現実では彼と破局しているのに、妄想では彼との破局はなかったことにして、辛い気持ちから逃れようとするのです。
これも一時の妄想ならいいのですが、繰り返していくと現実と妄想との境目がなくなり、妄想が現実だと思い込んでしまうことがあるのです。
事実ではないことを現実だと思い込んでしまうと、人との認識のギャップが生まれますよね。
客観的に見れば、これが周囲の人にとって恐怖に感じることだというのも分かるのではないでしょうか。
ストレスが多い現実世界からの逃避
恋愛を例として挙げましたが、ストレス社会に生きる私たちは、いつでも辛い状況に陥りがちです。
妄想はストレスを緩和するひとつの方法にもなりますが、癖になると歯止めがかかりません。
現実逃避したいことばかりの毎日ですが、いつかは現実を受け入れなければなりませんよね。
ストレスから逃げるのではなく、時には戦い、時には受け流すなど、上手に付き合う方法を考えていくのが妄想癖を抑える方法になるのではないでしょうか。
5.過去にトラウマがある
過去にトラウマがあるというのも、妄想癖の原因になりがちです。
過去にトラウマがある人は、その辛い現実と戦い続けなければなりません。
心に大きな傷となって残る過去のトラウマは、長い間、人を苦しめ続けます。
そのトラウマを抱えたまま生活を続けていくのは、とても耐えがたいことなのです。
そのため、妄想を繰り返してトラウマを忘れようとし、妄想癖へと発展してしまいます。
ただ、妄想の世界に逃げ続けていては現実の生活が不自由になっていきます。
妄想の世界でしか生きられないというのもまた、とても苦しいことなのです。
昔の辛い思い出からの逃避
昔の辛い思い出は、誰もが少なからず持っているでしょう。
しかし、その傷の深さは人によって違います。
周囲の人には、その人のトラウマによる傷がどんなものか見えないので、苦しみも本人にしか分かりません。
現実逃避を繰り返す人は精神的に弱い人間だと言われることもありますが、傷の深さが分からない以上、他人が苦しみの深さをジャッジすることはできません。
トラウマと戦うのも本人、苦しみに耐え続けるのも本人ただひとりです。
そう考えれば、トラウマから妄想癖へと発展してしまうのも、理解の余地があることなのではないでしょうか。
また過去のような辛い事が起こるのではという不安
過去のトラウマを抱える人にとって、その記憶が呼び起こされることは耐え難い苦痛です。
また過去のような辛い出来事がおこるのではないかと、いつも不安に怯えています。
虐めや虐待、犯罪被害など、その不安から自分を解放したくて妄想へと逃げるのです。
そうしないと、正気でいられないのがトラウマを抱える人。
妄想が、心を救ってくれることもあるのもまた事実なのです。
でも、妄想を続けていても問題は解決しません。
妄想の世界に逃げるばかりではなく、いつかは現実と向き合い、別の方法で心を癒すことが必要です。
6.他人と距離を置いている
他人と距離を置いているというのも、妄想癖がある人の特徴です。
他人と距離を置いている人は、ひとりで過ごす時間が多くなりますよね。
そのように人との関わりが少ないと、世の中の常識や価値観に疎くなりがちです。
その一方で、自分の妄想の世界に入り込みやすく、妄想癖へと発展していきやすいのです。
他人と距離を置き、ひとりで過ごしていると、妄想も自由です。
自分の都合のいいように、楽しいように妄想を繰り広げ、それが癖になっていってしまいます。
つまり、他人と距離を置いている人の妄想は、すべてが自分の主観。