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早合点とは?意味や使い方、早合点し...(続き2)

早合点には、“よく聞いたり確かめたりしないうちに分かったつもりになること”という意味があります。

日々起きる様々な物事には色々な原因が絡み合っていることがあります。

物事の本質を見極めるためには、多方面からの視点で観察する、広い観察眼が必要になります。

しかし、早合点な振る舞いは人の話しをキチンと聞き、多方面から確かめることをせずに一方面からしか観ることをしませんので、思い違いや勘違いを引き起こすことは珍しくありません。

物事の原因を見極めて適切な対処方法を見つけ出すためには、物事の本質を見極める冷静な観察眼が必要となります。

冷静さを失った早合点な態度は、自分の思い込みだけで物事を判断しますので、正しい判断ができる『観察眼』を育てることができません。

例文を紹介

自分の経験知に拘り過ぎて、結論を急ぐあまり、早合点な判断をしてしまう例文を次に紹介します
「ところで、祝儀の本席では、控えの間に二人の姿がないので、遅参と早合点して、待たずに、祝いをはじめた。」柴田錬三郎『江戸八百八町物語』より。

この例文のポイントは、「控えの間に二人の姿がないので、遅参と早合点して・・・」の部分です。

本人の経験知から、当然二人が居るべきなのに、“姿がない”ことを遅参と判断してしまったことです。

物事の状況は、一見、似た状況であっても実は全く異なる理由が隠されていることがあります。

ですから、自分の人生観で作られた『物差し』は、通用するときと、通用しないときがあり、絶対正しいとは限らないことを知るべきです。

早合点の同義語

早合点の同義語には、「早呑み込み」があります。

早呑み込みの意味は、「性急に納得しようとして正確な理解を得ていない様子を指す」です。

早合点と同じく、結論を急ぐあまり、自分勝手な思い込みから誤った言動に走り、的外れの状況に陥ってしまうことを指します。

例えば、仕事の場面では、タイミングを逃さないように急ぐことが多々あります。

急ぐことを最優先にした結果、本来の目的から外れた結果を招くことがあります。

「急がば回れ」という諺があるとおり、急ぐあまり、早呑み込みして近道をするよりも、遠くても安全な方法を採った方が早く確実に目的を達することができるのです。

早呑み込みは、一見、スピード感を抱かせますが、確実に目的を達成させることを最優先させるなら、早呑み込みは避けた方が安全と言えます。

反対語は?

早合点の反対語に代表されるのは、諺にあるとおり、「石橋を叩いて渡る」です。

「石橋を叩いて渡る」は、用心の上に更に用心を重ねて慎重に物事を進める様子を指しています。

スピード感よりも、正確性や確実性を優先させる意味があります。

様々な仕事の中には、スピード感を優先させるケースが多いですが、スピード感よりも、結果の品質を重視するケースもあります。

もちろん、スピード感と品質の両方を兼ね備えた結果を求めることも少なくありません。

また、早合点する人は、周りの人から信頼されることは少ないです。

仕事を進めるときに早合点する人は、仕事への責任感が足りない印象を周りに与えます、
仕事に向ける責任感に欠けていると、目的に沿った正しい結果を出すことが出来ずに周りの人からの信頼を得ることができなくなります。

一方、早合点せずに、仕事に冷静に取り組むことの出来る人は、目的に沿った的確な結果を出すことを大切に考えていますので、「石橋を叩いて渡る」慎重さを活かします。

早合点のデメリット

早合点には、「よく確かめたりしないうちに分かったつもりになる」という意味があります。

人の話を最後までキチンと聞かずに分かったつもりになることは、人の話に真摯に耳を傾けない姿を表していますので、マナーの面でも品性に欠ける振る舞いと言えます。

早合点をする仕草は、人格を疑われるデメリットがあります。

また、人の話しを最後まで聞いて確かめることをせずに、分かったつもりになることは、物事に取り組む姿勢として真面目さが欠落している印象を周りに与えるデメリットがあります。

物事に取り組む際の真面目さの欠如は、周りの人からの信頼を失う結果を招きます。

人は一度、信頼を失ってしまうと、回復させるためには何倍もの努力と時間が必要になります。

職場や学校など様々な場面での人間関係は、お互いの信頼関係がベースになり、成り立っています、
ですから、信頼を失うことで、職場や学校の中で『浮いた』存在になることがあります。