その領地が大きいかどうかで一族の勢力が決まった時代です。
「所」を得ることは自分たちの地位や境遇を左右する超重要なものだったことは疑いようのない事だったのですね。
「一所」とは
一所とは、言葉の通り「一つの場所」という意味です。
その場所とは、勿論領地の事になります。
中世の武士たちは自らが保有する土地を後生大事に子孫たちのために残してきました。
よって領地に定住し、そこから得られる自然の恵みに対して多いなる感謝の気持ちを込めてその土地の開拓に精進してきたのです。
よって領地を離れ、一族からも縁を切るような生活は当時としてはあり得なかった、という事になるのです。
貨幣もまだまだ普及していない時代ですからね。
自給自足でしか生きられなかったことを意味していますね。
一所懸命の使い方
一所懸命という言葉を使うには、何に気をつけて使っていけばいいのでしょうか?
いくつかの例文をご紹介します。
一所懸命を使った例文
「志望校に合格するために一所懸命、勉強した」
「いい給料の会社に内定をもらうため、面接のシュミレーションを一所懸命に行った」
「ダンスのコンテストで優勝するために一所懸命、練習した」
などです。
いずれの場合も、何かの目的を達成しようと努力を行う様子がみえますね。
一所懸命さをアピールするものは自分が行っていることが、何の努力も必要としない簡単な事では使っても似合わない事に気付くべきでしょうね。
普段以上の気合を入れたり、猛訓練をこなして初めて手に入れられるくらいの難しい目標に対して、一所懸命という言い方を使えるのです。
「懸命」の意味
それでは次に「懸命」について考えてみましょう。
懸命、書いて字のごとく、「命を懸ける」という意味になってきます。
つまり、自分の持っている能力や力を出し惜しみすることなく、ここで自分の一生が終わってもいい、と思うくらいの全力でもって、事に当たっていく様を表しているのです。
だから、懸命と言う言葉を使うからには、もう自分には後がない、引退覚悟、くらいの切羽詰まった気持ちがないととてもその言葉に見合った行動とは取られないでしょう。
では、懸命を使った例文を見ていきましょう。
懸命を使った例文
「この試合に負けたくないので、腕もちぎれよと懸命に投げました。」
「懸命の追い上げも及ばず、あと一歩のところで2着になる。」
「志望校に合格するため、連日に渡って懸命の勉強が続きました。」
「救急隊員の懸命の救助が功を奏し、見事に助ける事ができた。」
どうでしょうか?簡単な例文ながら、懸命の意味合いは伝わってきたのではないでしょうか?
懸命は文字通り、その人が行っている行為、行動がもうこの機会を逃したら二度とチャンスはない、と思われるような切羽詰まったシーンや気持ちがあふれています。
懸命にはそれくらい、その人の必死さやこのワンチャンスに懸けようとするその人の熱い思いが溢れているのです。
よって、懸命と言う言葉を使うような機会は、人生においてそうそうやってくるようなものではありません。
だからこそ、今までにないような一生一代の大仕事をやり遂げる事も可能になってくるのでしょう。
懸命を使った慣用句
慣用句とは二つ以上の語を使って一つの意味を成す言葉の事です。
「道草をくう」だとか「馬の耳に念仏」などがそれに当てはまります。