イライラしている人がいる時、あなたならどう行動しますか?
上手になだめることが出来れば、イライラしている人にも、その場の空気に困っていた人にも感謝され、英雄になれるかもしれませんね。
しかし、イライラしている人をなだめるのは至難の業。
そう簡単なことではありません。
下手に手を出せば、ヒートアップする危険もあります。
そうなれば、手の付けようがありませんね。
でもそんな時に、なだめるのが上手な人っているんですよね。
イライラしている人の気持ちをみるみるうちに落ち着かせ、見事なまでに解決してくれる人が!
そんななだめるのが上手い人は、一体どんな業を使っているんだろう?
私も、イライラしている人を上手になだめて、スマートに一件落着させてみたい!
と、なだめるのが上手い人には、ちょっとした憧れを抱いてしまいますよね。
というわけで今回は、イライラしている人をなだめる方法について、調べてみました。
ポイントを押さえておけば、イライラした人に出会っても怖くない!?
上手に場を納められるようになって、みんなのヒーローになりましょう!
イライラしている人をなだめる方法
正直、イライラしている人って、迷惑な存在でもありますよね。
場の空気も悪くなるし、一歩間違えれば、こっちにその苛立ちが飛び火してくるかもしれません。
触らぬ神に祟りなし…で、距離をおいて「そっとしておこう」とする人も、多いのではないでしょうか。
もしくは、イライラを表面化してくる人に対し、だんだんこっちまで苛立ってきて、注意がてら言い争いを始めちゃう。
そんな人も、たまにいますよね。
筆者も、実はこのタイプです。
そもそも、イライラしている人をなだめることは、絶対に自分がやらなければならないことではありませんよね。
イライラの原因を作った当事者でも無ければ、放っておいても、誰にも文句は言われません。
それでも、颯爽と表われて、イライラしている人をなだめてくれる人っているものです。
そういった人はほとんど、ボランティア精神に基づいて行動していると言っても、過言ではないのかもしれません。
「私がなんとかしなきゃ」という使命感でも無ければ、イライラしている人をなだめようとするのは、普通なら面倒なことに感じてしまいますからね。
もちろん、イライラしている人をなだめる人は、場の空気を良くすることだけが目的ではないと思います。
何より、イライラしている人の苛立ちを、「静めてあげたい」という優しい気持ちによって、行動しているはずです。
つまり、なだめるのが上手い人は、イライラしている人の気持ちに寄り添っている。
というのが基本なんですよね。
場の空気を困らせる困った人間を「懲らしめてやろう」なんて気持ちは、さらさらないのです。
なだめるのが上手い人がやってる12個のポイント
イライラした人が周囲にいる時、私たちは「困ったな」「嫌だな」「自分にも当たられたらどうしよう」と、自分の気持ちばかりを考えてしまいますよね。
だけどなだめるのが上手い人は、自分の感情に左右されません。
そうでなければ、人をなだめるなんて行動は、しようとも思わないはずです。
イライラしている人に対し、「大丈夫かな」「どうしたのかな」と心配し、周囲の不穏な空気を感じ取って、どうすべきかを考える。
気持ちが常に人に向いているからこそ、なだめようと行動するし、実際になだめることも出来るのです。
それに、人を上手くなだめることが出来るような人は、心優しいだけではなく、冷静さと客観性も持ち合わせているんですよね。
使命感に責任感、冷静な判断と客観性、そして相手の立場に立てる心の温かさ。
全てをバランスよく兼ね備えていてこそ、人をなだめることが出来る…つまりは、人格者でもあるんです。
こう言ってしまうと、「イライラしている人をなだめるなんて、やっぱり自分には無理だな」なんて思ってしまう人も居るかもしれませんが…諦めないでください。
なだめるのが上手い人の行動を良く見てみれば、なだめるポイントも見えてきます。
そのポイントを理解していけば、きっと出来るようになります。
そして、なだめることが出来るようになるということは、あなたも人格者であるということです。
それではここからは、「なだめるのが上手い人がやっているポイント」について解説していきます。
その場から離れるように促す
なだめるのが上手い人は、イライラしている人を、まずその場から連れ出すようです。
これは、怒りの原因があるであろう現場にいたままでは、そうそう怒りも収まらないからです。
イライラしている人のイライラしている原因は、大抵“誰か”にあるものですよね。
イライラされる原因を作った本人が気付いていなくても、何か怒りに至る原因があったりするのです。
