あなたは日頃から、仕事や私生活などのあらゆる物事に対して、自分で納得感を持って行動していますか?
「これをするためにはこの行動が必要だ」「納得できる理由があるから指示に従える」など、自分で納得感を持っていることに対しては、抵抗心もなく自信を持って行動することが出来ます。
一方で、不満や納得していない状態で動いていても、「やらされている感」が出てしまい、いまいち行動に力が入らず、また自信も持てません。
どうせ行動するのなら、何でも納得して行動したいですよね。
そんな納得感を持てるような意思決定方法についてご紹介します。
納得感を持てる5個の意思決定方法
自分が納得感を持って行動するためには、今自分がしていることや、やろうとしていることの意味をまずきちんと理解しなければなりません。
「何故これをする必要があるのか」「自分がこれをするのは何のためか」を明確に自分自身で理解することによって、初めて行動に納得感を得ることが出来ます。
また、会社や誰かに指示を受けて動く場合には、その指示の意図を本人が理解出来ていれば問題はありませんが、自分で何かをしようと思った時には、自分が何をしたいのかの意思決定がハッキリしていなければ、途中で挫折したり別の方向へ脱線したりすることもあります。
そのため、最初から最後まで自分が折れることなく行動するためには、持続的な納得感を持たなければなりません。
納得感を持ち続けるために必要な、5個の意志決定方法をご紹介していきます。
1、目的を決める
人は誰しも、目的を持っているからこそ日々を精力的に送ることが出来ます。
「新車を買いたい」「家を建てたい」という大きな目的を持っているからこそ、それに向けて一生懸命に仕事をすることが出来るのです。
反対に目的がないと、気持ちに締まりがなくなりあっという間にだらけてしまいます。
なんとなく毎日を送り、何となく生きている、そんな状態では人生を楽しく送ることは出来ないでしょう。
どうせ生きているのなら、目的を作り、そのために毎日をエネルギッシュに過ごす方が自分のためにもなりますし、自分にとっての幸運や良いことも舞い込みやすくなります。
目的を作ることで、人生はより豊かなものになります。
どんなことでもいいので、自分で目的を作り、それに向けて努力をしましょう。
「これがしたい」という明確な目的を持っていればこそ、自分の中に納得感を持つことが出来ます。
出来るだけ具体的に決める
目的は、出来るだけ具体的に決めましょう。
「幸せになりたい」や「他の人よりも裕福になりたい」といった目的では、内容が抽象的過ぎて、イメージが上手く沸きません。
「幸せ」の定義は人それぞれですので、もし人生の目的を幸せになることに定める場合には、「どう幸せになるのか」を具体的に決めるようにしましょう。
また、他人よりも裕福に生活を送ることを目的としたければ、漠然とした他人ではなく、特定の相手に定めるようにしましょう。
例えば身近な友達でも良いですし、自分が憧れている、もしくはライバル視をしている人物でも構いません。
具体的な相手さえ決めることが出来れば、その相手の収入や生活ぶりと比較しながら、自分の目的に近づいていくことが出来ます。
2、目標を立てる
目的を決めたら、次は目標を立てましょう。
目的は基本的に最終的な夢やなりたいものなど、大きな望みを指します。
そして目標は、目的を達成するために必要ないくつかの条件を指します。
例えば目的が「家を建てる」ことだとしたら、目標はその目的に沿ったものにしていきます。
家を建てるためにはどの程度お金が必要かを計算した上で、「何年後までに目標額を稼ぐのか」「どんな手段でお金を稼ぐのか」「もし家族で住むなら、何歳までに自分が結婚するか」など、家を建てる上で必要なことをすべていくつかの目標に分けていきます。
最初は小さな目標を目指して努力を始めます。
そして一つ目標を達成したら、また次の目標へと向けて努力をし、最終的に目的を達成出来るようにしていきます。
目的は一つでも、目標がたくさんあれば、自分が納得感を持ったまま目的に向かって進んでいくことが出来ます。
