説明をするに当たっては、相手が何をしりたいのか、常に意識しましょう。
例えば、テレビショッピングは、決して一方的なものではありません。
筆者はQVCのテレビショッピングに出演したことのある人に、そのときの様子を聞いたことがあります。
番組が始まると、途中から絶え間なくイヤホンを通じて、指示が入るそうです。
視聴者の興味を引いているのは、A、B、Cのうち、Bの商品である、注文の入っている色は、ブラックである、説明をそっちの方へ持っていくように、と指示を飛ばし続けるわけです。
そのため、何をしゃべったのかほとんど覚えていない、と言っていました。
家に帰れば奥さんには「最低だったわよ。」とけなされ、さんざんな1日だった、と笑っていたものです。
自分の意志を封じて、相手の興味にあわせる、その究極のスタイル、ということでしょうか。
テレビショッピングに出演している人たちは、大変なプレッシャーの中で闘っているように見えました。
10.相手の視点に立つ
通常の説明をする場面では、テレビ通販のように矢継ぎ早に指示が飛んでくるわけではありません。
したがって時間が極端に切迫する、ということはないはずです。
落ち着いて、うまく相手の興味を引き出すように心がけましょう。
やはり、相手に質問してもらうようなシチュエーションに持っていくことが大切になります。
何も質問が出てこないということは、説明が相手の心に届かなった可能性が高いのです。
つまり、相手の視点に立つことに失敗したわけです。
残念ながら、つまらない説明だったという評価を下されてしまったのです。
相手へのおもいやりをもつ
相手の意見は、出来る限り尊重していきましょう。
議論を交わしているのではありませんから、頭から否定するのはタブーです。
些細なことでも、まずは肯定することから入ります。
それを尊重した上で、必要とあれば、こちらの主張を出すようにします。
また相手の興味には、テレビ通販と同じように、しっかり沿うようにして行きましょう。
要は相手に対して、思いやりを持ち続けることが大切なのです。
この単純な事実こそ、関係を長続きさせる秘訣というべきものです。
説明が下手な人の特徴とは?
説明の下手な人には、一体どこに問題があるのでしょうか。
彼らに共通する最大の問題は、独りよがりに陥っていることに違いありません。
そのためコミュニケーションが一方通行になっていることに、気付かなくなっています。
相手の反応を見ながら、会話を交わすように話しをするのが理想ですが、それはまったくできていません。
もし説明中に不穏な空気を感じたのなら、ブレイクを挟むなどして、早めに状況の修正を図っていきましょう。
説明が長い
説明が長すぎると、周囲にどんな反応を巻き起こすか、普通の人なら容易に想像がつくはずです。
例えば、子どものころイヤだった、挨拶の長い校長先生や、現在なら、暑苦しい社長の顔を思い浮かべてみるとよいでしょう。
彼らの、つまらない、内容がいつも同じ、長い、という苦痛を伴う話を聞かされた経験は、誰しも持っていると思います。
それらを思い出しながら、自らは、簡潔な説明を心がけていきましょう。
要約されていないためわかりづらい
説明下手の人は、ポイントの整理がついていないことが多いのです。
これを改善させるには、アナログ式ですが、要約を箇条書きしておくことが何より有効です。