そんな状態で、その場で「どうしたの?」と聞いたとしても、イライラしている人は、言いづらいかもしれません。
たとえ怒りをぶちまけたとしても、場の空気は一層悪くなるだけですよね。
怒りをぶつけられた方も、身に覚えがなければ納得いかず、反論をしたくなるでしょう。
…こうしているうちに、事態はどんどん悪化していってしまいますね。
たとえ、その場に居る人がイライラの原因ではなかったとしても、怒りが沸き起こった現場であることに変わりはありません。
そんな怒りの真っただ中にいる状態は、冷静さを欠いた状態ですよね。
ですから、まずはその場から離れ、場所を変えて、少し冷静さを取り戻してもらうのです。
また、あまり人目につかないところへ連れ出すことで、イライラしている本人も、本音を言いやすくなるでしょう。
相手の代わりに文句を聞く
なだめるのが上手い人は次に、相手の代わりに文句を聞き入れます。
イライラしている人は、誰か(何か)に不満を抱えている状態ですよね。
特に、何も言わずにイライラオーラだけ出して、周囲をけん制しているような人は、言いたいことを我慢している人です。
言いたいのを押さえつけているからこそ、余計にイライラもするんですよね。
そして本当は、言いたくてたまらないのです。
本来は、イライラさせられている本人に直接言いたいことがあるでしょう。
しかし、何か理由があって、言いづらいのです。
でも、確かに不満があり、文句があるのです。
そんな人のイライラを、文句を言いたい相手に変わって聞き入れる。
それが、なだめるのが上手い人です。
たとえ、相手が文句を言いたい張本人ではなくても、吐き出すことで、スッキリすることもあるんですよね。
イライラしている人は、怒りを知り、理解してもらいたい気持ちが強いのです。
だけどイライラしていると、誰も近寄ってきてくれません。
そうやって孤立を深めることで、不安にもなり、意固地にもなってしまいます。
まずは、言いたいことを全部吐き出させてあげること。
これが出来るだけでも、相手は落ち着きを取り戻していくはずです。
話したいだけ話してもらう
そして、なだめるのが上手な人は、イライラしている人に、話したいだけ話してもらうようにしています。
それは、ただ黙って話を聞いているということではありません。
話したいだけ話してもらうためには、的確な質問をすることも大切です。
怒りに任せて言いたいことを言ってもらうだけでは、本当に言いたいことが言えていない可能性があるんですよね。
文句を聞いてあげて、少し落ち着いてきたら、怒りの根本原因を掘り下げて、本当に話したいことを引き出してあげましょう。
大切なのは、相手にいかに話させてあげるか。
ですので、YES/NOで答えられるような質問ではなく、しっかりと事情を話してもらえるような、具体的な問いかけをしてあげなければなりません。
何があったのか。
何に怒っているのか。
何に不満や不安を感じているのか。
…と、本当に話したいことを話させてあげるのです。
この時、質問の仕方次第では、相手の怒りをさらに招いたり、相手が心を閉じてしまったりしてしまいますので、気をつけなければなりません。
なだめるのが上手な人は、聞き上手であり、聞き出し上手でもあるんです。
何より、イライラしている相手の事情を「知りたい」という気持ちがあり、イライラしている人のために出来る事は無いかと、寄り添ってあげる姿勢があります。
だからこそ、イライラしている相手も安心して、スラスラと話し始めるのです。
深呼吸させる
なだめるのが上手い人は、時にイライラしている相手に、深呼吸をさせたりもするようです。
とにかく、相手に冷静さを取り戻してもらうことを優先するんですね。
深呼吸のリラックス効果は有名です。
これは、イライラしている時にも有効で、気持ちを落ちつかせてくれる効果があるのです。
イライラしている時というのは、脳内が忙しく情報交換を行なっており、いわばパニック状態に陥っています。
それが続くと、脳は酸欠状態。
疲弊してしまうのです。
そんな時、脳が欲しがっているのが酸素。
深呼吸をして新鮮な酸素を取り入れれば、リフレッシュして、イライラから解放させてあげることが出来るのです。
ただ、イライラしている相手に深呼吸を促すのも、業とタイミングが必要です。
特に、イライラしている相手が歳上だった場合、年下の人から深呼吸を促されるなんて、ちょっと屈辱感を感じてしまう人もいるかもしれません。
「深呼吸して落ち着こう!」なんて言われて受け入れらるのは、歳上の人や、信頼している人に限られるでしょう。
