自分が感じたことを人に伝える時に、上手に感想が伝えられる人と、そうでない人とでは、周りの人から受ける評価に大きく差が表れます。

仕事や人とコミュニケーションを取る上で、上手く自分の気持ちを伝えられる人は、何事もスムーズに進めることが出来ます。

一方で、上手く伝えることが出来なければ、その分意思の疎通に支障が出て、さまざまなタイムロスが生じる上、信頼関係を築くことも難しいでしょう。

そこで、感想を相手に上手く伝えるための方法についてご紹介します。

感想や意見を伝えるのは技術

感想や意見は、誰でも簡単に伝えることが出来ると勘違いしている人は多いです。

確かに「面白かった」「それはいいと思います」などと、たった一言だけの感想で済むのなら、子どもにも出来ることです。

また、ふと頭に浮かんできた感情をそのまま口にすることで感想とする人もいますが、それもせいぜい小学生ぐらいの子どもまでの話です。

中学生以降、ましてや社会人ともなれば、それなりの感想や意見の伝え方が求められます。

感想や意見を上手に伝えるためには、ある程度の技術が必要です。

思ったことだけを口にしてそれが簡単に通るほど、世の中は甘くはありません。

特にそれが公の場や会社であれば尚更、それなりに理に適った感想や意見の伝え方をしなければ、それがそのまま自分に対する評価にもなってしまいます。

学校で勉強をしている時には、読書感想文や作文を書く際に、感想の伝え方について教わる機会があるかもしれません。

しかし、社会に出ると一々それを教えてくれる人はいません。

そのため、自分自身で感想や意見を上手く伝えるための勉強や努力をしなければなりません。

これからまた勉強をし直すのはとても手間に思えるかもしれませんが、上手に感想や意見を伝える技術を身につければ、必ずどこかであなた自身のためになるはずです。

自分のスキルアップのためにも、この機会に伝え方の技術を身につけましょう。

感想を述べるシーン


感想を述べるシーンはさまざまです。

仕事先で、私生活で、初対面の人に対してなど、その場その時で異なったシチュエーションがあります。

身内や親しい人同士であれば、砕けた表現と簡単な感想だけでも会話は盛り上がるでしょう。

しかし、それが公の場や会社での発言となると、当然慎重に内容を考えた上で感想を述べなければなりません。

日頃からある程度感想や意見を伝える練習をしておかないと、唐突に感想を求められた時にはうっかり言葉に詰まってしまうことでしょう。

そうならないためにも、予め伝え方の技術を身につけておきましょう。

会議で

会社で会議中に、突然意見を求められて戸惑い、上手く発言が出来なかったという経験のある人もいることでしょう。

会議にはプレゼンやディスカッションなど、さまざまな種類があります。

また、会議によっては、終了後に個別に感想や意見、提案などを提出しなければならない場合もあります。

学生の頃にはただ黙って教師の話を聞いていればいいだけだったものが、会社での仕事となると、必ず自分の意見を言わなければならなくなります。

学生の頃から感想や意見を議論し合う機会がなかった人は、社会人になっていきなりプレゼンや発言する機会が増えて、戸惑ってしまうことも少なくはないでしょう。

会議での発言は、発言者に対する評価が決定される重要な場面でもあります。

大事な場面でせっかくのチャンスを逃してしまわないためにも、感想や意見を上手に伝えられるようになっておく必要があります。

テレビで

テレビで感想や意見を求められることが多いのは、取材を受けた会社や個人、スポーツ選手や芸能人、そしてニュースのコメンテーターなどです。

何気なくテレビを見ている時に、インタビューを受けている人の場面が映ることがありますが、そこで発言をしている人たちは、大抵しっかりとした受け答えをしています。

例えばスポーツ選手であれば、勝利のインタビューで勝利の決め手は何だったのか、勝利した今の気分はどうなのか、この先どうしていきたいのかなどを上手に答えています。

試合が終わった直後ですので、予めインタビューの練習は出来なかったはずなのに、はきはきとよどみなく感想をこちらに伝えている姿は、誇らしく見えますよね。

スポーツ選手や芸能人は、インタビューを受けることに慣れているため、突然質問攻めにされてもある程度スムーズに答えることが出来ます。

そしてまた、コメンテーターもしっかりと自分の意見を分かりやすく視聴者に伝えるため、テレビを見ている私たちにも、ニュース番組の主旨や言いたいことがきちんと伝わってくるのです。

