厳密にいうと、譲る場合とそうでない場合があります。
譲った方が有利になると判断すれば、譲ります。
その場合はプレゼントを贈る、役人に対してならワイロを贈るのと同じ意味です。
交渉(ゴマすり)の潤滑油として用います。
もちろん強い相手に見返りを期待してのことです。
一回限りの交渉相手なら、自分から譲ることはあり得ません。
12. 大きな目標や夢、野望を持っている
中国人の野望ははっきりしています。
自分とその一族が、人より上に行くことです。
出世してワイロを取り放題に取り、家が財物で満ちることです。
胡錦涛政権の政治局常務委員・公安部長であった周永康は、汚職で無期懲役の判決を受けました。
その隠し財産は日本円で1兆9000億円に上ったということです。
彼は捕まったことさえ除けば、中国人の理想を体現した人です。
13. あまり清潔を重視しない
中国文明の衛生思想は深く長く息付いています。
それは食べ物には火を通すこと、生水を飲まないことの2つです。
そのためヨーロッパほどひどい感染症が蔓延しなかったのではないか、と思われます。
しかしそこで思想は、まったく停滞してしまいました。
トイレの衛生をまったく意に介さなかったのは、そのためでしょう。
14. 口コミの伝達力がすごい
中国人は、他人の言うことは信用しません。
その代わり一族と友人間で伝達される情報は信用します。
中国最大のSNS、微信(We Chat)は、今やユーザー数9億人と言われています。
この中の友人たちによる情報発信は概ね信用しています。
したがってガセネタも含め、瞬く間に伝達していくことになります。
15. 自立心が強く、親に頼らない
これは自己主張が激しいためにそう見えるだけです。
親が重要人物ならいつまでもその人脈に頼り続けます。
逆に子どもが商売で成功すれば、親は子に頼ります。
また夫婦共働きですから、妻の方が成功しているケースもあります。
ある中小企業では、妻が社長、夫は運転手でした。
誰かが成功すればいいという考え方です。
中国人とは、精神的に自立した個人の集まりではありません。
すぐれた芸術家や表現者が出てこないのはそのためでしょう。