家事もそうです。
1人暮らしなら週末に溜まっていた洗濯物を片づけて掃除をし、外食ばかりで目減りしていくお金に比べ、風呂あがりにフカフカのタオルがあったり、安いのに美味しい手料理にありつけることは感謝すべきことです。
もっと小さなことでもたくさんあります。
お醤油をとってくれただけでも、買い物で重い方を持ってくれただけでも、「近いから」「男だから」当たり前、ではなく、そこに優しさが感じられる行為ですから「ありがとう」と言って何もおかしくありません。
育児だって、我が子が元気に大きくなっているだけで十分です。
それ以外は全部プラスアルファで、しっかり食べて寝る以上に子供ができることがたくさんあるなら、それは2人の協力があって生まれたものです。
子供にも個性がありますから、育児や教育の方法に何か1つの正解があるわけでもないので、2人で話しながら取り組んでいくことを大切にしましょう。
「ごめんなさい」
相手が何をしても謝ってくれないというのがストレスになっている夫婦は多いようです。
「男たるもの簡単には頭をさげない!」という頭でっかちさんもいるみたいですが、悪いことをしたなら謝るのが男女以前に人間として、それこそ当たり前ではないでしょうか。
謝ることは、謝るべき時に謝っておいた方がいいです。
「これくらい許容範囲でしょ」と甘えている内に、相手の中では積もり積もって怒りに変わり、溝がどんどん深くなっていきます。
それを埋めようとして弁明する方がよっぽど労力を使うことになります。
二人で決めた家の中でのルールで“脱ぎ散らかさずにカゴに入れる”があるのに脱ぎ散らかして指摘されたら「今やろうと思ってた」とか「これくらい良いじゃん」ではなく「ごめんなさい」が当然です。
ルールを破ったくせに謝らないとは何事だという話ですから、疲れてたとか言い訳する前にまず謝りましょう。
また、夫婦喧嘩においてはお互い謝るべき場合があります。
まず喧嘩の根源を作ることをやらかした側が謝るのは当然としても、その間に相手を傷つけるような言動にお互いが及んでしまったなら、それはお互いに謝るべきです。
夫婦ですから、喧嘩は勝った負けたではなく、理解し合う機会として捉えられるくらい冷静に自分のことも見つめ直してみましょう。
「おはよう」
「おはよう」すら挨拶のない夫婦というのは、溝どころではなく、かなり問題があります。
勤務時間が大きく異なって会えないというなら話は別ですが、朝に顔を合わせて「おはよう」を言わないって夫婦としてどういう状況なんだか想像もつきません。
こんなのむしろ、「挨拶しないぞ!」とでも意識しないと「おはよう」を返さない方が難しいのではないでしょうか。
「朝が弱いから口を開きたくない」と言う人もいますが、たった4文字、唸るようにでも口から出る「おはよう」が言えないほど朝が弱いって、病院で体に不調がないかを検査した方が良いレベルです。
逆に言えば「おはよう」すら無いならそれ以外のコミュニケーションを望むのは無謀でしょう。
子供もマネしますから何も良いことがありません。
「おはよう」を言わなくていいのは1人暮らしだけです。
朝、起きた方がカーテンを開けて「おはよう」と一言発するだけでも、だいぶ爽やかに1日を始められます。
喧嘩していたとしても、これだけは怠らないようにしないと、溝が深まるばかりですから気を付けましょう。
「おかえり」「ただいま」
家にいる方が玄関まで迎えに行くべきとまでは言いませんが、「おかえり」「ただいま」くらいは相手の方を向いて挨拶したいものです。
テレビやスマホを見ながら、帰宅した人を背に声だけでする挨拶なんて言われた方も作業的に感じて虚しさが込み上げてきます。
この2つの言葉はその声色や声量でその日の気分が表れることもあります。
相手の微妙な変化に気付けるのも夫婦ならでは。
疲れているのか、良いことがあったのかなど想像すれば、その後のコミュニケーションの架け橋になります。
そして、どんなに出先で嫌なことや悔しいことがあっても、家に帰ってあたたかく迎えてくれる人がいるというのは、ありがたいことだと再認識しましょう。
考え方を押し付けない
夫婦である以上共同生活ですから考え方の違いで衝突することもあります。
しかし、その時は互いにどちらかが正義ということは、まずありませんから、双方の意見を聞いて落としどころを見つけるのが無難です。
序盤でご紹介した価値観の違いでも例示しましたが、水周りが綺麗でなければ気が済まないなら、そう思う方が綺麗にすればいいし、相手の趣味が理解できなくても放っておけばいいのです。
とはいえ、趣味に関して収入に見合わない出費をしているなら話し合いましょう。