「二律」とは二つの法則や原理のことで、「背反」は対立を意味します。
先ほど二律背反の意味を書きましたが、理解しにくいと思います。
そこで、容易に理解できるように二律背反を私用した例文を書いてみました。
・売上と利益が低迷しているので、営業の人材を新しく探すことになりました。
ついては、販売能力が高くて低賃金で働いてくれるという二律背反の人材募集をすることになったようです。
・営業からは、高品質の商品を安く売りたいという二律背反の要望があったようだ。
・彼女は、しっかりと食べて痩せられるという二律背反のダイエットをさがしている。
食べたいけれど食べ過ぎると太る。
しっかりと食べても痩せられたら、女性としては大喜びです。
こんなことは多分あり得ないと思いますが、こんな背反はよく見かけることです。
表裏一体の関係に当てはまるもの
表裏一体とは、切り離すことができない関係であると説明してきました。
どのような関係がこれに当てはまるかを考えてみました。
真逆、正反対の関係も相互依存をしていることから表裏一体とも考えられます。
1、光と闇
光と闇は、光があるところには闇は存在しないのです。
光を知ることで、光が無い状態を闇と認識できるのです。
2、柔と剛
柔と剛も、正反対の言葉です。
物理的な柔らかさと鋼(はがね)のような硬さを言い表した言葉です。
どちらも独立して存在できますが、柔らかさというものは鋼の硬さを知ることから分かることです。
3、好と憎
中国語で「好憎(こうぞうする」とは、好いたり嫌ったりするということです。
好きと
と憎むとは真逆の感情です。
ある時は大好きになったり、時には嫌いになったり、二面性の性格のことです。
これらの感情は表裏一体と言えます。
4、善と悪
善と悪も、言葉の概念は理解できますが、どちらも紙一重の関係だと思います。
他人を苦しめる人(悪人)とその人を助ける人(善人)、他人のものを盗む人(悪人)とそれを取り戻す人(善人)などと比較すると分かりますが、どんなことが善でどんなことが悪なのかの定義も難しいようです。
人を不幸にするのが(悪)で幸せにするのを(善)ということでしょうか。
5、生と死
不死身の人間なんていないのですから、生を受けたらいずれは死が待っているのです。
哲学的には生と死は同じものと唱える人もいますが、生が終われば必然的に死に至るのです。
生と死は隣り合わせに存在するのです。
表裏一体なのです。
6、白黒
もちろん、人間の目に見える色は無限大に存在します。
その中で白と黒とは真逆の関係です。
白黒を利用したオセロゲームがあります。