自分では美人だと思っていても、欧米諸国の骨格と比べたら鼻はぺしゃんこだし、目元の彫りこみは浅いし、顎の突出なども控えめでのっぺりした顔をしています。
『テルマエ・ロマエ』でも日本人のことを「平たい顔族」と称していましたが、まさにその通りで、阿部寛さんのように凹凸のハッキリした顔立ちの方が日本人では珍しいのです。
そんなどんぐりの背比べの世界でおかちめんこがどうのこうの言っていたって、世界からみたら日本人はほとんどおかちめんこです。
むしろ低くて小さい鼻が流行り出している
日本人女性は世界の男性からモテるという話を聞いたことはないでしょうか。
実は、フランスやロシアでは「鼻が高いね」は褒め言葉ではなく悪口だと思われる傾向にあるらしいです。
みんな鼻が高いから、鼻が高いことは憧れの対象にはならず、むしろ「デカイ鼻」と笑われている気持ちになるのだとか。
同じく鼻が高い人種が多いイランでは、わざわざ鼻を小さくする美容整形も多く行われているといいます。
彼らからすると、日本人のおかちめんこ顔はとても美しく見えるとのことでした。
「え?そうなの?」とびっくりする美的感覚の違い
鼻に限らず、世界で魅力的な女性とされる価値観は日本人とはズレていることがたくさんあります。
まず白人と比較してみましょう。
日本人は白くて透明感のある肌を好みますが、白人は小麦肌に憧れます。
わざわざメラニン注射をする人もいるほどです。
そして、顔の大きさや二重かどうかも全然気にしない人がほとんど。
日本では人気のアヒル口も白人からすると不評で、アンジェリーナジョリーのようなぷっくりとした唇ほど人気が高くなっています。
顔の凹凸にいたっては、頬骨をひっこめたいのが日本人、強調したいのが白人です。
まさかの、ほとんど真逆。
要するに無い物ねだりってことですね。
つまり、日本における美人も海外に行けば“ブス”になってしまう可能性があることを示しています。
少数派を美人とみなすのかもしれない
日本人の美人の基準も時代で大きくかわってきました。
文献などを漁ると、奈良時代や平安時代は頬から顎にかけてぽっちゃりしていて、小さな口が美人とされていました。
当時はまだ食糧難も露骨にありましたから、ぽっちゃりしている人の方が珍しかったと考えられます。
しかしそれにも飽きがきたのか鎌倉時代あたりからシャープな顎のラインの持ち主が好まれるようになっていくのですが、江戸時代になるとまたちょっとだけふっくら気味の面長(うりざね顔)が流行ります。
この間に変わらなかった美人基準は、ぽてっとしたおちょぼ口くらいです。
その後世界との交流が活発になると、洋装に合うはっきりした目鼻立ちが好まれるようになって今に至るというわけです。
その中でも明治、大正、昭和初期までは大人っぽい面長美人が多かったのですが、昭和中期から平成にかけては童顔ブームが続いています。
いずれにしてもいえることは、おそらく少数派がモテてきたということ。
それだけ目立つからでしょうね。
「おかちめんこ」ならモテることだってできる
たしかに日本では目鼻立ちの整った顔が好まれる傾向にはありますが、あくまで傾向です。
全員がそれを理想とするわけではありませんから、いくらでもチャンスがあると考えましょう。
ただ単に凹凸のない顔なだけで内面に魅力があればモテることはできます。
そして内面はお金をかけなくても変えることができるので、誰だって努力で改善できますから、継続的に努力をすることが大切です。
最後に
スキンケア商品の技術力もメイク術も年々進化を遂げていて、それだけ女性たちが顔の美醜を気にしていることはよくわかるのですが、それを磨くよりもまずは内面を整えた方が良いと思います。
なんか色々順番が狂っちゃっていて、もったいないです。
そして、美醜の基準は時代や場所で大きく変わることがわかったので、それを他者と比較しながら追い求め続けるのもナンセンスです。
別にモテなくても好きな人と一緒にいられれば良いわけだし、好きな人と一緒にいるには内面で惹かれ合わないとどうしようもありませんよね。