興味という言葉を大辞林で見てみましょう。
①物事に心がひかれおもしろいと感じること。
おもしろみ。
「-を覚える」「-をもつ」「-をひかれる」②ある対象に対して、特別の関心・注意を向ける心的傾向。
と出ています。
なおこの言葉を中国人に示しても意味が分かりません。
興味という言葉が存在しないのです。
中国語にすると「興趣」と翻訳されます。
その意味は
①一種の無形のエネルギーで、対人認識と活動に積極的な影響を与える。ただし効果は一定でない。
②、歴史的条件、社会環境によって社会的制約がある。
というように出ています。
さらに第一分類として物質的、精神的、第二分類として、直接的、間接的、第三分類として個人的、社会的なものに分け、それぞれの文例をのせています。
中国人の解釈の方が幅広くて面白いですね。
社会的制約があるとは、いかにも現代中国的です。
現政権にとってまずいことには興味を持つな、と言っているようにも聞こえます。
これに対して日本の辞書は言葉の意味のわかりやすさを最優先させて、ちょっとあっさりし過ぎているようです。
せっかくですから、中国人の解釈も参照しながら、興味という言葉の意味とそれの持つエネルギーについて、考察してみましょう。
️興味を持つことが大事な理由16個
以下、興味を持つということの大事な理由を、項目を立てて検討していくことにします。
せっかく各方面に興味を向けても長続きせず、何も産まないうちに関心そのものが消滅してしまう、という人は多いでしょう、またぼんやりして興味を持つにも焦点が定まらない人たちもいるでしょう。
以下は、そうした人たちへの参考または何かのきっかけになることを目指します。
きっかけが生まれる
同じ興味を共有している人、いわゆる同好の士たちの間には、社会的背景を超えたつながりができます。
それは通常の生活、学校や会社などの一般の組織ではなかなか成立し得ないものです。
それらの垣根を簡単に乗り越え、老若男女や社会的地位に関わりのない、新しい人間関係が誕生します。
これはメンバーに新鮮な感動を与えてくれます。
さらにマニアックなサークルになればなるほど、メンバー同士の結びつきは強まるでしょう。
こうした新しい人間関係から、実生活のために資する思いがけない情報が得られることがあります。
新たな人生のきっかけが芽生えることが、ごく普通に起こるようになります。
これらも非常に価値の高い出来事です。
好奇心が持てる
興味を持つ対象は、ほとんど無限に広がっています。
筆者のこれまでに出会った一番マニアックな人たちとは、空港進入ルート専門の航空ファンというグループでした。
飛行機の離着陸をチェックし、非常に専門的なレベルで、どのコースを選択するのか、したのか、わいわい言いながら想像して楽しむそうです。
日がな一日空港周辺で過ごしていて飽きないと言っていました。
印象としては限りなく変態に近いものを感じさせます。
グループ外の一般人になかなかその醍醐味は伝わってこないからです。