稽古とは、古(いにしえ)を稽(かんが)えるという意味です。
「稽古に励む」とは「練習に励む」なのです。
根拠がなく、現実性のないこと
「荒唐無稽」という言葉が目に留まった記事がりました。
それは、楽天の三木谷浩史CEOの携帯事業への参入に関して、加盟店向けのイベント「Rakuten EXPO 2018」での演説に対する評価に関してでした。
三木谷CEOがそのイベントで基調講演をしたのでした。
楽天は、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクに続いて通信キャリア(MNO)として携帯電話事業に参入するということで、楽天の将来性についての講演をしたのでした。
その理由は、6~7年前には考えられなかったのですが、PCからよりもスマホから楽天にアクセスする割合が増えたことです。
そこで、改めてスマホの重要性を認識して急遽携帯電話事業に参入することを決断したそうです。
また、家計に置いても通信費の比率も増え続け、楽天の会員(9700万人)を考えると十分採算が合うとの考えです。
しかし、この講演の中で、NTTドコモ、KDDI,ソフトバンクを抜いて国内No.1の携帯キャリアになることや、日本人の半分は楽天を使うなどと言い切ったのです。
そのためのネットワークの整備についてかなり疑問視されていましたが、今までにない技術でブレイクスルーすると胸を張ったそうです。
この講演会場には楽天市場に出展している通信サイト関係者4000人ほどが参加していましたが、どういった技術でブレイクスルーするのかは明確にはされませんでした。
そして、ソフトバンクでさえも契約者数ではNTTドコモを超えていないことなどから、三木谷CEOの発言は、かなり「荒唐無稽」に聞こえるとの意見が多かったそうです。
つまり、ネットワークの整備の方法や日本でNo.1の携帯キャリアになることについては、根拠がなく現実性のないことだと批判されたのでした。
最近の事例をご紹介しました。
でたらめ
荒唐無稽の同義語で「でたらめ」という言葉があります。
「あいつは、でたらめなことばかり言う」などと批判したりします。
「でたらめ」とは、当て字の漢字は難しくて書けないですね。
「出鱈目」と書きます。
「目」とはサイコロの「目」のことで、「出たら出たその目」ということです。
サイコロ賭博で使われるサイコロは、四角い立方体で面の数は6個です。
サイコロを振ると、六分の一の確率(約17%の確率)でどの面が出るかは分かりません。
博打ではこの六分の一の確率の運命に従わなくてはならないので、思った通りの目が出ないこと、すなわちサイコロはいい加減だ、となったのです。
そこで、いい加減なことを「出たら目」というようになって、それの「たら」の当て字に白身の魚である「鱈(たら)」が使われたようです。
「鱈」の漢字を使ったこともいい加減だったのかも知れません。
「でたらめ」とは、筋に通らないことやいい加減なことを言ったりしたりすることです。
「でたらめな話」とか「でたらめを言う」「でたらめな人」などと使います。
荒唐無稽の類語や関連語
「荒唐無稽」とは、言うことがでたらめで、根拠がないことを意味しています。
「荒唐」とは話や考えによりどころがなく、とりとめのないことで、「無稽」とは根拠がなくでたらめのことです。
これらの言葉が合わさってできた四字熟語なのです。
古くは中国の「荘子」という書物に出てくる「荒唐之言」と、「書経」に出てくる「無稽の言」とが合わさったものと考えられています。
言うことがでたらめなことと、話に根拠がないことから、「馬鹿ばかしい」とか「滑稽な」「愚かな」「事実無根」「無茶苦茶」などと表現されることもあります。
1.滑稽な
「滑稽」とは、笑いの対象となるおもしろいことです。
もう一つ、おどけた様を意味することもあります。
笑いの対象でおもしろいことから、あまりにも馬鹿馬鹿しいことを表現する時に使われます。
あまりにも馬鹿馬鹿しいので、常識を外れたおかしさを意味するのです。