というわけでここからは、イライラしている人のNGななだめ方について見ていきましょう。
まぁ、落ち着いて
NGななだめ方となるのは、命令することなんですよね。
「まぁ、落ち着いて」は、一見優しい声掛けのようにも感じますが、要は命令です。
相手の気持ちや言い分に全く理解を示さずに、まず落ち着くことを提案するというのは、逆効果になってしまう可能性が高いでしょう。
実際筆者が、イライラしている時に「落ち着いて」と言われたら…「はぁ?」「これが落ち着いていられるか!」「落ち着けないからイライラしてるんだ!」というような気持ちが沸いてきます。
それに、「まぁ落ち着いて」なんて言葉は、まるで「どう、どう」と動物をなだめるようなもの。
つまり、暴れ馬扱いをされているようにも感じてしまいます。
そう感じれば、反発心しか生まれません。
それこそ、手の付けられない暴れ馬状態になってしまいます。
なんでイライラしてるの?
「なんでイライラしてるの?」という質問も、一見しては、話を聞いてあげようとしている姿勢に感じますが…
イライラしている人に対する質問としてはNGです。
相手の気持ちや状況へ理解が全くないので、こんな質問の仕方では、相手は上手く答えられません。
それに、イライラしていることを、非難されているようにも感じてしまいますね。
筆者だったら、この質問をされたら「ムカつくから」とか、「イライラするから」くらいしか返せません。
それに、冷静じゃない状態では、質問する相手に気を遣うことも出来ませんから、一から十まで、丁寧に説明しようなんて気持ちにもなりません。
「この人に説明するの面倒」と思ってしまいます。
なだめるのが上手い人なら、漠然とした質問ではなく、不満や不安の原因をひとつひとつ、答えやすいように質問していきます。
相手がイライラしていることは分かっていて、イライラに至る何かの原因があるのは明らかなのですから、「なんでイライラしてるの?」では、言葉足らずなんですよね。
とても聞く姿勢があるようには、感じられないでしょう。
穏やかにいこう
「穏やかにいこう」なんてなだめ方も、イライラしている人には受け入れがたい言葉ですね。
まるで、「穏やかじゃない自分が悪者」と言われているかのように、感じてしまいます。
それにやっぱり、「穏やかになれないからイライラしてるんだ」という反発心が沸いて来てしまいます。
イライラしている人は、なんともひねくれ者のように感じますが…実際そうなんですよね。
不安や不満で、ひねくれている状態といっても過言ではありません。
そんな人に対し、上から目線で「穏やかにいこう」なんて言っても、効果が無いことはお分かりですよね。
もちろん、これはある種の命令でもあり、理由や事情を汲む姿勢でもありません。
イライラしている人が、受け入れられないのも当然です。
ここでは、穏やかにいられない理由を聞いてあげるべき。
それが、なだめるのが上手い人が行っていることです。
話に割って入る
また、イライラしている人が怒りや理由を話している時に、話に割って入るのもNGです。
なだめるのが上手い人が行っているのは、「話したいだけ話してもらう」、「気が済むまで言いたいことを言わせる」ことでしたよね。
話しに割って入られたら、話が遮られてしまい、言いたいことが言えなくなってしまいます。
そうやっているうちに、どんどん心も閉ざしてしまうでしょう。
そもそも、話に割って入るということは、聞く姿勢ではありません。
押さえつけようとしているか、コントロールしようとしているか…はたまた、単に自己主張したいだけです。
つまり、イライラしている人をなだめようとする気持ちは、さらさら無いということになります。