それに、イライラして言いたいことが沢山あると、ちょっと気持ちも焦っている状態です。
だからこそ、冷静さも欠いてしまうのです。
そんな時、相手のペースに合わせていたら、相手はどんどんペースが上がって、それに伴い怒りも増幅していってしまいます。
イライラしている人は、とにかく落ち着かせることが先決ですから、間違ってもヒートアップして討論なんてしてはいけません。
言いたいだけ言わせるようにして落ち着くのを待つと同時に、口調と態度で、ペースダウンを促すのです。
なだめるのが上手い人は、イライラしている人のペースに巻き込まれることなく、自分のペースに引き込むことが上手い人でもあるんです。
常に冷静さを失わないようにしなければ、出来ないことですよね。
とりあえず否定しない
なだめるのが上手い人は、イライラしている人の話を、とりあえず否定しないようにしています。
特に、イライラを吐き出している最中では、ただ「うんうん」「わかるよ」「そうだよね」と、同調の姿勢をとっているのです。
これは、同調することでイライラしている相手を安心させ、落ち着かせてあげるためです。
イライラする原因って、自分の考えが認められないことにあったりしますよね。
自分は「これが正しい」という考えがあるのに、誰かが思うような行動をしてくれなかったり、否定されたりすることで、イライラするのです。
この時、内心は不安でいっぱい。
「どうしてこうじゃないの?」という自分の考えと共に、「自分が間違っているの?」「いや、そんなはずないもん!」と、心の中では葛藤がおこっているのです。
同時に、悲しみも抱えていたりもしますよね。
この葛藤が、イライラとなって表れるのです。
つまりイライラは、自分の正当性の主張であり、不安でもあるのです。
なだめるのが上手い人は、そんなイライラしている人の心の内に、寄り添ってあげるんですよね。
不安と悲しみを理解し、イライラを汲み取ってあげることで、まず気持ちを晴らしてあげるのです。
イライラしている人は安心すると、次第に冷静さを取り戻すことが出来ます。
そうすると、自分の気持ちや状況と客観的に向き合えるようになり、自分の正当性の主張ばかりではなく自分の否も、認められるようになるのです。
聞く側に回る
なだめるのが上手い人はとにかく、イライラしている人の聞く側に回ります。
聞く側に回って相手の気持ちや状況を理解し、相手を受け入れて、真の問題解決への道を示していくのです。
何より、落ち着いて冷静になるのを待つ姿勢。
それが、なだめるのが上手い人には、備わっているのです。
NGななだめ方
ここまでは、「なだめるのが上手い人のやっているポイント」について、解説してきました。
イライラしている人をなだめるのは、多くの人が苦手としているでしょうし、実際、なだめようとして、逆に怒りを増幅させてしまった経験がある人も多いでしょう。
イライラしている人をなだめるということは、ある意味人をコントロールするようなことでもあるので、そう簡単には受け入れてもらえません。
人は、人にコントロールされることを嫌がりますからね。
ですので、イライラしている人をなだめるには、なだめる側の人格も問われることになるのです。
なだめるのが上手い人は、基本的に、相手をコントロールしようという傲慢な気持ちはありません。
コントロールしようという気持ちがバレた時点で、相手に拒否されてしまいます。
つまり、「相手をコントロールしてなだめてやろう」「イライラを押えつけてやろう」という気持ちでイライラしている人に向き合うのは、NGななだめ方になるのです。
筆者は、イライラしやすい側として、どちらかというとイライラする人の気持ちの方がよく分かります。
そして、なだめようとしてくる人の下心も、よく分かってしまいます。
イライラしている人にとって、NGななだめ方をされることほど、嫌なことはありません。
迷惑をかけている側なのに偉そうに…と思われるかもしれませんが、実際そうなのです。