イライラされる原因を作った本人が気付いていなくても、何か怒りに至る原因があったりするのです。
そんな状態で、その場で「どうしたの?」と聞いたとしても、イライラしている人は、言いづらいかもしれません。
たとえ怒りをぶちまけたとしても、場の空気は一層悪くなるだけですよね。
怒りをぶつけられた方も、身に覚えがなければ納得いかず、反論をしたくなるでしょう。
…こうしているうちに、事態はどんどん悪化していってしまいますね。
たとえ、その場に居る人がイライラの原因ではなかったとしても、怒りが沸き起こった現場であることに変わりはありません。
そんな怒りの真っただ中にいる状態は、冷静さを欠いた状態ですよね。
ですから、まずはその場から離れ、場所を変えて、少し冷静さを取り戻してもらうのです。
また、あまり人目につかないところへ連れ出すことで、イライラしている本人も、本音を言いやすくなるでしょう。
相手の代わりに文句を聞く
なだめるのが上手い人は次に、相手の代わりに文句を聞き入れます。
イライラしている人は、誰か(何か)に不満を抱えている状態ですよね。
特に、何も言わずにイライラオーラだけ出して、周囲をけん制しているような人は、言いたいことを我慢している人です。
言いたいのを押さえつけているからこそ、余計にイライラもするんですよね。
そして本当は、言いたくてたまらないのです。
本来は、イライラさせられている本人に直接言いたいことがあるでしょう。
しかし、何か理由があって、言いづらいのです。
でも、確かに不満があり、文句があるのです。
そんな人のイライラを、文句を言いたい相手に変わって聞き入れる。
それが、なだめるのが上手い人です。
たとえ、相手が文句を言いたい張本人ではなくても、吐き出すことで、スッキリすることもあるんですよね。
イライラしている人は、怒りを知り、理解してもらいたい気持ちが強いのです。
だけどイライラしていると、誰も近寄ってきてくれません。
そうやって孤立を深めることで、不安にもなり、意固地にもなってしまいます。
まずは、言いたいことを全部吐き出させてあげること。
これが出来るだけでも、相手は落ち着きを取り戻していくはずです。
話したいだけ話してもらう
そして、なだめるのが上手な人は、イライラしている人に、話したいだけ話してもらうようにしています。
それは、ただ黙って話を聞いているということではありません。
話したいだけ話してもらうためには、的確な質問をすることも大切です。
怒りに任せて言いたいことを言ってもらうだけでは、本当に言いたいことが言えていない可能性があるんですよね。
文句を聞いてあげて、少し落ち着いてきたら、怒りの根本原因を掘り下げて、本当に話したいことを引き出してあげましょう。
大切なのは、相手にいかに話させてあげるか。
ですので、YES/NOで答えられるような質問ではなく、しっかりと事情を話してもらえるような、具体的な問いかけをしてあげなければなりません。
何があったのか。
何に怒っているのか。
何に不満や不安を感じているのか。
…と、本当に話したいことを話させてあげるのです。
この時、質問の仕方次第では、相手の怒りをさらに招いたり、相手が心を閉じてしまったりしてしまいますので、気をつけなければなりません。
なだめるのが上手な人は、聞き上手であり、聞き出し上手でもあるんです。
何より、イライラしている相手の事情を「知りたい」という気持ちがあり、イライラしている人のために出来る事は無いかと、寄り添ってあげる姿勢があります。
だからこそ、イライラしている相手も安心して、スラスラと話し始めるのです。
深呼吸させる
なだめるのが上手い人は、時にイライラしている相手に、深呼吸をさせたりもするようです。
とにかく、相手に冷静さを取り戻してもらうことを優先するんですね。
深呼吸のリラックス効果は有名です。
これは、イライラしている時にも有効で、気持ちを落ちつかせてくれる効果があるのです。
イライラしている時というのは、脳内が忙しく情報交換を行なっており、いわばパニック状態に陥っています。
それが続くと、脳は酸欠状態。
疲弊してしまうのです。