリング」というのは、少しでもその相手に対する信頼感が関係しているものであり、「リスペクト」という言葉の類義語として扱うことができるんです。
盗作
一時期、ネットメディアにおいて「盗作」が問題になりましたよね。
また、某有名音楽家(耳が聞こえないと言っていたけれども実際は聞こえていたアノ方)なんていうのも、ゴーストライターを雇っていてそれも自分の作成した曲だといつまでも言い張っているような事件までもがありました。
そのような“盗作”といわれるのは、もともとあるものをそっくりそのままマネしているくせにあたかも自分で作りました、といっているようなものになるんですよね。