目的を達成するための目標
目標は基本的に、目的を達成するための手段の一つです。
そのため、目的を持たずに目標だけをいくつも持っている人というのはあまりいません。
自分が目指す大きな目的を見据えて、それに必要な目標をいくつも用意するのです。
目標は、目的が大き過ぎた場合に、途中で挫折や折れてしまわないための必要不可欠なものでもあります。
例えば「会社の社長になる」のが目的の場合、いきなりそれに向けて進もうと思っても、どうすれば良いのか分からずに、時間だけが過ぎて気付けば諦めてしまっている、なんてことも珍しくはありません。
もし社長になるのが目的だとすれば、社長になるために必要なすべてのものを数年間、もしくは数十年間で身につけなければなりません。
会社の職種や経営資金、経営に関するノウハウや人材の収集など、実に多くのことが出来るようにならなければ、例え会社を興したところで直ぐに倒産してしまうでしょう。
そのため、会社の社長になるために必要なあらゆることを一つひとつの目標として定めます。
そうすることで、自分が目的を叶えるためには何が必要なのかが分かり、またそれに向けて一つずつしっかりと取り組むことが出来ます。
遥か高い天空の星を取ろうと思っても、地上から空に向かう足場がなければとても届かないように、大きな目的に対しても、足場となる目標が必要なのです。
3、いくつか案を考える
一つの物事を行う時に、どのようにそれを行うのか、いくつかの手段を考えることは必要です。
たった一つの手段しか思い浮かばないこともありますが、それだけで物事を進めた場合に、もし途中でそれが挫折せざるを得ない状況になった時には、他の手段が思い浮かばないためにっちもさっちもいかなくなってしまいます。
それを防ぐためにも、予め最初の段階でいくつかの案を出しておくことが重要なのです。
もし自分一人だけでは他の案が思い浮かばない時には、他の人に意見を求めることで、思いもよらない案が出てくるかもしれません。
また、一方向からのみ対象となるものを見るのではなく、さまざまな角度や視点から注意深く観るようにします。
そうすると、いくつも案が出てくることもあります。
その中で最適案を選択する
いくつかの案を出したら、今度はその中から最適と思われる案を選択します。
自分一人だけで選択する場合には、自分が最も良いと思う案を選べば良いので、納得感は十分に得られることでしょう。
また、何人かで案を出し合った場合にも、もし他の人の案で納得出来ないのなら、きちんと理解出来るまで突き詰めて質問するなり、話し合いを行いましょう。
そうすることで、自分が望んだ案が選択されずとも、納得感を持つことが出来ます。
自分の選択した案が選ばれず、また決まった案に納得できないままで行動するのが最も納得感を得られないため、そうならないように気を付けましょう。
4、対策を考えて行動する
あなたがもし、何か一つの行動を起こそうと思った時に、いちいちそれについての対策を講じることはそう多くはないでしょう。
食事や移動、買い物などのごく一般的な生活を送る中では、自分の取る行動に対してそこまで深く考える機会はあまりないと思います。
しかし、例えば仕事や自分にとって重要な出来事に繋がるような行動を取る場合にはどうでしょうか。
恐らくきちんと対策を考えて行動する人が多いと思います。
もし一週間後に重要な仕事のプレゼンを控えていた場合には、質疑応答やもしも機械のトラブルが起こった時に備えて、予め対策を考えておくことでしょう。
また、パーティ会場で大物ゲストを招く際には、関係者以外の余計な人間が入ってこないように対策を考え、大物ゲストに対する気配りなどを当日までに考えておくことでしょう。
そうしてあらかじめ対策を考えることで、万全な状態で自信を持って行動することが出来るのです。
対策を考えないで行動しない
予めさまざまな対策を考えた上で行動をすれば、トラブルは回避出来ますし、また自信と納得を持って動くことが出来ます。
しかし、もし何の対策も考えずにその場の勢いだけで行動していたとしたら?
