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「感心する」を目上の人に伝えるとき...(続き5)

もしそこで音楽の好みが合えば、その後で立場は違えど同じ音楽好きということでコミュニケーションが盛んになるかもしれません。

一方で、音楽には人それぞれに好みがあります。

そのため、例え自分が感動した曲であっても、すすめた相手が同じように感動してくれるとは限りません。

好みが違ったらそれまでになってしまいますが、それでも自分がどれだけ心を動かされたのかは、相手に伝えることはできるでしょう。

「敬服します」

「敬服」とは、相手に感心して尊敬の念を抱くことです。

感動や感激も、相手の行動に対して強く心が動きますが、「敬服」の場合には、さらにそこに強い尊敬の気持ちが加わりますので、より目上の人に対して使う機会の多い言葉でしょう。

例えば大学の教授の研究内容や、研究に熱心に打ち込み、素晴らしい結果を出していることを心から尊敬している学生が、教授に対して「教授の研究に対する姿勢には敬服します!」と使うことがあるでしょう。

また、ピアニストやシェフ、武道の師範代など、優れた技能を持つ人の周りに集まる人たちが、尊敬と憧れの念を抱いて「敬服します」と使うこともあります。

「敬服」とは、心から尊敬し、素晴らしいと思う相手に対して、最大限の敬意を示しながら褒めることですので、畏まった場面や物言いの際に使われることが多いでしょう。

あの人の才能にすっかり敬服してしまった

世の中には、優れた才能を発揮している人たちがいます。

知識や技術などの面で活躍する人たちは、その人たちを知る多くの人々から尊敬されていることでしょう。

そして、才能溢れる人を目標としている人たちや、その身近で優秀さを目の当たりにしている人たちからは、特に強い尊敬の念を持たれていることが多いです。

とりわけ、同じ道を目指す人たちからは、単なる尊敬や憧れ以上の敬服の気持ちを持たれることもあります。

そして優れた才能を目の当たりにしたときに、自分の心の感動を言葉にして、「あの人の才能にはすっかり敬服してしまったよ!」と言うことがあるでしょう。

「敬服」は、直接敬服する相手に使うこともあれば、第三者を介して間接的に伝えることもあります。

基本的には目上の人に対して使われることが多いですが、特に優れた人物であれば、後輩や部下に関係なく、「敬服する」と使うこともあります。

言葉をよく選んで発言をしよう!

言葉とは、時と場合の使い方によって相手に良い印象も、悪い印象も与えてしまいます。

自分では相手を褒めたつもりでも、相手からすれば貶されていると思えてしまうこともあるでしょう。

今回ご紹介した「感心」という言葉は、そうした誤解を生みやすい言葉でもあります。

そのため、「感心する」と言葉にするときには、相手や言葉使いをよく考えた上で正しく発言するようにしましょう。