このように、常に自分だけでなく、相手のメリットになるような発言方法をすることで、相手からの印象は大きくアップします。
サプライズ法
サプライズ法とは、日頃自分が発言する言葉に「!」をつけてちょっと強い言い方をしたり、驚いたような言葉を付け加えたりすることで発言そのものを強く演出する方法です。
例えば欲しいものを選ぶ時に、「これがいい」と言うよりも、「これがいい!」と語調を強くすることで、それだけそのものが欲しいのだということが相手に伝わりやすいです。
また、「びっくりしたんだけど、」や「実は~、」といった言葉を付け足すことでも、その後に続く言葉を強めることが出来ます。
リピート法
リピート法は、その名の通りリピートする(繰り返す)方法です。
不思議なもので、同じ言葉を繰り返すだけで、その言葉が相手には強く感じられます。
例えばある会社と契約を結ぼうと商談をしている最中に、「どうしても御社と契約を結びたいんです・・御社と契約を結びたいんです!」と重ねて伝えることで、相手は「こんなに熱心になってうちと契約を結びたいのか」と少なからず感じるものがあります。
あまり重ねすぎると必死な印象が出てしまい、相手によっては引いてしまうこともありますので、リポート法を用いる場面によって使い分けましょう。
また、まったく同じ言葉を繰り返すだけでなく、「どうしても御社と契約を結びたいんです・・御社とだからこそ!契約を結びたいんです!」のように、少し言い方を変えてみても効果的です。
クライマックス法
クライマックス法は、用いることで聞く側の意識を集中させたり、気を持ち直させたりすることが出来ます。
「ここからが本題です」「ここから先が最も重要な部分です」と言われると、誰でも気を引き締め直しますよね。
例えば学校の全校集会で、校長先生の長い話を聞いていると、だんだんと気持ちがだらけてきてしまいますよね。
しかし、そこで校長先生が「さて、それでは最後に・・」と言いかけると、「もう話が終わる!」と予想出来て、皆意識を持ち直します。
また、ぼんやりと授業を聞いていた生徒が、先生の「ここから先は試験範囲になるから重要です」という一言で、ハッと気を引き締めて授業に集中するように、クライマックス法を用いることで、相手の意識をしっかりと自分に向けさせることが出来ます。
そのため、仕事の商談場面や会議中などにも用いると簡単に相手の意識を自分に向けさせることが出来るため便利です。
とはいえ、あまりに多用し過ぎると、相手にどの話が本題なのか伝わらなくなってしまいますので注意が必要です。
話しに緩急をつける
物語には必ず盛り上がる部分と穏やかな部分があります。
話に緩急がつくと、読者はこの先の展開が気になってつい物語を読み進めますし、また適度に刺激があって内容に深みが増します。
人に話しをする際にも、無理矢理面白おかしくする必要はありませんが、話の内容に緩急があった方が、聞く側もマンネリすることなく、こちらに意識を集中させたまま最後まで話を聞いてくれます。
先に挙げたように、校長先生の話が生徒にとってはダラダラと長く感じてしまうのは、話に緩急がほとんどないのが原因であることが多いです。
もし、校長先生の話が毎回物語のように起承転結があり、かつ緩急のある内容であるならば、生徒も集中して最後まで話を聞くことでしょう。
自分の意見を入れる
感想でも意見でも、人に伝えたいことがある場合には、必ず自分の意見を入れるようにしましょう。
例えば誰かが話していた内容を、自分を通して第三者に伝える際に、自分が聞いたそのままを伝えると、あなたはただの伝達要因としてのみ扱われてしまいます。
本当にただ第三者に意見を伝えるだけであればそれで十分ですが、その人から聞いた話を自分なりに解釈して第三者に伝えなければならない場合には、聞いた話にある程度自分の意見を入れて伝える必要があります。
例えば数人で意見をまとめて提出する際に、あなたがもし上司に意見を提出する役目になった場合には、皆の意見を自分でまとめる必要があるでしょう。
その際にきちんと自分の意見を入れることが出来ていると、上司から質問や指摘をされた場合にも、さほど困ることなく答えることが出来ます。
感想を述べる時の注意点
人に感想を述べる時には、いくつかの注意点があります。
先に挙げたものとしては、「思ったことをストレートに伝え過ぎない」や、ギャップ法や赤裸々法などを用いることなどですが、その他にも注意すべき点があります。
それを以下にご紹介していきます。
整理しすぎない
感想を伝える際には、ある程度自分の喜怒哀楽といった感情が伝わった方が、相手にも理解されやすいです。
しかし、「とにかく人に分かりやすく伝えよう」とする人ほど、自分の好きや嫌いといった感情を省いて、感想の要点だけを相手に伝えようとする傾向があります。
そのため、感想自体は簡潔で短く、要点のみを伝えるため、人によってはその感想が事務的に感じられて、「本当にそう思ったの?」「いまいち気持ちが伝わってこない・・」と相手に思われてしまうこともあります。
感想を伝える際には、整理し過ぎずに、ある程度は自分の素直な感情を入れて話すようにしましょう。