2. 生粋と同じ意味?
「生え抜き」という言葉は、基本的には生粋という意味と同じです。
ただし、こちらには「生まれてからずっと」という意味があるわけではなく、「他のものが混じっていない」という意味になってしまいます。
「生まれてから」というニュアンスがなくなってしまうため、「生粋の江戸っ子」というのと「生え抜きの江戸っ子」というのではちょっと意味が異なってしまうかもしれませんね。
「生粋」というと、その物事に関して心の底から染まってしまっている様子を指しますが、「生え抜き」というと染まっているかどうかはともかく、最初からずっと同じ場所にいるということは分かるでしょう。
大体同じような意味を持っていますが、一緒に使う単語やその語感からすると、少し違うと感じることがあるかもしれませんね。
例文で使い方を見てみよう
「生え抜き」問言葉について理解が深まったところで、実際の例文の中ではどのような使われ方をするのかを見てみることにしましょう。
例文は三つ用意しましたので、それぞれの解説と自分の受けた印象を比べてみてくださいね。
1. 彼は生え抜き社員だよ。
「彼は生え抜き社員だよ」という例文の意味は「彼は新卒からずっと辞めることなく、この会社で働いているよ」という意味になります。
ちなみに、これが「彼はプロパー社員だよ」というと、若干意味に幅が出てしまいますね。
「彼はプロパー社員だよ」と言われた場合には「彼は新卒からずっと辞めることなく、この会社で働いているよ」という意味だけではなく、「彼は正規雇用の社員だよ」という意味にもなります。
どちらであるかというのは、言葉を見ただけでは分からないので、会話の流れなどから判断するようにしてくださいね。
2. 私は生え抜きの道産子です。
「私は生え抜きの道産子です」という言葉の意味は「私は生まれてからこの方、ずっと北海道に住んでいます」という意味になります。
分かりましたでしょうか。
ちなみに「彼は生粋の道産子です」といった場合には、同じような意味でありながら、若干ニュアンスが異なります。
「彼は生粋の道産子です」といった場合には「彼は道産子の気質に染まっています」というような意味が強くなります。
つまり、気質について表しているときには「生粋」という言葉が使われますが、単純に住んでいたかどうかということに関してなら、「生え抜き」という言葉が使われるのです。
3. その球団の監督は全くの生え抜きだ。
「その球団の監督は全くの生え抜きだ」という言葉の意味は「その球団の監督はずっと選手時代もそこの球団に属しており、さらに監督としてもずっとこの球団を担っている」という意味になりますね。
ちなみに、この「生え抜き」という言葉は野球選手そのものに関しても使われますよ。
全く移籍がなく、入団からずっとその球団にいるという人は、生え抜きの選手と言われるようになります。
例えば、日本ハムの大谷選手などは、今の段階では生え抜きの選手として扱われています。
生え抜き社員の特徴
会社には必ず、生え抜き社員というものがいるでしょう。
中途採用や外国からの応援を多く取り入れている企業であったとしても、やはり、新卒の時からずっとその会社にいる生え抜き社員というものは、必ずいるはずです。
生え抜き社員は自分の力で入った会社にずっといるということになるので、自分の会社にそれなりの誇りを持っているでしょう。
そして、それなりにメリットと呼ばれるものもあるに違いありません。
会社にとっても、生え抜き社員を大事にしたくなるような良いポイントがありますが、生え抜き社員にはどのような特徴があり、どのようなところが生え抜き社員の良いところなのでしょうか。
転職が外国よりも一般的ではない日本社会の中で、生え抜き社員が重宝される理由が分かるかもしれませんね。
1. 頑張り屋
生え抜き社員に多いのは、とても頑張り屋だということです。