「自愛」は相手の健康状態を気遣う意味合いの言葉です。
という事はその相手の人は現状では健康体でなければおかしいのです。
もしくは多少、調子が悪かったとしてもしばらく会っていない人から見れば恐らく病気などしていないだろう、という予測の上で送った事になります。
長期間のブランクがあった場合はこの「自愛」を使うのは少々、はばかられるケースかも分かりませんね。
挨拶の文章を手紙なりメールで送る事は相手にとって非常に嬉しい事に変わりはないのですが、ちょっとした知識が向けていると、折角の好意も水の泡になってしまう事もあり得ますので、始まりと終わりの文章の使い方は神経を使って書きたいものです。
言い方を変えよう
なので、もし相手の安否の具合が芳しくない事が分かっていたのなら、「自愛」という言い方は必ず自粛しましょう。
代わりに違った言い方で相手への思いやりの気持ちを伝えるべきです。
「お身体、如何でしょうか?」「その後、健康状態はどうなっているでしょうか?」「一刻も早い全快を心よりお待ちいたしております」など。
ただ、難しいですね。
相手が病気している場合の陣中見舞いのような手紙は。
物凄い気遣いと常識力が問われます。
相手を完全な病人扱いするのも変だし、かといって相手の病状を全く配慮していないような無神経な文章は問題外ですし。
とにかく相手の健康状態が思わしくない時のお見舞いを兼ねた文章というのは細心の注意を払って書き上げるべきでしょう。
言い方を変えて却って相手の神経を高ぶらせるようなことがあってはいけませんからね。
あなたの常識力が試されるシーンと言えるでしょう。
自愛を正しく使いましょう!
如何だったでしょうか?
自愛の正しい使い方に関して、正しい例や間違った例を交えて紹介して参りました。
さて皆さんは正しく自愛を使う自身はおありでしょうか?
私的には今までほとんど周りの人が使っているシーンを見たこともなかったので(そういう野蛮な世界で仕事をやってきていたから?)、自愛を正しく使いこなせるか自信はありません。
ただ、使わなかったら永遠に「自愛」という言い方は、あなたのものにはならないでしょう。
自愛という言葉を自然に当たり前のように使いこなせる人というのはやはりどこか徳があるというか人間味溢れているというか、周囲の人たちとは一味違った印象に映りますね。
そう感じさせてくれる人物がつい最近まで私の職場にいらっしゃいました。
その方は電話でその言葉をよく使っていたのですが…。
最初、聞いた時は何とかしこまった言い方をするのだろうか、と少々こちらが面食らう感じがありましたね。
電話の時と普段の会話の時とのギャップがあるように感じたからです。
しかし、この言葉を遠慮なく自然に使えるということは、これまでも様々なシーンで使ってきていたはずです。
気障っぽくなくカッコを付ける訳でもなく、あくまで自然体で相手に対する労りともとれるこの言葉を使えるのですから、相手の人から可愛がられないはずはありません。
事実、その方のネットワークは非常に幅広く、いたるところにその人のファンがいたように思います。
またその方も非常にマメで、時間の余裕があればいろんな方に電話をして人間関係の構築に励んでおられました。
ちょっと自愛の話しから大きく脱線してしまいましたが、後にも先にも「自愛」という言い方をこれほどまで当たり前に使われていた方はこの方だけでした。
だから私もこの言葉が脳裏に残っていたわけです。
しかしながらこの方も「お体にくれぐれも気をつけて、ご自愛くださいませ」と間違った言い方をしょっちゅうやっていました。
私に正しい知識が身に着いた今となっては「プッ」と吹き出しそうになってしまいそうなシチュエーションです。
いずれにしても「自愛」という言い方、マスターして損はないと思います。
あなたを大きな人間に見せてくれる魔法の言葉かも分かりません。
積極的に使っていっては如何でしょうか?但し、正しい知識の元でお願いしますね。