一日中家で過ごしている婆さんは、ずっとテレビの前に陣取って、大好きな番組を見ているのです。
もちろん、朝はNHKの連続の朝ドラが大好きで毎日見ているのですが、それだけでは飽き足らず、BS番組も追っかけて繰り返し同じものを見ているようです。
毎回見るたびに何かに感動して、何を話しかけても気が付かないぐらい集中しているようです。
これほど興味を持つことがあれば生きがいもあるだろうと思い、今は暖かく見守っているのですが。
そして、毎週放送される夜の連続ドラマも好きなものがあって、毎週それも欠かさずに見ています。
そして、その番組が始まると決まって言う台詞が「もう一週間経ってしまったのね」「時間が経つのは速いね」という言葉です。
番組と同じで、毎回同じセリフを聞かされる方も「そういえば、一週間が過ぎてしまったのか」と感じてしまうのです。
「年を取れば取るほど一年が速くなる」とよく言いますが、本当に年を取ると一年も速く感じるのでしょうか?もしそうなら、一週間ぐらいはあっという間なのでしょうか?
時間の流れについて、真剣に考えた人が多いようです。
単純に考えると、8歳の子供が考える1年は、その子供の生きてきた人生の8分の1であることに対して、80歳のお婆さんにとっての1年は、人生の80分の1に過ぎないのです。
子供は1年は長く感じて、80歳のお婆さんは短く感じることでしょう。
長いか短いかは、今現在に進行している時間の体感速度ではなく、過去を振り返った時に感じる時間の長さの印象によって決まるようです。
例えば、自分が小学校に通っていた頃を懐かしく思い出す時には、脳に記憶しておいた過去の情報を振り返っているのです。
その時の1年間という時の流れも振り返ってみると、それはどれくらいの長さに感じるかという感覚の違いによるのです。
このように、過去を振り返ってみて時間が長い短いと感じるだけでなく、今の時間が短い長いと人によって感じ方が異なることもります。
何かの良い回答を今か今かと待っている場合には、時間はとても長く感じます。
しかし、上司から何かの調査を頼まれていた時などは、期限が来るのがとても速く感じてしまいます。
「もう明日の朝には報告しなくてはいけない!」と時間が経つのが速く感じてしまいます。
嫌だと思っていることは、とても時間が短く感じるものです。
これと同じ感覚ですが、好きなことを楽しんでいる時は、とても短く感じてしまうのです。
そして、苦しいことをしている時には、とても時間が長く感じてしまうものです。
誰にも平等に与えられた時間ですが、私たちが体感する時間というものは、人や状況によって大きく変わることが分かります。
何かに集中している時もそうです。
好きなことややるべきことに集中していると、時間が速く感じることがあります。
やりたいことがたくさんある状態なのです。
あれもしよう、これもやりたいとワクワクしながら次の一手を考えているのです。
このように、次から次と考えている時には、あれからどれくらい経ったのだろうと考える暇などありません。
そうしながらも、時間はどんどん過ぎていく訳です。
ある時に、ふと我に返って時間を意識するようになると、ビックリするぐらい時間が過ぎてしまっているのです。
つまり、好きなことに集中して没頭してしまうと、時間のことを考える暇がなくなり、時間の意識が無くなるので速く過ぎたように思えるのです。
誰か他人が近くにいて、絶えず時間のコールをしていれば、しれ程時間が速く過ぎるとは感じられないはずなのです。
時間の流れが速いと感じる人は、何かに集中していて時間のことを忘れているためなのです。
集中しているということは、没頭することがたくさんあって、どれからやろうかとワクワク感で頭がいっぱいになっている証拠でもあります。
では、時間の流れが速いと感じている人は、どのような生活を送っているのでしょうか?
時間の流れが速い人は充実した毎日を送っている!
「超忙しいので、時間が経つのが速いわ!」などとぼやいている人がいますが、一日中動きまくって働いている人は、時間が過ぎるのはアッという間だそうです。
1週間どころか1ヶ月もすぐに終わってしまうようです。
季節もどんどんと変わっていって、ちょっと気を許すと一年間もすぐに終わっていくようです。
このように、何かに没頭する時には、そのことだけを一生懸命に考えているので、脳はそのこと以外のことはおろそかになってしまうのです。