「人財」と言われる、優れた人が持つ才能や技術を活用する手立てを使わずに、そのまま見過ごして無駄になっている姿が、宝の持ち腐れです。
また、自分自身のチカラを過信している人は、難しい物事に直面しても自己の才能や技術をフルに活用する真剣さを発揮せずに、無駄にしていることが多々あります。
自分の才能や技術を無駄にすることが多くなると、時の流れと共に陳腐化して、いざ活用しようとしたときには、自己の才能や技術が通用しない事態を招くことがあります。
自分が持つ才能や技術は、日々活用して磨いていくことが大切です。
一度、陳腐化した自己の才能や技術を活用できるまでにレベルアップさせることは、至難の業と言えます。
噂をすれば影が差す
「噂をすれば影が差す」とは、その人のうわさ話をしていると不意に、その本人が現れることを意味しています。
つまり、人のうわさ話をしていると、当の本人に話の内容を聞かれてしまうことがあるので、慎みなさい、という教訓を表わしています。
他の人のうわさ話を安易に行うことは、人間関係に「影を落とす」結果に至ることがあるという戒めの意味があります。
他の人の噂話をする姿は、諺にある「人の振り見て我がふり直せ」を忘れている有り様を表しています。
人の噂話を慎んで、「人の振り見て我がふり直せ」という教訓は、「噂をすれば影が差す」という言葉に表れています。
噂をしているとその人がやってくる
人の噂話をしていると不意に、当の本人が姿を見せて、話の内容を聞かれてしまうことを表しています。
噂話は、往々にして、その人の良くない面を話題にすることが少なくありません。
当の本人には聞かれては困る内容を話題にするのが、噂話の特徴と言えます。
本人に聞かれては困る話に夢中になっている時に、話題の本人が不意に現れて、噂話に夢中になっている人たちが慌てて動揺することがあります。
他の人の噂話をする人は、自身の持つ欠点に気付かないまま、他の人の欠点が気になる傾向があります。
自分のことを「棚に上げて」、他の人の噂話は慎みましょうという教訓が込められています。
馬が合う
「馬が合う」とは、自分と相手が意気投合し、性格や気が合うことを、乗馬に例えて表現しています。
乗馬では、馬と乗り手の息が合っていなければ、スムーズに速く走ることができません。
「馬が合う」とは、馬と乗り手の呼吸がピッタリと合って、快く走ることが出来る姿を表しています。
仕事においても、お互いに協力し合いながら進めていく中で、お互いの間で馬が合わなければ、歯車がウマく噛合わずにチグハグな結果になります。
しかし、お互いの間で馬が合っていると、お互いが持つ技量が最大限に発揮されて素晴らしい結果を出すことがあります。
「馬」とは、人が持つ性格や価値観、考え方を例えています。
馬が合うことで、お互いが持つチカラ同士に相乗効果が生まれて、期待以上の結果を出せるようになることを意味しています。
お互いに気心が合う
「気心」とは、持って生まれた性格や考え方、感性を意味しています。
「お互いに気心が合う」とは、お互いの考え方や価値観が合うことで、物事がトントン拍子にスムーズに進むことを表しています。
また、お互いに相手の考えていることが分かり合えて、切っても切れない関係を表しています。
ですから、気心の知れた人同士が、お互いに協力し合って物事に取り組むと、スムーズにトントン拍子に進み、大きな効果を出すことが出来ることを意味しています。
お互いに気心が合う人間関係では、難しい物事であっても順調に乗り越えることの出来る相乗効果を生み出すことを表しています。
壺にはまる
「壺にはまる」とは、物事の大切なポイントをシッカリと押さえていることで、良い結果をもたらすことを表しています。
「壺」には、物事の重要なところ、急所、要所という意味があります。
また「はまる」には、穴の部分にピッタリと入る、上手く入って収まることを意味しています。
「壺にはまる」という諺は、無駄な労力をせずに、物事の急所をピンポイントで押さえることで、最も効果のある結果を出せる様子を指しています。
壺にはまるためには、「壺」を的確に見極める観察眼と洗練された感性が必要になります。
物事を的確に見極める観察眼は、一朝一夕で身に付くものではありません。
豊かな人生経験の中で、的確な観察眼が培われてきます。