トラブルが起きた時には周囲と一緒になってパニックに陥ったり、みっともない醜態を晒して自分を不利な立場においやってしまうおそれがあります。
仕事であらゆる対策を講じることは、ある意味で当然のことと言えるでしょう。
しかし、仕事の場面のみでなく、日頃の自分の生活スタイルにおいても細かく対策を考えることが出来ている人は、結果として自分の人生を良い方向へと持っていける人が多いです。
何を行う時にも、対策を考えておくことは重要だと言えるでしょう。
5、必要な情報を集める
情報は、いつの時代でもどんな場面でも持っているに越したことはありません。
身近な例でいえば、どの公共交通機関を用いれば最も安く便利に自分が移動することが出来るのか、それを知っている人と知っていない人とでは、コストに明らかな差が出ます。
また、スーパーの買い物一つとっても、どこのスーパーが最も安く購入出来るのか、お得なポイントが付いているのかなど、情報を知っている人は自分にとって経済的に有利に生活を送ることが出来ます。
情報を持っている人で、損をする人などほぼいません。
人間関係における、悪口や批判などの情報を持つことで落ち込んでしまうケースはありますが、大半の場合には情報をより多く持っている人の方がいつでも有利に立ち回れます。
仕事の面でも同じことで、何か行動を起こそうと思った時には、それに関係するあらゆる情報を出来るだけ正確に、そして多く集めることが肝心です。
たくさん情報を持っていればそれだけ自分も相手も納得させることが出来ますし、またもしトラブルが起きても解決策を出しやすくなります。
情報集めを面倒くさがって行動しない人ほど、いざという時にはパニックを起こして周囲に助けを求めに走り回ります。
そんなことにはならないように、予め自分で情報収集は怠らないようにしましょう。
案を比較するのに役立つ
情報を多く持っていると、仕事などで何か案を出す際にも比較が容易に出来て便利です。
例えばA社とB社のどちらかと契約を結ぶことになった場合、自分の会社にとってより利益になる方と契約しようと思いますよね。
そうなると、両社の情報を集めて比較するのが必須になると思います。
会社の業績や仕事内容、人材などをあらゆる観点から比較しますが、この時に会社の内情といった詳しい情報も持っていれば、より比較するのに役立ちます。
例えば業績だけで見ればA社の方がB社よりも優れていますが、実際にはA社は社内の雰囲気が悪く、横領や不倫問題などさまざまな問題も多く抱えています。
詳しくそれらの事情までこちらが入手していれば、どちらとより長く、そして危なげなく付き合っていけるかと考えた上で、恐らくはB社を選ぶことになるでしょう。
これと同様に、仕事などで案を出す際にも、表面上でのみ比較するのではなく、詳しい情報に基づいて比較することでより正確で、かつ納得できる結論を出すことが出来ます。
どういった時に納得感を感じますか?
あなたはどういった時に納得感を感じますか?
よく見られる光景としては、一人が何かについて一生懸命に説明して、それを聞いている人が「なるほどね」とうんうん頷く姿がありますが、この聞き手の仕草は納得しているということを示しています。
人が納得感を覚えるのは、自分自身で情報を集め、しっかりと考えた上での行動を取る時ですが、また人から提示される内容について納得感を覚えることも少なくはありません。
人から話してもらって自分が納得感を覚える時には、自分もそれと同じような経験がある場合や、頭で考えた末に相手の気持ちや意図を理解出来た時に納得感が生まれます。
そして自分が納得感を覚えたら、自分の行動には迷いが生じませんし、相手の行動に対しても一切の反論が起こりません。
そのため、誰かといちいち意見が割れたり揉めたりすることがなくなるため、複数人で行動する時にもまずは自分たちの取るべき行動について納得感を感じることが大切と言えます。
仕事や日常生活など感じられる場面は多い
納得感について、日頃から意識している人はあまり多くはないと思います。
何故なら、納得出来る、出来ないという感情は、あまりにも自然に人の気持ちの中に存在しているからです。
しかし、自然にあるものだからこそ、納得出来る時にはすんなりとそれを受け入れることが出来ますが、納得出来ない時にはものすごい違和感となって自分の中でもやもやといつまでも気になってしまいます。
例えば自分と友達の二人で遠出をしたとします。
友達が車を出してくれるというので自分はガソリン代と駐車場代を折半しました。
