CoCoSiA(ココシア)

言葉遣いで気を付けるべき6個のこと(続き2)

どんなコミュニティでもコミュニケーションを取るために言葉は必ず必要になります。

特に社会人になると、注意してくれる人も少なくなりますし、間違えた時に取り返しのつかないことにもなるので、よく使う基本的な表現は、覚えるようにすることがお勧めです。

基本的な動作を、尊敬語、謙譲語、丁寧語ならどういうかを頭に叩き込んでおくなら、言い間違いを防ぐことができますし、時々しか使わない言葉にも、原則を軸に適用することができるので助かると思います。

では、まずは「尊敬語」から考えていきましょう。

相手を敬って使う言葉


尊敬語は、相手を立てる表現で、目上の人、立場が上の人に対して用います。

ですから、上司、取引先、お客様などに対して、相手を主体にした言葉遣いになります。

相手を敬う気持ちを表す言葉遣いなので、正しい尊敬語を使って話しかけるなら、こちらの心遣いが伝わり、感じよく受け取ってもらえます。

例えば、「する」という動詞は、尊敬語になると「なさる」「される」になります。

謙譲語は「させていただく」、丁寧語は「いたします」となります。

このように比べてみると、違いがわかりますよね?

相手がする場合は、相手の動作を表現しているので、相手の人を立てる言葉遣いをして、敬意を表すのです。

それに比べて謙譲語は、自分の動作を表現するので、自分を低めるような言葉遣いになります。

丁寧語は便利な言葉で、どんなシチュエーションでも問題なく使えますが、尊敬語と比べるとやや砕けてしまうので、取引先のえらい方や、立場のかなり上の方に対しては失礼になってしまうこともあります。

その点尊敬語は、目上の人に対する敬意を表せる、一番良い言葉遣いですので、使いこなせるように覚えましょう。

変化させるものと完全言い換えの2パターン

尊敬語の中にも、「変化させるもの」と、「言い換えるもの」の二つのタイプがあります。

例えば、「お久しぶりです」は、同僚や目下の人に使う「しばらくぶり」を変化させたものです。

また、言い換えるパターンとしては、「なるほど」という所を、「おっしゃる通りです」、もしくは「はい」「そうですね」と言い換えることをあげることができます。

「なるほど」という言葉には、相手の意見に同意していることと、納得していることを表す意味合いがありますが、本来は、対等な立場の人や部下に対して使う言葉です。

ビジネスシーンで相槌を打つ時に使っていたり、話を聴き終わった時に口癖のように使っている人を見かけることがありますが、お客様や取引先に使うには失礼に値します。

また、「なるほど」を少し丁寧にしたつもりで「なるほどですね」と言われている方もいらっしゃいますが、これは「そうですね」と「なるほど」が混ざっただけの言葉で、正しい尊敬語ではありません。

ですから、頻発すると耳障りで、ビジネスマンとしての評価が下がっていまう要注意な言葉です。

ですから、「なるほど」と言いたい場面では、同意の意味なら「はい」や「そうですね」とシンプルに言い換える方が正しい尊敬語になりますし、納得していることを示したい場合は、「おっしゃる通りです」と言えば良いのです。

尊敬語は気取った言葉遣いをすることではなく、「はい」などとごく平凡な表現であったとしても、きちんと相手に伝わる言葉を選び、正しく用いることが鍵なのです。

言う→おっしゃる

社会はコミュニケーションで成り立っているので、「言う」という動詞も頻繁に用いる言葉です。

「上司が〇〇と言っていました」「私が言いたいのは〇〇ということです」「お客様が〇〇と言われた」などと、ビジネスシーンでよく出てきます。

ですから「言う」の正しい尊敬語を覚えることは、社会人として恥ずかしくない言葉遣いをする上で役立つでしょう。

「言う」の尊敬語は、「おっしゃる」もしくは「言われる」です。

これもやはり、相手の動作を表す表現であることがわかりますね。

自分の動作を表現する謙譲語では「申し上げる」、丁寧語では「申し上げます」になります。

ですから先ほどの上司の発言を、同僚などに伝える場合は「上司が〇〇とおっしゃっていました」もしくは「上司が〇〇と言われていました」となるわけです。

また、お客様も立てるべき相手ですので、「お客様が〇〇とおっしゃいました」「お客様が〇〇と言われました」となります。

これが尊敬語の基本的な使い方ですが、日本語の複雑なところとして、話す相手が違うと、表現方法が変わることがあります。

上司は自分より目上の人ですが、その上司が言っていたことを取引先に伝えるような場合、上司よりも敬うべき存在である取引先を立てるために、身内である上司に対する尊敬語はカットして「(上司の名前を呼び捨てで)〇〇が〇〇と申しておりました」となるのです。

このように尊敬語は、話している相手によって変化させていくという特徴もあります。

基本的な謙譲語を覚える

謙譲語は、へりくだる表現、自分を下にして相手を立てると言う表現方法です。

相手に直接的に敬意を示すのではなく、自分の立場を相手よりもグッと下げることによって、実質相手が上であることを示すという方法の敬語になります。