管理職とはどういう職なのでしょうか?
ウィキペディアによると「労働現場におちて、労働者を指揮して、組織の運営に当たる者を指す」とあります。
会社に就職したからにはできれば出世したいと思っているひとはどれくらいいるのでしょうか?
今は出世より生活の自由度を望む人が多いように思うのですが、それでももし同僚が管理職に先になったとしたら面白くないのではないでしょうか?
職種によって同じ管理職でも何か違いがあるのでしょうか?
仕事の内容についてはもちろん違いはあることでしょう。
職場によっても抱える問題は違うかもしれません。
今回はたとえ職種や職場が違っても「管理職」といわれる人たちが共通して抱えている悩みや問題点をお話ししたいと思います。
管理職とは?
まずは管理職の人たちはどういう仕事をしているのかまとめてみました。
責任と権限を任されている人
管理職の人たちは責任と権限を任されています。
それぞれの地位に応じて任されている責任と権限の重さも違ってきます。
課長、部長と呼ばれる人は管理職ですが、会社によっては係長は管理職とは呼ばないところもあるようです。
ちなみに管理職とは別に「管理監督者」と呼ばれる人たちがいます。
厚生労働省によると「管理監督者は残業手当は支給されないが十分な権限や待遇を受ける者であり、労働条件の決定その他労働者の労働管理について経営者と一体的な立場にある者」と定義されています。
チームマネジメントをする
管理職の人たちはチームマネジメントをする人たちです。
チームとはなんでしょう?よく知っているようで説明できないですよね。
チームとは個々人が達成できる効果や成果の合計よりも大きな達成率を上げることができる組織のことをいいます。
簡単にいうと、1人ずつでやるより集団でやったほうが大きな効果が得られるのでチームを組むのですね。
スポーツの世界で、1人の選手をオリンピックや世界選手権で勝たせるために、コーチをはじめとして、栄養士やトレーナーなどがタッグを組む場合があります。
Aという選手が食事面で体力強化や筋力アップのためには何を気をつけたらいいのかを栄養士に指導を仰ぎにいき、またあるときは筋力アップに必要な知識をトレーナーにアドバイスをもらうという個別の行動より、最初からA選手を勝たせるためには何が必要なのかとチームを組んだほうがはるかに有効なのはわかります。
これは会社という組織においても同じです。
マネジメントは管理することです。
管理職は、個々人で行うより効果的に成果や効果を得るために組んだチームの管理を行っている人々ということになります。
組織の成果を上げるための機能
ある組織の管理をするのは何のためかというと、ずばり成果を上げるためなのです。
管理する人がいなければみんな好き勝手をするかもしれません。
誰でも自分が一番かわいくて、できるなら楽をして多くを得たいと思うものです。
それが人間というものではないでしょうか?
管理職は、「部下たちに成果を上げさせるために管理しろ」と会社から言われた人ということですね。
管理職の人が抱える10個の悩み
管理する人の人数が増えれば増えるほどマネジメントする人にかかる負担も多くなるのは当然のことですが、人数が少なかろうが多かろうが共通する悩みがあるようです。
私は管理職という言葉を聞くと、中間管理職と言いなおしたくなります。
なんとなく悲哀を感じてしまうのですが、それは管理職ゆえに抱える悩みを知っているからです。
1.部下に舐められる
管理者が部下に舐められて困るという話をよく聞きます。
部下にいいように使われている気がする
管理職というのはある程度威厳があるものなのですが、年がまだ若かったり、厳しさがないと部下に舐められて、いいように使われている気がするという人も多いようです。
平社員より権限があることに変わりはない管理職ですが、そこをつかれることがあります。
権限を上手く使わせて自分たちがよりやりやすいように管理職の人間に動かせようという部下がいるのです。
単なる愚痴の聞き役になり下がっているような気がするという管理職もいます。
チームを管理するものとして、部下の不平不満の受け口になるのが管理職、とりわけ中間管理職と呼ばれる人たちです。
中間管理職はなかなかつらいようですね。
上には媚びないといけないし、下の者には「あれをしてほしい」「これをしてほしい」などとつつかれて板挟みになるという話はよく聞きます。
管理職が指示をすると言うことを聞いてもらえるとわかっている部下の中には、自分の欲求を管理職経由で伝えさそうという知能犯もいます。
2.飲み会のときに多めに出さなければならない
ちょっと細かいお金の話になりますが、飲み会のときに多めに出さないといけないという悩みというか悲哀を語る管理職もいます。
管理職といえども中間管理職などはお給料があまり高くないことも多いのにもかかわらず、お金を出す場面になると多くを出さないわけにはいかないので辛いようです。
いつもいつもおごるわけにもいかず、かといってまったくおごらないわけにもいかないのが管理職の立場の人たちです。
飲み会だけでなく冠婚葬祭への出席も増えます。
