「始末書」が自分の非を認め、反省し謝罪することを目的としていることに対して、「顛末書」は、起こったことの事実を報告することが目的となります。
それで、起こったことについて一部始終、事細かに経緯を説明するとともに、今度同じことが起きないように防止対策も含めます。
それで、ことが終わった後になるべく早く提出します。
謝罪がメインではなく、報告するということが目的なので、トラブルが起こったことの顛末を書かなくてはいけません。
どのような経緯で、どうゆう背景で、どのような事実関係があって事が起こったのかということを細かく説明します。
そして、何かの事実を隠したり、うそをついたりせずに報告する必要があります。
まだ事の収集がついていない、という時には「報告書」として、今のところの状況を伝える文章を作成することもあります。
すべての処理も終わったなら「顛末書」として、ことの最初から最後までについて報告する文書を作成することとなるでしょう。
それで、「顛末書」は基本的には社内向けの文章となります。
起きてしまったことについて、社内に対して、そして関係した人に対してその出来事の全体と事実関係を説明します。
今度どのようにすべきか、対策についても考えるための書類ということになります。
なので、何かミスをしてしまったとき「顛末書」によって、ある程度の信頼回復を図ることができます。
会社としては、トラブルや事故が起きた時の流れと、これからの対処法や改善策というものを知りたいと思っています。
そして、それを社内で共有することを求めています。
それで、事の事態を詳しく、原因結果を分析し、そして特に対策や改善策について詳細に記載する必要があるわけです。
なので、始末書は相手先への謝罪として社内、社外にも提出する文章となります。
何か社内処分を受けるような事態になるトラブルやミスをしたときに作成することが多いです。
顛末書は、そのよう処分に当たらないようなミスやトラブルや事故などを起こしたときに作成することが多いのです。
「顛末書」と、「始末書」の違いがわかったでしょうか?
こうやって目的の違いを考えてみると、「顛末書」は確かに、「顛末」という言葉も意味通り!
事の初めから終わりまでの一部始終を説明するための書類であることがよくわかりますね♪
顛末(てんまつ)の使い方・例文
では、ここからは「顛末」の使い方や例文についてご紹介していきたいと思います。
実は、普段の日常生活の中でも使えるし、さらにはビジネスシーンや書き言葉としてもたくさん活用できると思います。
では、さっそく使い方の例文を見ていきましょう♪
顛末を名詞として使う
まずは「顛末」を名詞として使う例文をご紹介していきたいと思います。
ちなみに、名詞というのは品詞の一つであり、物事の名称を表したりするものです。
さらに状態や性質、存在などを表す単語と言われています。
私たちの個人の名前は固有名詞、人間や猫、犬などの種類(類疑念)を表す単語などは普通名詞と言われていますね。
さらに、数詞、集合名詞、物質名詞、抽象名詞というものに分類することができるのですが、「顛末」も名詞の一つです。
名詞は、文の主語となることができます。
「事の顛末を皆に話した。」
私たちも一般によく耳にすることのある活用法として、「事の顛末を皆に話した。」というような言い回しです。
これは、話し言葉でも書き言葉としても使うことができますよね。
ある事について、最初から最後までの過程や、起きた詳細な点までも事細かに話した、ということになりますね。
例えば、ある家族の一人が事故に遭ったとします。
そして、その事故によっていろんなトラブルが起きてしまった、ということもあるでしょう。
心配する親族に、ことが落ち着いて収集がついたときに、みんなを集めて何がどうなってこのようなトラブルが起きてしまったのか。