これも、謙虚な人は悪口を我慢して、言わないように押えているのではなく…嫌いな人がいなかったり、悪口をいうような気持ちが沸いてこなかったりするからです。
またまた筆者の元部下の話になりますが…確かにその謙虚な子から、悪口を聞いたことがありませんでした。
同じ社内にかなり癖のある、嫌われ者のスタッフがいましたが、その人に対しても、嫌うことも無ければ悪口を言うこともありません。
その嫌われ者のスタッフは、相手の肩書であからさまに態度を変える人です。
筆者はその人の上司だったので、直接的に嫌な思いをさせられることはありませんでしたが…その謙虚な子は、嫌われ者の人より歳も立場も下。
なので、理不尽なことを言われたり、仕事を押し付けられたりしていたんです。
それでも、決して悪口は言いません。
筆者はある時「〇〇(嫌われ者)さんのことって、嫌じゃないの?」って聞いたことがあるのですが「嫌いじゃないです」って言うんです。
それに、いくら聞いても嫌いな人はいないと言います。
筆者としては、「嫌いな人がいない」という人が理解出来なくて、「でも〇〇(嫌われ者)さんに、理不尽なこと言われたりしてるよね?その時って、どういう気持ちなの?」としつこく聞いたら…「しいていえば…苦手です」と。
そこでようやく、謙虚な人の頭の中が少しわかった気がしたんです。
筆者だったら、“苦手な人=嫌い”になっていくのですが、謙虚な人には“嫌い”という概念がないんですよね。
だから、悪口も生まれてこないんです。
7.人の痛みを知っている
そして“人の痛みを知っている”のも謙虚な人なんです。
人の気持ちに寄り添えるところもあるんですよね。
謙虚な人は控え目ゆえに、人から仕事を押し付けられたり、反論をしてこないがゆえに、人からあたられたりすることも多いと思います。
それで人を嫌いになったりすることは無いものの、苦しんでいる立場の人の痛みは知っているんです。
筆者の元部下の謙虚な子も、筆者の立場をよく理解してくれて、だまって仕事を手伝ってくれるような子でした。
そこに、上司の仕事を手伝っているというアピールもありません。
ただ大変そうだから手伝う。
苦しそうだから寄り添う。
そんな、純粋な気持ちなんですよね。
そうやって結果的に、謙虚な人は可愛がられるんです。
8.気遣い上手
謙虚な人は“気遣い上手”でもあります。
人の痛みを知っているという特徴のところでもお話したように、相手の立場や状況をよく見ているところがあって、自然と気遣いができるんです。
謙虚な人にとっては、気配りをしようと意識しているわけでもなく、自然で当たり前の行動なんですよね。
やはり、自分を偉いものとも思わず、自分をわきまえているから出来ること。
いつも謙虚な姿勢でいるので、「自分が出来る事はやろう」という気持ちになるのだと思います。
人は経験を積めば積むほど、年齢が上がれば上がるほど、驕りの気持ちが出てくるものです。
その驕りの気持ちは、「それは私がやることではない」「この人に気を使う必要は無い」と、立場や状況で選んだりする行動に繋がります。
謙虚な人は、「自分がやることかどうか」ではなく、「自分ができることかどうか」で行動しているのです。
9.見えないところで頑張る
“見えないところで頑張る”のも謙虚な人なんですよね。
本人的には、頑張っているところを見せないようにしているつもりはないと思いますが…
控え目ゆえ、アピールすることがないので、周囲から見て“見えないところで頑張っている”ように思われるんですよね。
それでも、見ている人は見ているモノです。
上司の立場にもなると、スタッフ一人ひとりが本当によく見えるものです。
上司に人懐っこく慕ってくる人ほど、陰で上手にさぼります。