そしてご祝儀なども平社員と同じだけというわけにもいかないようです。
私は以前ある上司(女性)から、「あなたたちがそんなに多くご祝儀を包むのであれば、自分はもっと出さないといけない、もっと減らしてくれない?」といわれたことがありました。
盛り上がってたくさん飲んでいるのは若者なのに
盛り上がってたくさん飲んでいるのは若者のほうなのに、なにやら解せないというところでしょう。
顔には出さず、口では「しかたないな、よし!足らない分は出すよ」などといいながら、「またかよ、いい加減にしろ!」と思っているかもしれませんよ。
その気持ちの奥にはケチな奴だと思われたくないというミエが含まれていることでしょう。
部下の方が人数が多いので勢いに任せられてしまうということもあるかもしれません。
あるお酒が一滴も飲めない管理職の人は、割り勘だといってもお酒を飲んだ人の分まで払わないといけないと嘆いていました。
ちょっとかわいそうですね。
3.部下が思うように動いてくれない
それでも部下が素直にいうことを聞いてくれたり、問題なく働いてくれれば報われることでしょうが、なかなか思うように部下が動いてくれないとなるとストレスも倍増です。
能力がない部下を育てるのは大変難しい
動かない部下には何通りかあります。
能力があるけれどとにかく落ち着きがなく、周囲をかきまわすタイプの部下、能力がある無しに関わらず自分の好きなようにやりたいため、もしくは人に指図をされるのが嫌いで反発するタイプなどがいます。
それぞれに悩みや苦労があるかと思いますが、能力がない部下を育てるのはとても難しいようです。
人には可能性というものがあります。
どんなに能力がないと思われても、地道にコツコツがんばってくれそうなら気長に育てていかなくてはいけません。
それに少々仕事ができないからといって「はい、クビ」なんてことをしたら問題になってしまいます。
ある職場に、仕事の飲み込みがとにかく遅い女性社員がいました。
何度教えても覚えられないのです。
かといって注意すると、ムクレてしまうということで始末が悪いと嘆いていました。
どんなにどんくさくても少しずつ仕事に慣れてくれるのでなんとかがんばってほしいと思っていたのですが、他の社員から耐えられないといってクレームが出るというのです。
仕事ができない社員のフォローに加えて、他の社員をなだめることもしなくてはいけなくて相当な気苦労を強いられたといっていました。
人事担当者の腕(目?)にもよりますが、面接のときに見抜けなかっという部下もいるにはいます。
本人に悪気はないのですが、どうしても理解力や判断能力が足りないという人もいるのです。
小さな会社で人出不足のため採用したもののどうしても無理だという社員の対応には困ってしまいまうことでしょう。
でも採用したからには責任がありますね。
仕事はできるけれど男女関係にだらしない、片づけや掃除ができない、などは面接のときにわかりづらいかもしれませんが、敏腕人事担当なら見抜ける!ということですが。
4.部下から仕事や人間関係の相談をされる
このように能力のない部下を育てる苦労だけでなく、そのことによって他の社員からの風当たりが強くなるなど、仕事や人間関係のトラブルの処理をしたり、相談を持ちかけられることも多いのです。
仕事が忙し過ぎる、自分ばっかりしんどいことを引き受けさせられる、などの仕事のことから、ただの悪口かとも思えるような人間関係の相談をされることもあります。
ある会社では一時期、もめにもめて会議室にひっきりなしに管理職者が呼び出される(?)という事態が続いていました。
部下からの仕事や人間関係の相談からだんだん、不平不満のぶちまけ大会へと発展してしまい、収集が付かなくなったそうです。
でもそうなると管理職の能力に疑問符がつくといわざるを得ませんね。
職場での不平不満は一度噴出しはじめるとあるところまで行くまで止まらないという習性があるかのようです。
あるところというのはどういうところかというと、誰かが辞める、誰かと誰かが大げんかをする、新しい人が入ってきてひとまず収まる、不平を言っている人の待遇がよくなり機嫌が直る、などがありますが、不平を言っているから待遇を上げてやろうというのであれば、みんな右へなれいになってしまいます。
言ったもん勝ちですか?それは困りますよね。
対処の難しい悩みを相談されるとストレスになる
配置換えの強要や、ベースアップの打診などをしてくる部下もいます。
人間関係の不満をぶちまける部下もいます。
どうにかできることであればいいのですが、対処の難しい悩みの相談が続くとさすがにストレスとなりますよね。
ある女性社員は面白くないことや不満があるとすぐ泣くそうです。
泣かれるとどうしていいのかわからなくなるということでホトホト困ってしまいますね。
親の介護と仕事の両立が難しいと訴える部下から、どうしたらいいのか相談されるといった場合、介護の経験がない管理職は、対処法もわからないし、うかつに応えるわけにもいきません。
5.部下が犯したミスやトラブルの責任を取る
管理職というと一番思い浮かべるのは部下が犯したミスやトラブルの責任を取る役割だということではないでしょうか?