この折半については、車を出してもらっているから当然と考えて、納得する人も多いでしょう。
しかし遠出から帰ってきた後で、改めて友達から「じゃあ今日の交通費を〇〇円ちょうだい」と請求されたら、思わず「えっ?」と思ってしまうことでしょう。
自分はガソリン代も駐車場代も半分出したのに、さらにお金を払わなければならないのかと疑問に思った時、それを直接口に出せる人はまだ話し合って納得出来る機会があるかもしれません。
しかし、相手に気を遣って何も言えずに交通費を払った場合には、内心では納得出来ずにいつまでもそれが引っかかってしまうことになります。
そしてその引っかかりが後の友達関係の亀裂の原因となってしまうこともあります。
このように、日常生活の些細な場面でも、納得感を覚える時、そして納得できない瞬間は多く見られます。
感じにくい人も
納得感を感じにくい人も、中には存在します。
例えば自分の価値観で物事を判断したりする人は、誰かの意見に対して不満を覚えやすいです。
そしてそれを一々口にして反論する人もいますが、その場で言わずに何年も執念深くその不満を覚えている人もいます。
このタイプの人はとても我が強くて自己中心的な傾向があります。
自分の決めたことであれば納得感を感じることは出来ますが、他人の意見に従うことを嫌うため、どんなに説得力のある発言であっても、何かと理由をつけて反論や否定しがちです。
その上で自分の意見を押し付けることもあれば、自分では意見を言わずにただ反論ばかりを繰り返す人もいます。
一方で、自分に自信がないために、自分で決めたことに対してもいまいち納得感を感じることが出来ない人もいます。
このタイプの人は常に不安が付きまとい、直前に自分が決めたことに対しても直ぐに決意が揺らいでしまうことが多いです。
年齢と経験が関係してくる
納得感が感じられるか感じられないかは、年齢や経験によっても変わってきます。
例えば大人になってから理解出来ることを、子どもに言い聞かせたところで到底納得感を感じさせることは出来ませんし、また自分が経験していないことに関して、賢しげに説かれたところで同じく納得感を覚えることは難しいでしょう。
年齢に関してはいずれ同じ年齢になってくれば自ずと納得できることもあるでしょう。
しかし、経験に関しては同じ経験をしていない限り、いつまでも納得することは難しいと言えます。
また、人間は自分の経験によって物事を判断したり、価値を定めたりします。
自分がこれまでの経験で不要だと思うものは、誰かが必要だと言ったところで捨ててしまう意志の固さや頑固さも持ち合わせています。
そして、その頑固さは融通を利かせづらくなり、人によっては他者の意見を受け入れ辛くもなります。
それが顕著になると、他人の意見に納得感を覚えることが難しくなってしまうのです。
そもそも納得感とは
これまで納得感を感じる方法や、どんな時に納得感を感じるのかということについてご紹介してきました。
しかし、そもそも納得感とは、どのような定義を持って言うのでしょうか。
どんな経緯があって納得感が生じるのか、また納得感の定義とはどのようなものなのかについて詳しくご紹介していきます。
結果に至るまでの過程で感じるもの
納得感を覚える瞬間は、一つの物事が終わった結果ではなく、結果に至るまでの過程にあります。
例えばあなたが人から「これやっておいて」と作業を頼まれたとします。
それがもし、あなたが絶対にやらなければならない作業ではなかった場合に、作業をしながら「どうして自分が」と納得出来ず、不満に覚えることでしょう。
不満を感じていることに対してはしっかりと集中することも出来ず、また作業のスピードや効率性も悪くなってしまいがちです。
しかし、作業をする前に「なるほど、だからこれは自分がやるべきなのか」と納得感を感じることが出来ていれば、作業にも集中出来て、スピードも上がることでしょう。
物事によっては、まるで推理小説のように最後の最後になってようやく理解や納得が出来ることもあります。
しかし、大抵は結果に至るまでの過程で納得感を感じるものです。
そして納得感を感じることで、人は自分の行動に自信を持ったり、意志を固めたり出来ます。
結果の善し悪しに関係なく得られる
自分が納得して行動した結果であれば、それが例え悪い結果になったとしても、あまり後悔することはありません。
残念には思っても、「仕方ないね」と素直に諦めることも出来ます。
そのように、納得感は結果の善し悪しに関係なく得ることが出来ます。
