連想されるということは、「頭が下がる」と自分で感じた時には連想される言葉に置き換えて使うことが出来るということです。
「頭が下がる」から連想される言葉にはどんなものがあるのか、またどんな意味があるのかを以下にご紹介していきます。
感じ入る
「感じ入る」とは、「すっかり感心すること」です。
意義としては心に強く残り印象があることですので、自分がとても強く印象に残るような出来事があった際に、それが感心の気持ちであるのなら、「感じ入る」と使うことがあるでしょう。
「感じ入る」はすっかり感心しきることですが、この言葉の意味をきちんと理解していない人の多くは、「感じ入る」を何かしら心に感じるものがあることと誤解して捉えています。
確かに心に感じることがあるのは同じですが、それが感心の念から来ているということを理解していなければ、間違った使い方をしてしまうことがあるでしょう。
そのため「感じ入る」という言葉の意味を正しく理解して、相応しい場面で使っていきたいですね。
見上げる
「見上げる」には、単純に上の方を見上げるという意味以外にも、「立派だと思う」という意味もあります。
お辞儀が感謝や謝罪、挨拶などを意味する行為であり、またそこから「頭が下がる」という言葉が生まれたように、「見上げる」という言葉にも、自分が尊敬に値する人に対して精神的な意味で見上げるという意味が込められています。
気持ちの上では、自分がとても尊敬する人の存在が大きく感じられて、その大きな姿を自分が見上げているような心地でしょう。
人は精神的に自分よりも偉大だと感じる相手を見る時に、本来の身長や大きさよりも相手がグンと大きく感じられることがあります。
尊敬する相手を思う時につい見上げてしまうのは、そうした心理的な作用が大きく関係していると言えるでしょう。
また、「頭が下がる」から連想される「見上げる」という言葉は、心の中で感じたり、文章で著したりする際に用いられることはありますが、日常的に「あの人を見上げてしまうよ」などと使われることはあまりないでしょう。
感心する
「感心」は、「優れたものとして深く感じて心を動かされること」です。
他にも「驚き呆れる気持ちを持つこと」や「行動や態度などが立派で褒めるべきさま」などの意味もあります。
感動や深く心を動かされるさまという意味で使われることが多く、呆れるという意味で使われることはあまりありません。
行動や態度が立派な場合にも「感心するね」と使うことが多いため、基本的には良い意味として使われる言葉です。
「感心」は「尊敬」と同様に、日常的によく使われる言葉の一つです。
「尊敬」の場合には、自分よりも相手の方を上に見て敬う気持ちが強いですが、「感心」の場合には同等の立場や下の立場の人に対しても使われることが多い言葉です。
例えば「彼女はいつも整理整頓がきちっと出来ていて感心するなぁ」や「部下の仕事振りには感心させられる」など、自分でも出来ることではあるものの、それが積極的に出来ている相手に対してもよく使われます。
脱帽する
「脱帽」とは、「帽子を脱ぐこと」「帽子を脱いで敬意や降参の意を示すこと」です。
「頭が下がる」という言葉から連想される意味としては後者の意味になるでしょう。
日本人は相手に敬意を示す際には頭を下げる行為が一般的ですが、海外ではそれが帽子を脱ぐ行為に当たります。
自分が被っている帽子を脱ぐことによって、「おみそれしました」や「感心させられました」などと相手への敬意や尊敬の念を示します。
また、自分が到底かなわないと感じた相手に対しても、相手よりも自分の立場が下だと認める行為として帽子を脱ぐことがあるでしょう。
日本人は実際に被っていた帽子を脱ぐことで、相手に敬意を示すことはそこまで多くはありません。
それは単純に、室内では帽子を脱ぐというマナーが一般的なため、帽子を脱ごうにも最初から被っていないことの方が多いからでしょう。
そのため行動ではなく、言葉として「脱帽します」「脱帽させられました」と使う方が多いです。
感嘆する
「感嘆」には「感心して褒めたたえること」や「嘆き悲しむこと」などの意味があります。
感心するという意味で使われることが多いため、嘆き悲しむといった負の感情の意味を持つことを知らない人もいるかもしれません。
言葉本来は良い意味も悪い意味も含んでいますが、「頭が下がる」から連想される意味としては、前者の良い意味の方でしょう。
また、「感嘆」は文字として著されることはあっても、言葉として口にされることはあまりないでしょう。
あなたの周りでも、誰かがすごいことをやってのけた時に、「感心した!」「感動した!」などと口にすることはあっても、「感嘆した!」と言う人はあまりいないでしょう。
そのため「感嘆」と口にする時には、聴く側にやや違和感を与えることもあるでしょう。
「尊敬」は心の内でひっそりと相手に対して敬意を示すこともありますが、「感嘆」の場合には褒めたたえるという意味がありますので、直接相手に対して素晴らしいと敬意や感動の気持ちを伝えることが多いです。