管理職の脂質を問われることのひとつに責任を取れるかどうかということがあります。
ただ管理職だって人間ですので、どうしても気持ちがついていかないこともあるでしょうね。
自分のミスではないので納得できない
自分のミスではないので納得できないと思うことも多々あるのです。
部下が犯したミスやトラブルの責任ならまだしも、上司のしりぬぐいまでさせられるとなるとふに落ちないのです。
責任を取るということの意味はただ単に、「申し訳ありませんでした」と謝らなければいけないということと、部下がミスをしでかしたということはそれを管理する人間の問題であるという2面があります。
後者は管理職が部下のミスを引き起こしたも同然なので責任を取れということです。
今後のキャリアに汚点がつくかもしれません。
今後どころではなく即刻何やら処分の対象になることも考えられます。
6.仕事の成果を求められる
管理職には管理職手当が支給されているはずです。
もしくは役職がついた時点で、それまでよりもお給料のアップがあったはずです。
となれば会社としては、それに見合った成果を求めてきます。
チームマネジメントを任せるということは、そのチーム全体が上げる成果が問題なのです。
もちろん社内に大きなもめごとがなくスムーズに仕事が流れるということも大きな成果かもしれませんが、やはりそれだけでは管理職として評価はされません。
なぜなら、たとえば人間同士、社員同士で大きなもめごとがあったとしたら、それを解決した直後であれば評価はされるでしょう。
でもそのうちその平穏な状態があたりまえになってきます。
人は慣れる生き物です。
そしてまた小さな問題発生となるかもしれません。
売上としての成果、経費削減の実績が求められるのです。
管理職は部下にいいように使われている気がするという話を先にしましたが、上司からも「もう管理職なのだからこれは君にやってもらいたい」などと面倒な仕事ばかりを押し付けれれなおかつ成果も求められる立場でもあります。
ノルマがある部署では尚更負担となる
はっきりとノルマを課せられている部署ではなおさら負担になります。
部署間での競争もあるかもしれません。
平社員の間は個人間だけの競争を意識していたでしょうが、管理職はどれだけ会社へ貢献したかということをはっきりと求められるようになります。
7.IT機器操作に戸惑う
今やIT機器を操作できないことには仕事になりません。
操作できると有利という時代は遠い昔になっています。
今の若い社員にはわからないことでしょうね。
年配の管理職の人の最大の悩み
それでもやはり年配の管理職の人の最大といっていいほどの悩みが、IT機器操作かもしれません。
年齢を重ねるほど経験に基づいた処理能力が増し、人間的な包容力も出て来ます。
決してIT機器が上手く操作できないからといって仕事ができないということではないのです。
そのことを若者たちもちゃんとわかっています。
とはいえ、幼いころからIT機器をおもちゃ代わりに育った若者にはなんの苦労もないことが年配の人々には少々苦手なのです。
慣れていないということが一番の理由ですが、肉体的にも目が見えづらくなっています。
OA機器の画面を見続けることが苦痛だという人も多いようです。
実際に、ある40代の敏腕経理マンがOA機器の操作が苦手だということで会社を辞めてしまったという話を聞きました。
それはずいぶん前のことですが、ようやく経理ソフトを社内に導入しようということになりました。
それまで自分が部下に指図していた立場であったにもかかわらず、経理ソフトの導入によって、操作を部下に教えてもらわなければいけません。
どうしてももたもたすることが多くなり、プライドばかりが高いその男性はそれを屈辱と感じたようです。
時代の流れは止められないので、その会社を辞めたところでどこに行ってもIT機器の操作から逃げることはできないという思いの元、一念発起して商売を始めましたが、上手くいかずしばらくはすさんだ生活を続けたそうです。
ただその後はその人にとっては営業職という思いもかけない職種への挑戦をしました。
それが結構はまってしまい経理マンのときよりもよい給料を得ているというのですから人生とはわからないものです。
8.指導力不足について責められる
チームの成果が上がらなければ創意工夫がたりないのではないか、指導力がないのではないかと責められます。
チーム内にトラブルが続出しても同じです。
成果を上げるように持って行くのがあたりまえなのです。
同じトラブルが起こらないためにはどうしたらいいのか問われます。
一生懸命指導しても応えてくれない部下もいる
たとえ一生懸命指導しても、どこ吹く風とばかりに答えてくれない部下もいます。
適当に仕事をして、お給料がもらえればいいという人ばかりではないかもしれませんが、そういう人もいるはずです。
それでも少しでも改善できるものであればと思い注意をしたり叱咤激励してものらりくらりとかわされてしまうとがっかりです。
会社や仕事そのものに対する考えや思いは人それぞれです。
出来得る限り自分の能力を発揮することが喜びという人や、お給料をたくさんもらえるようになるためには一生懸命働かなければと考えている人がいます。