その反面、納得感を得られずに行動した場合、結果が良ければ「ラッキー」と思えるかもしれませんが、悪い結果になると「最悪だ」と後悔も大きくなります。
また、納得出来ないままで取った行動の悪い結果は、その結果を簡単に他人や周りの環境のせいにしてしまえます。
例えば自分が納得できないままで仕事を任され、それに失敗した場合、「そもそもこんな無理難題を押し付ける方が悪い」とか「この会社自体に問題がある」など、自分の至らなかった部分まで反省することなく、すべてを周りに責任転嫁してしまいます。
そうなると自分のためにもなりませんので、どんな行動にも自分が納得感を持って臨むことが大切なのです。
納得感は時間が経っても消えない
納得感とは不思議なもので、自分が納得出来れば自然にそのことが自分の中に収まり、それは時間が経っても消えることがありません。
一方で納得感を得られないままに自分の中に取り入れたものは、時間が経てば経つほどに「本当にこれで良かったのか」「間違いではないのか」と不安要素が増えてきて、心配で落ち着かなくなります。
そしてもし悪い結果になれば、「やっぱりだめだった」「何でこんなことになったんだ」と後悔の念に苛まれてしまいます。
それはいつまでも自分の中に悪い感情として残ってしまい、悪循環を生む原因にもなってしまいます。
しかし自分が納得感を感じていることに関しては、いつまで経ってもその納得感が消えることはありませんし、また考えが変わることも不安になることもありません。
自分が納得しているのだから、例えどんな結果になっても自分自身で受け止める心の余裕を作り出してもくれます。
納得感は自信に繋がっている
納得感は、自信に繋がっています。
納得するということが、「自分の行動はこれで良いのだ」と自己肯定の感情に繋がるため、自然と自信も生まれてくるのです。
もし自分がこれからしようとしていることが、世間一般的に見て悪いことだとしても、そこに自分の信念や、事情に納得していれば、正しいことでなくとも自信には繋がります。
そして自信を持って行動を起こした結果がどうであれ、あまり後悔することはないのです。
いつでも自信満々な人もまた、自分の中での納得感が大きいという特徴があります。
自信は自分のこれまでの経験や周りの意見、そして納得感などさまざまな要因から生まれますが、自信を持っている人で納得感を感じていない人というのはほとんどいません。
自信は結果によって喪失することもありますが、結果によって納得感が喪失することはないのです。
意思決定方法とは
意思決定方法とは、個人や団体で特定のある目標を達成するために、ある状況下において複数の代替案から、最善の方法を決定しようとすることをいいます。
分かりやすく例えると、今日のご飯のおかずを決めるために、家族全員で意見を出し合って一番いいおかずを決定するということです。
正式名称で呼ぶと小難しく思えてしまうかもしれませんが、この意思決定方法は日常的にあらゆる場所、あらゆる状況下で当たり前のように行われています。
家庭や学校、会社などでも、何かを決めるために全員で意見を出し合ったり、複数の案から最も良いとされる案を選択したりしますが、それも立派な一つの意志決定方法なのです。
この意思決定方法は、個人や数人のグループから一つの会社、果ては国家レベルまでさまざまな規模があります。
国ごとの意思決定方法は、アメリカのようにリーダーを中心として方法をまとめるところと、日本のように話し合いを行ってそこから一つの方法を導き出すところとがあります。
複数の案から最善策を求める方法
個人でも数十人の場合でも、大抵はいくつかの代替案を出し、その中から最終的な方法を決定します。
複数の案の中から最善策を求めるためには、予めあらゆる情報を集め、根拠や理論を議論し、周りを納得させた上で決定する必要があります。
そこで皆が納得感を感じることが出来れば問題なく決定されますが、誰か一人でも納得していない場合には、納得するまで話し合うか、期間を区切ってより多くの納得感を感じられている方法を選択していきます。
あらゆる状況で行われる
意思決定方法は、毎日のようにあらゆる状況で行われています。
家庭内や学校、会社内や国会、果ては戦場など、規模の大小に関わらずどこでも行われています。
リーダーがすべてを決定してしまうような状況では、この意思決定方法はリーダーの頭の中でのみ行われています。
しかし、全員で話し合って決める時には、各々の意見を挙げた上で、そこから最善とされる方法を全員で決定していきます。
意思決定には様々なモデルが作られた
意思決定には、さまざまなモデルが作られています。
