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確信犯の使い方をみんな間違っている...(続き2)

思想信条が影響している場合が多い

「確信犯」には、思想や信条が絡むことも多いです。

大きな宗教団体がサリンを使い、複数の死者を出すほどの事件を起こしたことは皆さんの記憶にもあると思います。

これを実行した犯人たちも、おそらくは「教祖が言うことが絶対なんだ。自分たちは間違った行動はしていない」と思い、実行したのだと思います。

サリンのような猛毒の薬品を使えば危険なことは誰にでもわかりますよね。

無差別に襲うことも当たり前ですがいけないことです。

それでも、犯人たちは「こんなことやってもいいのかな。命を脅かす危険があるのにいいのだろうか」と躊躇したかというと、それはないと思います。

自分が崇拝する教祖が言うのだから、自分たちの行動は正しいのだ。

そう思っての行動です。

まさしくこれが「確信犯」です。

法律や社会常識を犯しても構わない

「自分が正しいと信じて行動する」の所でも書きました。

単に罪を犯すのではなく、自分は間違っていないと信じて起こす犯罪が「確信犯」です。

身内の敵討ちなどが当てはまるのではないでしょうか。

これもわかりやすく例えてみます。

筆者が「むしゃくしゃしているから誰かを襲ってやろう。悪いことだとは思うけれどむしゃくしゃしているから仕方がないんだ」と思って人を襲うのは「確信犯」とは言えません。

逆に、「娘をひどい目に遭わせた犯人を許すことができない。あの犯人に、母親である自分が復讐することは間違っていない。娘にひどいことをした人間は酷い目に遭って当然だ」と思い、犯人を襲うのが「確信犯」と言えるのです。

「故意犯」とはどう違う?

それでは、似たような意味で使われる「故意犯」と「確信犯」はどう違うのでしょうか。

「故意」というのは「わざと」とか「悪いとわかっているけれど」のようなニュアンスの言葉ですね。

ですので「故意犯」は「悪いとわかっているけれど起こす行為」という意味でしょうか。

ということは、日ごろ間違って使われている「確信犯」の意味をあらわすのが「故意犯」だと言えるでしょう。

先ほど書いた、飲み会でのブリッ子ちゃんの行動がまさに「故意犯」なわけです。

「こんな発言をすれば相手を貶めるとわかっていて、あえて言う」のが「故意犯」ということになります。

「わざと、相手に不利になると理解しているのに発言する」のが「故意犯」で、「自分は間違ったことは言っていない」と信じて発言、行動するのが「確信犯」です。

似ているようで違う意味のこの言葉。

違いが分かっていただけましたか?

正しく使っている日本人は半分以下

このように、「確信犯」という言葉は、ほとんどの日本人が間違った意味で使っていると思われます。

かくいう筆者もそのうちの一人でした。

これからは、ブリッ子ちゃんのような女を「故意犯」だ、自分は正しいと思って起こす行為を「確信犯」だと、正しく使い分けるようにしようと思います。

正しい使い方の例文

「確信犯」と「故意犯」の違いが分かったところで、改めて「確信犯」の正しい使い方を例文で見ていきます。

「自分は正しいと信じて行う犯罪」が「確信犯」ですよ。

分かりやすくイメージするには「テロリスト」

正しい犯罪なんてないと思うので想像が難しいですが…。

「確信犯」という言葉を使う上でイメージしやすいのは「テロリスト」ですね。

現在も世界のあちらこちらで凶悪なテロ活動が行われています。

テロリストが人を巻き込むのに「けが人が出るかもしれないのは申し訳ない」「できれば多くの人を巻き込みたくない」などと思うでしょうか?

思いませんよね。