そうかと思えばいやいやしかたなく働いているという人もいるのです。
9.プレッシャーが増える
管理職になるとプレッシャーが増えるのです。
体を動かすことが少なくなり、責任だけが増大すると人間はプレッシャーをより感じやすくなります。
管理職に昇進ということはこれまでとは違うんだよという暗黙のプレッシャーをかけられるようなものです。
ことあるごとに管理職であることにプレッシャーをかけられる
ことあるごとに上からは管理職であることにプレッシャーをかけられます。
それだけの権限と給料を与えてやっているといわんばかりです。
部下からも、不平不満の矛先が管理職へと向けられます。
管理職だからなんとかしてくれて当たり前だといわんばかりです。
管理職になったとたんうつ病を発症したという話も少なくありません。
10.上司と部下の間で板挟みされる
よくいわれるのは中間管理職の悲哀です。
上司と部下の間で板挟みにされるのです。
両方の意見を聞くストレス
上司と部下の両方の話、部下のさまざまな人たちの話を聞かなくてはいけないのは相当のストレスです。
部下が言ってくることは、どうにかしてくれという直談判や愚痴と聞こえることでしょう。
社員同士の悪口のことも多いものです。
みんな自分の立場からものをいいます。
たとえ嘘はついていなくてもAがいっていることとBがいっていることでは間逆に聞こえることもあります。
「それはただの愚痴だろ?」といいたくてもいえないつらさもあるのです。
愚痴の内容はいろいろあるかもしれまえんが、要約すれば、「自分は損をしている」であったり、「気にいらないことがある」ということなのです。
Aに都合のいいようにするとBには都合がよくないということが発生します。
厳しさが足りない管理職は部下の機嫌をとることばかりに終始して、結局部下の信頼を得ることも成果を上げることも、上司からの高評価も得られないのです。
上司が、部下にさせろという内容を部下にいったところでなかなか実行してくれないことも多いものです。
かといって自分ではどうすることもできず悩みはつきません。
Aから聞く話とBから聞く話では同じ問題であってもまったく違って聞こえるときがあります。
みんな自分目線でしか話をしてこないのです。
嘘をついているわけではないのでしょうが、トラブルの中には事実があるのかないのかわからないようなことも多いのです。
管理職の7個のやるべきこと
そんなちょっぴり悲しい管理職ですが、ただ悲哀を噛みしめているだけではいけません。
ホップ・ステップ・ジャンプと、より高みに登っていくために管理職がやるべきことをまとめてみました。
1.部下の目標設定を手伝う
まず、部下の目標設定を手伝うのです。
もちろんどうしようもない部下というのもいるかと思いますが、持って行きようによってはそれなりに期待に応えてくれる部下もいるはずです。
ただ単に、「仕事をしろ」「成果をあげろ」ではどうやっていいのかわからないのです。
ちゃんとした目標、めざすものを具体的に設定することができてこそモチベーションも上がります。
自分でそういうことに気が付き、目標設定が出来る部下であれば何も問題はありませんが、多くの部下はそうではないはずです。
案外、どうしようもない奴だと思っていた人物がほんの小さな目標を見つけることができたことがきっかけで「けっこういけるじゃないかコイツ!」ということになるかもれませんよ。
2.意思決定を行う
管理職は意思決定を行う権限があり、その権限を行使しなければいけない場面が多々あります。
意思決定とは、ウィキペディアによると「人や団体が特定の目標を達成するためにある状況において複数の代替案から最善の解を求めようとする人間の認知的行為である」とあります。
管理職は、最善の結果を得ようと、何かを決めなければいけない場面が必ずやってきます。
それは出勤簿の入力の仕方はどうしよう、朝礼にするのか昼礼にするのかなどの総務的なことであるかもしれません。
今日の打ち合わせはどうするのか、プロジェクトを成功させるためにとる手法の決定などと、大なり小なり管理職は決めなければならないことが次から次へとやってくるでしょう。
3.責任の分担をする
日本の職場の多くはいわばチームワークで仕事をしています。
たとえ1人1人にノルマが課せられている営業課であってもです。
チーム内の問題や混乱は、チーム構成員の責任を分担することで各人の仕事に対する認識が驚くほど違ってきます。
人を攻め立てるために責任の分担をするのではなく、尊重するためにするのです。
自分がする仕事の目標が見えない人にとって、責任を持たされる分野があることはモチベーションのアップにつながります。
もちろんつぶれない程度の責任ですが。
4.動機付けをする
モチベーションは日本語で言うと「動機付け」です。
行動を起こし、目標に向かって進むためには動機付けなくしてはできません。
人間や動物が行動を起こす裏には必ずあるものです。
ということはそれが強ければ強いほど行動を起こし、調整したり維持する力も大きくなるということですね。
管理職が部下に動機付けをするということはどういうことでしょうか?