一口に意思決定方法と言っても、意志決定をするためにはいくつかの過程を必要としています。
どのような過程を経て意思決定をするのか、そして意思決定をするために必要なものを支援するなど、さまざまなモデルにより、意志決定は支えられているのです。
意思決定過程モデル
意思決定過程モデルは、主に「情報活動」「設計活動」「選択活動」の3つのステップから成っています。
意思決定を行うためにはあらゆる情報を集める必要があることは先に挙げましたが、それが情報活動に当てはまります。
例えばあなたが美味しいラーメンを食べに行くことを目標にしている場合、まずはどのラーメン屋さんの評判が良いのかを調べると思います。
これがステップ1の情報活動です。
そして集めた情報の中から、どの店に行けばいいのかをいくつか案を出します。
これがステップ2の設計活動です。
そしていくつかの案の中から一店舗を選択することこそが、ステップ3の選択活動なのです。
意思決定は、主にこの意思決定過程モデルによって最終的な決定がされているのです。
支援モデル
支援モデルとは、意志決定を行うために必要なあらゆる情報や手段を支援することを言います。
先ほどのラーメン屋さんの例で言えば、どんなラーメン屋さんが美味しいと評判なのかを調べるために、必要な情報を自分の周りに置いておくことを指します。
例えば全国のラーメン屋さんの載った雑誌やインターネットの情報など、手を伸ばせばすぐに自分が情報を入手出来るような状態に周りが支援してくれていることを、支援モデルと言っています。
仕事において納得感は大切
仕事をする上で、納得感はとても大切です。
例え全員で話し合いの場を設けたとしても、一人の意見だけを取り上げて話を進めては、周りの人は納得感を感じることは出来ません。
また、自分が今やっている仕事に対して、何故自分がそれをしているのかを納得している人は、積極的に仕事を進めていくことが出来ますが、自分の仕事に納得していない人は仕事のペースも落ち、やる気も出ません。
仕事をする上で、納得感とはそれだけ重要な存在なのです。
組織は全体が動かないと回らない
組織というのは、全体が動くことによって回っています。
また全体を動かすには、ある程度組織全体が納得していなければ行動に移すことは難しいでしょう。
皆がリーダーを信頼し、指示を仰いでいればわざわざ皆を納得させる必要はありませんが、大抵の場合は皆自分の行動に納得していなければ、積極的に動くことは出来ません。
「いいからやれ」で回らないのが組織なのです。
1人だけ突っ走っても空回りするだけ
あなたがもし、会社の社長の場合、会社を経営するためには社員を働かせなければなりません。
しかし、自分の理念や希望だけを社員に押し付けて、社員を納得させることが出来なければ、その内社員はいなくなり、ついには会社も倒産してしまうことでしょう。
組織全体を動かしたいと思ったら、1人だけで突っ走ってもただ空回りするだけで、上手くはいきません。
組織を動かすには、全員を納得させた上で働かせる必要があるのです。
全員が納得していないと上手くいかない
全員が納得していなければ、中々上手くはいきません。
例えば3人で話し合いをして、2人は納得しても1人は納得していない場合、多数決という形で少々無理を通すことは可能です。
しかし、その結果1人との関係に亀裂が入ってしまうのは覚悟しなければなりません。
これが大人数で規模が大きくなるともっと大変です。
派閥が起きたり集団で辞めたりして、収拾がつかなくなってしまいます。
全員を納得させることは骨が折れる作業ではありますが、それを行っておくことで一致団結して取り組むことが出来ます。
生産性も判断力も落ちる
納得出来ないことに対しては、なかなかやる気が起きません。
また、判断も適当になりがちで、ミスも増えることでしょう。
会社で働く社員の大半が、自分の仕事に納得してしない場合、生産性も判断力も落ちるため、会社の業績にも悪影響になってしまいます。
しかし、社員の大半が自分の仕事に納得感を持っていれば、それだけ生産性も判断力もアップし、業績も上がっていきます。
何事も納得感を持って行うことが大切
仕事にせよ私生活にせよ、何事も納得感を持って行うことが大切です。
納得感はストレスを減らし、前向きな考えにさせてくれ、自信にも繋がります。
納得感を持って行動することには後悔も感じにくいため、いつまでもずるずると失敗を引きずることもありません。
プライベートでも仕事でも、納得感を持つことはいつでも自分のためになるのです。