学校で


学校の授業で、クラスメイトたちで意見を出し合う時間があります。

例えば行事の出し物で何をするかを決定する時や、道徳や総合の授業などで1つのテーマに対してクラスの全員で意見を出し合う時など、学校ではさまざまな機会を設けては、学生たちの積極性や意見交換能力を育もうとしています。

学校の授業は会社の会議のように強制的なものではないため、中には意見を言わずに黙り込んでいる子もいるでしょう。

一方で、先生から少し意見を出すのを控えるようにと注意をされるほど、積極的に手を挙げて意見を出しまくっている子もいます。

公の場で発言出来る、出来ないに関しては個人の性格が大きく影響しているため、内気で消極的な子ほどディスカッションのような授業に対しては抵抗があります。

しかし、子どもたちが成人して社会へ出た後で、積極性のある人とない人のどちらが会社では重用されるかといえば、積極性のある人の方でしょう。

積極性があり、自分から何でも発言したりチャレンジしたりする人ほど、会社のために貢献してくれると評価されやすいのです。

元々積極性のある人であれば、学校の授業でディスカッションなどする必要はないのかもしれません。

しかし、内気で消極的な性格の人ほど、学校の授業で少しでもそういった発言する機会に触れておかなければ、会社に勤めるようになってから途端に困ってしまいます。

面接で

進学や就職をするための面接では、誰にも頼ることなく、はっきりと自分の意見を面接官に伝えなければなりません。

進学の面接であれば、事前に面接の練習を授業で行うこともありますし、どのようなことを面接官が尋ねてくるのか大体の予想をすることが出来ます。

ですから受験生は面接を受ける前に、予め面接当日を想定してあれこれと受け答えの準備をしておくのが一般的です。

進学に関する面接では、面接官もそこまで厳しくはありません。

よほど倍率の高い学校の場合には、ある程度面接での態度がしっかりしていなければ落とされることはありますが、推薦で受ける場合には合格することも多いです。

一方で、就職活動での面接は、進学の面接よりも一段と厳しいものになります。

面接官はそれこそ何百名という応募者の面接を行っていますので、ありきたりな受け答えしか出来ないようでは落とされる可能性も低くはありません。

また、応募者の臨機応変さを見るために、わざと突拍子もない質問をしてくる面接官もいます。

例えば「うちの会社に入ったらどんなことに力を入れていきたいか」という質問や、「うちの会社では皆休憩時間は各自に任せていますがその理由は何故だと思いますか?」など、応募者が全く想定して練習をしてこなかったであろう妙な質問をしてくる面接官もいます。

突然そんなことを尋ねられたら、どんな応募者でも少なからず動揺するでしょう。

しかし、動揺しながらもなんとか自分の意見をはっきりと伝えることの出来る人は、面接の選考結果で残る可能性が高いのです。

このように、面接というシーンにおいても、自分の意見をしっかりと言えるかどうかはかなり重要視されています。

感想をうまく伝える方法

どのように話せば、自分の感想を相手に上手く伝えることが出来るのでしょうか?感想とは、その言葉のままに「自分が感じたこと」です。

誰でも豊かな感情を心には持っていますが、それをどの程度言葉として口に出すことが出来るかは、その人自身の持つ知識量や技術によって大きく変わってきます。

例えばある恋愛映画に感動したことを聞き手に伝えようとした時に、あなたならばどう伝えますか?友達同士であれば「あの映画良かったよ~とってもときめいた!」というシンプルな言葉でも表情や態度である程度は伝わることでしょう。

しかしあなたの好みや性格をよく知らない相手に、それこそ相手の見たこともないような映画について感想を伝える状況になったとしたら・・おそらく一生懸命に感じたことを言葉にしようと頭を捻ることでしょう。

それで言葉がスラスラと出てくれば良いですが、そうでない場合にはどのようにして伝えるべきなのか、そのアドバイスにもなることを以下にご紹介していきます。

ギャップ法

ギャップ法とは、自分が本来伝えたい言葉とは反対の意味の言葉を用いることで、本来言いたい言葉により強い印象を持たせることが出来る方法です。

例えば「あなたが好き」という言葉を相手に伝える時に、「あなたを嫌いになろうと思ったけど・・どうしても好きなの!」と敢えて「好き」と正反対の「嫌い」という言葉を用いることで、好きだという言葉に強い印象と重みを付加させることが出来ます。