行動、活動つまり仕事の成果を上げようという気持ちを喚起(呼び起こすこと)させることです。
どういうことがそれにつながるのかは人によっても、職場によっても違うでしょうが、ぱっと思いつくのはお給料のアップ、報奨金、昇進かもしれません。
でも、それは順序が逆ですね。
もちろん働いている人の心の内にはそれらの欲が渦巻いているかもしれませんがあくまで結果であって動機付けそのものではないですね。
5.コミュニケーションをとる
コミュニケーションが不足している職場は上手くまわりません。
積極的に管理職がコミュニケーションをはかっていきたいですね。
ある仕事はよくできる管理職にはこのコミュニケーション力が足らずに、いつも反発されるのです。
コミュニケーションとはただ単におしゃべり上手だとか冗談が上手いということではないということが彼を見ていてよくわかります。
コミュニケーションをとろうと思ったら、部下のことをよくみていなくてはいけません。
不平不満を持っている社員に近づく努力をしてみると最初はかたくなに口を開かなかったのに、ポツリポツリとヒントをくれたりするものです。
不平不満の解消をしてあげるのではなく、不平不満を持っているということを聞いてあげるということをしてあげて欲しいですね。
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6.人材開発をする
会社の宝は「人材」です。
現状に満足することなく常により良い成果をあげるためには良い人材を育てること、適材適所を見極めること、新しい人材を取り入れることを常に意識していなくてはいけません。
今いる部下がAという職種ではなくBで思いもよらず適性を発揮するやもしれません。
ある会社では人事というのが一番重要でかつ難しいということで、入社させた社員のうち一番優秀そうな人材を人事課に配属させるといっていました。
その話を聞くまでは、人事なんて「はいあなたは〇〇部署へ行ってください」というだけの仕事だなんて誤解していました。
人事課の仕事は社員の家族構成やその収入などまでを知り得る立場にあるので口が軽い人物は向いていないそうです。
人事異動もあまりさせてはまずいということですね。
人事にいた人物が営業課に行って、人事時代に知り得た情報をベラベラしゃべられたら困ります。
7.評価をし、フィードバックする
職場でフィードバックするとは、仕事や行動を評価して本人に伝えることです。
フィードは英語のFeedのことです。
食べ物を与える、栄養を与えることを意味しています。
評価して仕事や行動をした人の栄養になり活かせるものをBack(返す)ということです。
フィードバックすることはモチベーションアップや能力アップにつながります。
人を叱りつけるのは本人だけがいるときに、褒めるのは人前でともいわれますが、人前で叱りとばすことは本人の気持ちをますます萎縮させやる気をなく原因になります。
それと同じように注意が必要でしばしば問題になるのは褒めると他の社員の嫉妬が褒められた人に向かうことがあるということです。
どこにでも嫉妬深い人というのはいるものです。
そしてこの嫉妬心というのは大きなトラブルの元にもなりかねないのでなかなか厄介です。
フィードバックにも一工夫がいるようです。
まとめ
管理職になったときは喜びも大きいでしょうが、とりわけ中間管理職は気苦労の始まりかもしれませんね。
自分目線だけの仕事から、より高い会社目線で仕事ができるのです。
人を管理し育てるという大役を担ったと思えばやりがいがありますね。