とはいえ、憤りの方は、怒ってもどうしようもないことだと自分で自覚していて、それでもどうしても許せないことや、理不尽なことがあった際に生じる感情だと言えます。
また、単純に「怒り」という言葉よりも少し落ち着いた表現のため、小難しい議論の最中や、公で怒りの感情を露にする際などに、「憤りを感じる」という言葉で使われることが多いです。
意味としては怒りとほとんど同じです。
3. 罵り
クレームで相手を罵る人は、大抵は怒りの感情から騒ぎ立てることが多いです。
また、他にも自分の苛立ちのはけ口にしたくて罵ることもあれば、自分が特別な待遇を受けたいからわざと相手を罵ることもあります。
また、店や会社側がミスを犯してクレームを入れる際にも、自分のことを過剰に正当化しようとして、必要以上に大声で相手を罵ることがあります。
単純に怒りの感情から来ていても、そこにさらに口汚く相手を罵倒することが加わるため、例えクレームを付けた理由が正当なものであっても、たちの悪いクレーマーと思われてしまう可能性が高いです。
4. 哀しみ
クレームの大半は怒りの感情からきていますが、中には哀しみの感情からクレームに繋がることもあります。
例えば客が心底信頼していたお店から、思いもよらない酷い扱いを受けた時などに、これまで自分が相手を信用してきた気持ちを裏切られ、哀しいと思った結果クレームに繋がるのです。
単純に怒りの感情からくるクレームであれば、一時のものが多く、きちんと対応すれば後には尾を引きません。
しかし、哀しみの感情から出たクレームは、その客が二度とその店や会社を利用しなくなったり、尾を引くことが多いので厄介です。
5. 冷やかし
冷やかしの感情から出るクレームは、もっともたちが悪いです。
店や会社から何か不当な扱いを受けたわけでもないのに、自分のその時の気持ちでクレームを入れることが多いため、対処するのも大変ですし、また行き過ぎれば営業妨害にもなりかねません。
さらには、冷やかしのクレームの場合、店や会社側が例えどんなに謝罪をしても、または特別なサービスをしても納得や、満足することがありません。
そのため何度も同じようなひやかしを繰り返します。
冷やかしのクレーマーは、それを受ける店や会社からすれば立派な「モンスタークレーマー」なのです。
4.クレームを言ってくる人
クレームを言ってくる人は、どんな立場でどんな相手に対してクレームを言うのでしょうか。
一口にクレームと言っても、そのパターンは実にさまざまです。
ですが大抵の場合は、クレームを受けた相手が言った相手に対して強く出られないことが多いです。
正当な理由があってのクレームであれば問題はありませんが、立場を悪用してのクレームはクレーマーと言えるでしょう。
1. 客が店や会社に
一般的にクレームと聞けば、接客サービスを受ける客が店や会社に対して出すものというイメージが強いです。
例えば飲食店で、長い間待たされた上に注文した商品とは別の商品が出された時には、当然客は店に対してクレームを出します。
また、コンビニで接客態度の悪い店員に対して客がクレームを出すこともあれば、指定した時間に荷物を届けなかった宅配会社にクレームを出すなど、店や会社ごとに多種多様なクレームの内容があります。
店や会社のミスでクレームを出すこともありますが、先にも挙げたように冷やかしや苛立ちのはけ口として理不尽なクレームを客が出してくることもあります。
しかし、そのような場合でも店や会社側はなるべくそれ以上の大事にはしたくないので、表面上は謝罪をして、その場を何とか収めようとすることが多いです。
2. 親が学校に
最近ではすっかり世間にその名が定着している「モンスターペアレンツ」ですが、親が学校に対してクレームを入れる場合には親がこのモンスターペアレンツであることが少なくありません。
例えば子どもがアレルギーを持っていて、予め学校に連絡しておいたにも関わらず、学校側のミスで子どもがアレルギーを発症させてしまったようなケースでは、学校側の過失が認められるのでクレームを受けても仕方がありません。
しかし、自分の子どもの都合だけを優先させようとして、無理矢理学校の方針や事情を曲げさせようと親が文句を言ってくるような場合には、学校側には一切の責任はないため単に理不尽なクレーマー扱いされます。
3.患者が病院に
病院でのトラブルは、場合によっては患者の命にも関わるため、可能な限りミスがないように努めなければなりません。