後輩の悩みがなんとなく解る
後輩を指導するときに自身の失敗という経験をもとにして、話をするというのは一番現実的で効果的な指導方法です。
しかし、自分の失敗を教訓に指導したからと言って、後輩が同じ失敗をしないとは限りません。
自分と同じ道を歩む後輩には、大なり小なり自分と同じ失敗をしてしまう事も多々あります。
その時に、自分がその失敗にどう対処したか、どう乗り越えたかを伝えることも可能なのが、自分の失敗をちゃんと反省してきた人だけなんですね。
そんな人は、後輩が今何に困っているかとか、何で悩んでいるかとかが何となく解り、的確な助言や勇気づけができ、相談事にものってあげることができるでしょう。
ちょうど、子育て経験なんかが良い例でしょう。
初めての子育てで失敗しないお母さんお父さんはいません。
失敗しながらわが子を立派な大人に育てていき、自分達も人の親として人間的に成長するわけです。
そのような子育てを経験した人が新しい後輩パパ・ママに教えられることは星の数ほどあります。
しかし、教えられた新米パパ・ママにとってはやはり初めての子育てなわけで、分かってはいても先輩と同じ失敗をしてしまうものです。
では、先輩の教訓が生かされていないというのか、逆に先輩の経験話なんてしても無意味なのかというと、そうではありませんよね。
子育てを経験している先輩パパ・ママたちの存在そのものが、新米パパ・ママにとって頼れる相談相手になるのです。
失敗を無駄にせず人のために活かす
さて、ここまでお話ししてきたように、失敗は自分を成長させる糧となるばかりか、その経験が後輩といった他人の為にも役に立ったりします。
そういう意味では、失敗をしたら、ほったらかしにせず、これを反省し乗り越えることによって、人のために活かそうと考えることは大事ですね。
それを「償い」というと少し重いですが、失敗をした責任をとると言う意味ではこれも一つのかたちでしょう。
常に謙虚な自分でいられるようになる
まずは、失敗は自分を成長させてくれる糧になるのだとポジティブに思えるようになりましょう。
すると失敗を素直に反省できるようになります。
それが謙虚な姿です。
失敗をポジティブに捉えられるようになると、常に謙虚な自分でいられるようになります。
失敗を知らない人はプライドが高い
逆に、失敗を知らない人、自分の非を認めない人とはどういう人かというと、一言で言うと「プライドが高い」人でしょう。
こういう人は大きく二つに分かれます。
「本当に失敗をしない完璧主義な人」。
完璧に仕事を仕上げたり、結果を出してくるわけですから、プライドが高くなって当たり前です。
もう一方は、単なる負けず嫌いで、失敗をするけれどそれを自分の責任とせず、意地を張っているタイプです。
前者はまあ、本当に失敗をしないのですから、文句のつけようがないところではあります。
しかし、後者に関してはかなりめんどくさいタイプの人間だということが分かると思います。
失敗を認めないのですから、一歩も成長していない人間です。
そんな人間が「自分は完璧だ、失敗をするはずがない」と思っているのですから、付き合いづらくてしかたありません。
企業でも使いづらい社員となりうることは言わずもがなです。
ですから、この後者のようなプライドが高い人間になりたくなければ、失敗を素直に受け止め、反省していきましょう。
失敗というマイナスな出来事をそう対処することによって、何倍ものプラス効果も得られることはここまで言ってきたとおりです。
もう一つ、前者のような失敗をしないからプライドが高くなっている人でも、そうなるまではかなり沢山の失敗をしてきたハズです。
それがあったからこそ、完璧な今があるわけです。
だから、もし前者のような完璧主義のプライド人間を目指すのなら、沢山失敗をしてくといいでょうね。
小さな失敗はむしろたくさんした方が良い!
ここまで読んでこられたなら、小さい失敗なんてむしろたくさんした方が良いと思えるようになったと思います。