そのため、恋愛映画の感想を相手に伝える際にギャップ法を用いるとすると、「恋愛映画は嫌いだったけど、この映画だけは好きになってしまった」といった内容の感想になります。

このギャップ法により、相手は「恋愛映画が嫌いな人でも見たら好きになるくらいに面白い映画なのかな」と興味を抱く可能性があります。

そこでたたみかけるように他の感想も交えると、相手はその内に自分も「同じ映画を観てみよう」という気持ちになるのです。

赤裸裸法

赤裸々法とは、一言でいえば「自分の肌感覚を素直に表現する方法」です。

どういうことかと言うと、例えばとても寒い日に、自分がどれだけ寒いかを相手に伝えようとするとします。

普通ならば「今日はとっても寒いね!」とだけ言うところを、「今日は寒くて全身の鳥肌が止まらないよ!」と伝えたり、「寒さが肌に突き刺さって痛い!」と伝えたりします。

要するに、触覚にダイレクトに訴えた表現方法なのです。

聞き手側も、ただ「寒いね」と言われるよりも、「肌が痛くなるほど寒いね」と言われた方が、相手がどれだけ寒いのかを、自分の肌感覚の想像を通して共感出来ます。

そのため、この赤裸々法を用いて恋愛映画の感想を相手に告げる場合には、次のような表現方法になります。

「とても良かったけど、ちょっとくさいシーンもあってお尻がむずがゆくなっちゃった」や、「ラストのシーンは思わず息が詰まって胸が熱くなっちゃった」など、どれだけ自分が映画で感じる場面があったのかを伝えると、相手は少なからず興味を抱いてくれるかもしれません。

言いたいことから先にいう

感想を伝えたい時には、自分が一番言いたいことから先に言う方が相手には伝わりやすいです。

私たち日本人は、昔から「肝心の部分は遠回しにして徐々に相手に伝えて行く」という言葉の伝え方をしてしまいがちです。

それは、いきなりダイレクトに要点を告げることが相手に対して失礼だと感じることや、伝える内容によっては相手が傷つく、もしくは怒る可能性があるのでなるべくやんわりと伝えたいといった理由からだと言われています。

また、例えば「体調不良で仕事を休む連絡」などの場合には、仕事を休む罪悪感と、休むことで上司や同僚に何か思われないかという気まずさから、「休みたい」という結論を遠ざけて、言い訳から話し始めてしまうこともあります。

しかし、どのような場合であれ、あまり回りくどい物言いから始まると、肝心な部分ではすでに相手は話を聞く気が失せてしまっていることもあります。

そのため、まずは自分が最も伝えたい要点から伝えるようにしましょう。

恋愛映画の感想の場合には、「途中で恋愛映画らしからぬアクションの展開もあって面白かったよ!」など、自分が一番映画の中で良かったポイントから話し始めると良いでしょう。

簡潔に短く

感想とは言っても、読書感想文のように長々と話していると、聞き手は途中で飽きたり、興味を失ってしまったりすることが多いです。

また、自分が思ったことを「伝えたい!」という気持ちが強いほど、ついあれもこれもと不要な場面まで話そうとしてしまいますが、その方法では相手に上手く伝わりません。

感想が長ければ長いほど、相手は「で、結局は何が言いたいの?」と思えてしまいます。

ですから、感想を伝える際には、出来るだけ簡潔に、短い言葉で相手に伝えるようにしましょう。

とはいっても、「良かったよ」「感動したよ」といった本当にたった一言では、相手も「ふーん」で済ませてしまい、全く話に興味を惹かれないでしょう。

そのため、出来るだけ短い言葉で、かつ簡潔に重要なポイントだけを相手に伝えるように少し感想内容を捻りましょう。

もし、恋愛映画の感想を人に伝える際に、俳優が格好良くてアクションシーンもあるのが魅力だと感じたのなら、いっそその2つの感想をくっつけて、「俳優のアクションシーンが凄く格好良かった」と一言でまとめれば、簡潔でかつ言いたいことも相手には伝わります。

このように、本来の感想内容を話す時間が10分だとすると、実際に人に伝える際には3分程度で抑えるようにすると良いでしょう。