そして、「合う」という言葉自体には、「重なる」「一致する」という意味があります。
それで、「合点」が「納得する」「同意する」という意味としても広く使われるようになったと言われています。
「合点」フレーズ集
では、「合点」を日常で使えるどんなフレーズがあるでしょうか?
「合点」だけで考えると、あんまり日常ではよく使う言葉ではないかもしれません。
しかし、フレーズとして見てみると、意外と使えるなじみのあるフレーズがけっこうあることに気づくかもしれませんよ♪
がってん承知!
なんといっても、「がってん承知!」はよく使うフレーズですね。
なんだか、どこかの方言のようにも聞こえてくるような言葉ですけど、方言ではありません。
江戸っ子がよく使っていたであろうフレーズです。
江戸時代の男性が使い始めた言葉と言われています。
「OK,わかったよ!私に任せておいてよ!」という意味で使われていますね。
けっこう、軽いノリで使われていることもあります。
ですが、軽くOKした、承知したというよりも、「合点」がつくことで、ちゃんと理解し納得したうえで承知した、という意味になります。
もっと信頼のおける「承知した」という意味になりますね。
まあ、現代人ではほとんど使わない言葉ですけど、たまにノリでふざけて使うこともあるかもしれません。
例文
例えば、ある女将さんが、自分のところに急遽大事な客が入って、ある男にお使いを頼みます。
女将さんは、何を、どこで、どのように買い付けるかということを説明すると、急使を頼まれた男は「がってん承知!」と言います。
つまり、「よ~くわかった、俺に任せとけぃ!」という感じです。
まあ、この男が本当に信用なるかどうかは別として、このように物事をよく理解したうえで承知した時に使うわけですね。
がってん承知の助
「がってん承知」に洒落をかけて言っているのが「がってん承知の助」です。
承知した、ということを人名っぽく言っているのです。
「がってん承知」って言おうとすると、やっぱりどうしても「がってん承知の助!」って言いたくなりませんか?
かなり語呂がいいというか、楽しいというか・・・。
「がってんしょうちのすけ」とだけ聞くと、いったい誰なの?って思って、このフレーズは人名だと思っている人もいるくらいですね。
「のすけ」ってついていますからね。
これに似ているのは、「冗談は由之助(よしのすけ)」です。
これは「冗談はよしてくれ」を「由之助」にかけているわけです。
このようなダジャレが江戸時代に流行っていたようですね。
もちろん、「がってん承知!」って言われるより、「がってん承知の助」のほうが、印象としては軽いノリですね。
だから、シリアスなシチュエーションでは絶対に使いませんね。
使ったら、空気が壊れます。
例文
江戸時代に流行った洒落なわけです。
「おれはがってん承知の助だ!」といえば、「おれは納得して同意しているぜ!」と言う意味になりますね。
さらに現代バージョンで考えると、例えば、とあるお母さんと息子の会話。
お母さんから今日は大事なお客さんが来るから、部屋を絶対にきれいにしておきなさい、そうでないと本当にあとで困るわよ、と言います。