フランスは「バカンス大国」と言われるほどに夏休みが長いです。
その長さは3週間から4週間。
そんなに休んで大丈夫?と驚いてしまいますが、フランスにはそれだけ休んでも大丈夫な有給休暇制度があります。
国全体がそうですから、「自分だけ休んでなんか申し訳ない」だなんて後ろめたく思う必要もありません。
フランスはそういう国なのです。
このバカンスはもちろん自分たちを労うためのものです。
日本じゃとても考えられませんよね。
でもフランスはこれで経済が成り立っているのですから、やはり楽をする、労う、労わるということはとても必要なことなのでしょう。
人に優しく自分に厳しくの精神がある
日本人には悪習といいましょうか、忌まわしい習慣がいまだに根強くあります。
それは「自分に厳しく」ということです。
これはどういうことなのでしょうか。
古来からのサムライ精神がそうさせているという一説があります。
しかし、自分に厳しくする日本人はその反対に「他人に寛容」でもあります。
「自分に厳しく」は、もっと細かく言うと「自分と家族には厳しく」です。
昔から日本人は他人に迷惑をかけてしまうのは悪だと教えられてきました。
生きていれば誰もが一回は誰かに迷惑をかけてしまうものですが、日本人は悪と思う他に「恥」だとも思っている傾向があります。
言い換えれば「体裁」とも言えます。
そしてもう一方にある「他人に寛容」ですが、いろんな意味が含まれています。
しかしこれも「体裁」を気にしている部分があります。
日本人は特に「嫌われたくない」という気持ちが多く、他人に優しくしているのが理由の1つになります。
もちろん、労わりの意味もありますが、自分に厳しくするのは、周りの目を気にする体裁の部分が多いと言ってもいいでしょう。
自分を労わるのは恥ずかしいこと?
自分を労うことはちっとも恥ずかしい事ではありません。
もしかしたら自分を労うことが恥ずかしいとか後ろめたいと思っている人は、「労う」という言葉に戸惑っているかもしれませんね。
それでは言い方を変えてみましょう。
「休む」ということでどうでしょうか。
人は休むこともとても重要なのです。
休むことをしなければ身体を壊してしまいますし、病気になった時治すこともできません。
休むと労わるとでは意味合いがちょっと違ってきますが、休むというイメージで考えてみてください。
休むことに抵抗を感じている人は、もしかしたら、休むのが良くないと皆が考えている環境の中にいるのではないでしょうか。
極端な話ですがいわゆる「ブラック企業」では、残業が当たり前で休日出勤も当然。
そんな環境にいれば自ずと自分を労わることをやめてしまうでしょう。
しかし一旦そこから離れてみると、自分がいかに自分を労わっていないかがよくわかります。
欧米人は自分を労わることの大切さを知っている
日本人は自分が労わるのが下手!じゃあ欧米人はどうなの?ということになるのですが、欧米人は自分を労わるのがとても上手です。
我々日本人と彼らでは何が違うのでしょうか。
欧米人は自分たちの人権に命をかけます。
自分がバカにされた、不利になったと思えば裁判を起こしますし、真剣になって怒ります。
そしてそれぞれの自由についても本気に取り組みます。