そんな人こそが、なだめるのが上手い人でもあるんですよね。
そもそも、イライラしている人に対しては、年齢関係なく、上から目線で指示をするのは避けなければなりません。
相手の状態とタイミングを見て、上手にリラックスさせることが重要です。
一旦時間を置く
なだめるのが上手い人は、イライラしている人の状況によって、適切な対応をするように心がけているようです。
例えば、相手のイライラが激しく、何を言っても怒りが収まりそうもない時は、一旦時間を置くのです。
たとえ理不尽に怒りをぶつけられたとしても、口を挟まずに怒るだけ怒らせる。
そうやって、怒りが静まる時が来るのを待つのです。
怒りのピークに達している時というのは、まさに台風が直撃しているようなもの。
そんな時は、じっと台風が過ぎ去るのを待つしかありません。
イライラしている人の怒りを鎮めるためにも、本音を聞き出すにも、まずは相手に冷静さを取り戻してもらわなければ何も始まりません。
特に苛立ちがピークの状態であれば、なだめようとしてくれる人にすら、反発をするはずです。
つまりなだめるのが上手い人と言うのは、適切な状況判断が出来る人でもあるんですよね。
相手の状況から心の動きを読み取って、相手が受け入れてくれる状態で、イライラしている人と向き合うのです。
水を飲ませる
また、一旦落ち着かせるために利用できるものとして、お水があります。
イライラがピークの時は無理でしょうが、少し怒りが静まった時、タイミングを見計らってお水を飲ませる。
そうやってさらに、イライラがすーっと静まっていくように手伝ってあげるんです。
実はお水には、イライラを鎮める効果があると言われています。
水を飲むことで、脳へ集まった血液を下へ下げ、興奮を落ち着かせてくれるようです。
また、冷却刺激により興奮が収まったりする効果もあるそうです。
イライラしたり、怒ったりしたことがある人は分かると思うんですが…そういう時、喉が渇きませんか?ワーワーと怒りをぶちまけている時も、喋りすぎた時のように喉が渇きますし、怒鳴り散らさなくとも、脳も身体もカッカして、なんだか喉が渇いたりします。
喉が渇いたと感じる時には、すでに体内の水分が1~2%は失われている状態になっているそうです。
つまり、軽い脱水状態になっているということです。
そして脱水症状は、精神面にも影響を与え、イライラしたり、攻撃的になりやすいのだそう。
また、体内の水分量が不足すると、血液の循環が悪くなります。
血液は全身に酸素を送る役割も果たしているので、脱水状態では頭がボーっとして、冷静な判断も出来なくなってしまうんですよね。
なだめるのが上手い人は、冷静にさせようとするだけではなく、身体の中から落ち着きを取り戻しやすい状態を、整えてあげるんですね。
「深呼吸しよう」は言いづらくても、そっとお水を差しだすことは、出来そうですよね。
甘いものを食べさせる
なだめるのが上手い人は、イライラしている人に甘いものを食べさせたりもしています。
これは、結構多くの方が実践しているようですね。
甘いものには、ストレス解消効果があることが有名ですよね。
イライラしている状態というのも、ストレスがある状態ですので、甘いものを食べることでイライラを鎮める効果が期待出来るのです。
実際イライラしている時って、無性に甘いものが欲しくなったりしませんか?
これは、イライラしている時に活発になっている交感神経に対し、脳が副交感神経を働かせてリラックスさせようとしているからです。
そのため、身体が甘いものを欲するんですね。
甘いものには、ストレスホルモンであるコルチゾールという物質の生成を、抑える効果があると言われています。
また、ブドウ糖は、幸せホルモンであるセロトニンを作り出してくれる効果もある為、リラックス状態に導いてくれるんです。
なだめるのが上手い人は、甘いもののこんな効果も利用して、イライラしている人をホッとさせてあげられるように、行動しているんですよね。
気が済むまで言いたいことを言わせる
これまでにもお話してきた通り、イライラしている人というのは、言いたいことを山ほど抱えている状態です。
それが、我慢していたり、上手く言葉にならなかったりして、言いたい思いを、吐き出すことが出来ずにいるのです。
イライラしている時って、周囲から誰も居なくなっちゃったりしますからね。
怒鳴り散らしている人ような人だとしても…周囲から見れば、言いたいだけ言っているように見えるかもしれませんが、案外、本当に言いたいことや伝えたいことは、言葉になっていないものです。
実際、イライラしている人の言うことって、要点を付いていなかったり、理不尽なことだったりしませんか?
