また反省に必要になってくる自覚とは、“自分の状態がどんなものかを、よくわきまえること”でもありますよね。
そのためには、いつまでも自分の感情に囚われているわけにはいきません。
落ち着いて、冷静に自分を客観視しなければなりませんよね。
ただ、自分の事でありながら、自分の事を知るのって難しいことなのです。
自分にはいろいろな感情も沸いてきますから、起こった事実に感情を結び付けて、都合の良い解釈をしてしまったりもするものです。
そうなってしまうと、自覚しているつもりでも、実は自覚できていないという状態になってしまいます。
もちろん、反省には、自分の中で沸いてくる感情の動きを知ることも大切です。
でも、失敗した事実と、それによって浮かんでくる感情は、それぞれ別の問題です。
反省には、いかにして自分を客観的に分析できるかが、大切になってくるのです。
1.今回の失敗に於ける自分の欠点を列挙して書く
自分を客観的に分析するために有効な方法は、「今回の失敗に於ける自分の欠点を列挙して書く」ことです。
頭の中で考えていると、次々に色んな考えや感情が浮かんできて、整理できなくなってしまいがちです。
その頭の中を一度、紙に書き出して視覚化してみるのです。
この段階では、失敗したこと。
それに伴い浮かんでくる感情など、ありとあらゆることを書き出してみれば良いでしょう。
一通り頭の中の物を出し切ったら、それを読み返しながら、自分に何が起こったのかを整理して考えてみましょう。
実際に起こった事実。
その原因。
そうなってしまった経緯。
それによって沸いてきた自分の感情…。
いろんなものが出てきていますよね?
この中で特に、反省をするためには、自分の欠点を自覚することが大切になってきます。
失敗したのに、それを取り繕う都合のいい考えをしていては、反省は出来ません。
自分の失敗を正当化することになるだけで、何の学びも無くなってしまいます。
今回、失敗したのは事実です。
そしてそれは、自分が起こした失敗、もしくは自分が関わっている失敗ですよね。
だとしたら、そこに何か、自分の落ち度があったはずです。
反省するためには、その欠点を見つけ出して自覚することが、まずは第一歩となるのです。
2.客観的に人に指摘してもらう
また、上手に反省するためには、「客観的に人に指摘してもらう」こともひとつの方法となります。
先程も、自分を客観視することが、反省には必要であるとお話しましたよね。
そのために、紙に書き出してみることを方法としてお伝えしましたが、他人に指摘してもらうのも、客観視する方法として有効なのです。
自分で自分を客観的に見るよりも、実際に第3者である他人から見たほうが、より客観的に分析してもらえますよね。
他人なら、無駄な感情が邪魔をすることがありません。
冷静に起こった状況や失敗の、事実だけを見てもらうことが出来るのです。
また、自分のこととなるとどうしても、見落としもあるものです。
それはちょうど、「メガネが無いと探していたら、頭にあった」というような状況。
近すぎるゆえに死角が生まれてしまうということです。
反省する際に自覚しなければならない欠点も、自分で冷静に分析したつもりでも、見えていない部分があるかもしれません。
自分で自分を分析するのと併せて、他人の客観的な意見を聞けば、より自覚は深まっていくでしょう。