私たちは、過去の自分があって今がありますが、それは何より、今を精一杯生きるためにあるのではないでしょうか。
過去の経験は、すがるものではなく活かすもの。
今を大切にすることで、今が幸せに感じられるようになるはずです。
2.考えるのをやめる
執着を捨てる方法その2は、『考えるのをやめる』ことです。
執着している状態とは、ひとつの物事のことばかりを考えてしまっている状態ですよね。
執着は心がとらわれている状態ですが、あれこれと考えているのは頭です。
心がそれを欲しがっても、考えるのをやめる。
これも、執着を捨てるひとつの方法です。
ただ、気持ちと思考を切り離すのは、とても難しいことです。
考えるのをやめようとして、そうできる人は少ないでしょう。
「考えるのをやめよう、やめよう」と考えている間、執着を捨てることはできていないのですから。
ここで考えるのをやめる手段となるのが、瞑想です。
瞑想している間、思考は止まり、考えるのをやめることができるのです。
それを繰り返すうちに、執着からも離れることができるはず。
瞑想のやり方はさまざまありますが、思考をストップさせるおすすめの方法があります。
それは、眠りのヨガといわれる『ヨガニドラー』です。
ヨガにはさまざまな種類がありますが、ヨガニドラーは瞑想だけを行うもので、一般的にはインストラクターのガイドのもと行われます。
最近ではヨガニドラー用のCDやアプリが発売されるなど、自宅でも気軽に取り入れられる瞑想方法です。
ヨガニドラーはいくつかの手順を経て瞑想状態を作っていくのですが、その中に“ボディスキャン”という、体の各部位に意識を向ける工程があります。
考えるのをやめることができるのは、特にこの工程。
体の各部位に意識を向けている間、自然と思考は止まっているのです。
この思考の止め方は、ヨガニドラーをやる暇や場所が無い、出先や仕事中などで簡易的に使えます。
実は筆者がヨガニドラーの愛用者。
夜、考えすぎて目がさえ眠れない時に、ヨガニドラーをするといつの間にか眠りについています。
考えすぎて思考が止まらないのって、とても苦しいですよね。
考えるのをやめたいときは、ぜひ試してみてください。
3.他に夢中になれるものを見つける
執着を捨てる方法その3は、『他に夢中になれるものを見つける』ことです。
執着してしまうということは、ひとつの物事だけに心も体も捧げてしまっている状態ですよね。
それは、ひとつの物事だけで満たされている、心と頭の空間があるということです。
言い方を変えると、執着の対象のことを考える“余裕”がある状態。
つまり執着を捨てるには、心も頭も、他のもので満たせば良いのです。
心も頭も、同時にいくつものことを考えられないし、夢中にもなれませんよね。
考えることも夢中になることも、必ず限界があるはずです。
執着はふとした隙間に入り込み、あっという間に空間を独占してしまうようなもの。
それならば、執着の対象が入り込む隙間も余裕もないくらい、他のもので心と頭を満たしておきましょう!ということです。
対処療法のようなやり方ですが、過去にとらわれているのなら、今夢中になれるものを見つけるほうが現実的です。
今を生きるために夢中になることは、執着の良い使い方となるはずです。
他のことに夢中になれば、執着からもいつの間にか解放されているでしょう。