2017年前半の話題をさらった森友学園、加計学園の問題について、安倍首相がしっかり説明したと思っている人は、どれほどいらっしゃるでしょうか。
ほとんどいないのではないかと思います。
そのかわり、いらだちをを抑えられない性格上の弱さや、利用しようと寄ってくる人ばかりで、本当によい友人はいないなど、安倍さんの別の一面が、世間に明らかとなってしまいました。
うまく説明できなかった、あるいはしなかったことの副作用とでもいうべきでしょうか。
とにかく説明不足や、隠し事、その他の目的を含んでいると、こうした意図していない結果を招いてしまうものです。
こういう事例も念頭におきつながら、分かりやすい説明をするにあたってのポイントについて、じっくり考察していくことにしましょう。
説明をするときに分かりやすく伝えるための10個のコツと注意点
筆者は、先日テレビを買い換えたばかりです。
10年以上使用した、パナソニックのプラズマテレビ32型から、シャープのフルハイビジョン40型に替えたのです。
画質にすぐれた4Kテレビは、消費電力が大きい、ということであきらめました。
それでも旧型とは明らかに世代は変わり、進化していました。
たくさんの新しい機能が付加されています。
しかしその現実とは反比例して、トリセツは薄くペラペラなものになっていました。
詳細について知りたければ、画面を操作して御覧下さい、またはインターネットのメーカーサポートページを見て下さいね、という方向になってきています。
しかし必要な画面はすんなり出ません。
リモコン操作やインターネットに習熟していないと、結構時間がかかります。
こちらがメーカーの意図を読みとらなければ、なかなかうまくいかないのです。
やはり、説明書にさまざまなケースを想定し、いちいち対処法を記載してくれておいた方が、親切というものではないでしょうか。
どうせ高齢者など読めやしない、誰かに設置を頼むのだろう、とお客を見切って、高をくくっているような気がしないでもありません。
これまでのトリセツのノウハウを尽くしたものとは、とても言えない、という印象を強く持ちました。
説明書の本質とはなにか?説明書とはどうあるべきなのか?こうしたこともふまえつつ、説明するときにわかりやすく伝えるコツについて、まとめていきたいと思います。
1.大事なことを最初に話す
物事を説明するに当たって大切なことを、これから考えていきます。
説明とは、ただ詳しく説明すればよい、丁寧に説明しさえすればよい。
そういうものなのでしょうか。
聞き手は要点がわからなくなってしまい、また説明している方も、独りよがりに陥るリスクが高くなります。
その結果、大事なことは、何も伝わっていなかった、となってしまっては、ほとんど笑い話です。
そうならないようにすることこそ、説明をする、という作業における最大のポイントでしょう。
そのために大事なことは、出し惜しみせず最初に話してしまいましょう。
そうしておけば、後は簡単です。
多少話し方に問題があったとしても、要旨だけは伝わっているはずです。
伝えたいことを最初に、理由を後にする
裁判の判決は、ほとんどの場合、先に判決を述べ、後からその理由を説明していくパターンをとっています。
裁判以外においても、これが物事を説明するにあたっての、通常の順序でしょう。
ところが、プレゼンや営業活動では、これとは逆に、期待を持たせ、じらせたあげく、結論は最後に持ってくる、という手法が有効です。
これらを混同しないように気をつけましょう。
人に説明するときは前者の方法を取ります。
この2つを、目的に応じて、しっかり使い分けるようにしておきましょう。
2.要点をまとめてから話す
説明を開始するにあたって、要点をまとめておくことは必須の事前準備です。