冷静な状態ではないので、イライラしている本人も、まとまりがつかなくなってしまっているんです。
それでもとにかく、自分がどうして怒っているのか、どうしてこんなことになったのかを、言いたくてたまらない!それが、イライラしている人です。
特にイライラがピークの状態では、相手に分かりやすく伝えようというよりは、「言いたい!」という気持ちが強いでしょう。
なだめるのが上手い人は、そんなイライラしている人の気持ちを汲み取って、まず気が済むまで、言いたいことを言わせます。
そして落ち着いてきたら、さらに本当に言いたいことを、聞き出してあげるのです。
ゆっくり話す
なだめるのが上手い人は、ゆっくり話すことも、心掛けています。
イライラしている人って、ヒートアップしている状態なので、話すテンポも速いですよね。
怒鳴り散らすような人も、畳み掛けるように話して、相手に口を挟む隙を与えてくれません。
この状態では、いくらなだめるのが上手い人でも、本音を引き出してあげることなんて出来ませんよね。
それに、イライラして言いたいことが沢山あると、ちょっと気持ちも焦っている状態です。
だからこそ、冷静さも欠いてしまうのです。
そんな時、相手のペースに合わせていたら、相手はどんどんペースが上がって、それに伴い怒りも増幅していってしまいます。
イライラしている人は、とにかく落ち着かせることが先決ですから、間違ってもヒートアップして討論なんてしてはいけません。
言いたいだけ言わせるようにして落ち着くのを待つと同時に、口調と態度で、ペースダウンを促すのです。
なだめるのが上手い人は、イライラしている人のペースに巻き込まれることなく、自分のペースに引き込むことが上手い人でもあるんです。
常に冷静さを失わないようにしなければ、出来ないことですよね。
とりあえず否定しない
なだめるのが上手い人は、イライラしている人の話を、とりあえず否定しないようにしています。
特に、イライラを吐き出している最中では、ただ「うんうん」「わかるよ」「そうだよね」と、同調の姿勢をとっているのです。
これは、同調することでイライラしている相手を安心させ、落ち着かせてあげるためです。
イライラする原因って、自分の考えが認められないことにあったりしますよね。
自分は「これが正しい」という考えがあるのに、誰かが思うような行動をしてくれなかったり、否定されたりすることで、イライラするのです。
この時、内心は不安でいっぱい。
「どうしてこうじゃないの?」という自分の考えと共に、「自分が間違っているの?」「いや、そんなはずないもん!」と、心の中では葛藤がおこっているのです。
同時に、悲しみも抱えていたりもしますよね。
この葛藤が、イライラとなって表れるのです。
つまりイライラは、自分の正当性の主張であり、不安でもあるのです。
なだめるのが上手い人は、そんなイライラしている人の心の内に、寄り添ってあげるんですよね。
不安と悲しみを理解し、イライラを汲み取ってあげることで、まず気持ちを晴らしてあげるのです。
イライラしている人は安心すると、次第に冷静さを取り戻すことが出来ます。
そうすると、自分の気持ちや状況と客観的に向き合えるようになり、自分の正当性の主張ばかりではなく自分の否も、認められるようになるのです。
聞く側に回る
なだめるのが上手い人はとにかく、イライラしている人の聞く側に回ります。
聞く側に回って相手の気持ちや状況を理解し、相手を受け入れて、真の問題解決への道を示していくのです。
何より、落ち着いて冷静になるのを待つ姿勢。
それが、なだめるのが上手い人には、備わっているのです。
NGななだめ方
ここまでは、「なだめるのが上手い人のやっているポイント」について、解説してきました。
イライラしている人をなだめるのは、多くの人が苦手としているでしょうし、実際、なだめようとして、逆に怒りを増幅させてしまった経験がある人も多いでしょう。
イライラしている人をなだめるということは、ある意味人をコントロールするようなことでもあるので、そう簡単には受け入れてもらえません。
人は、人にコントロールされることを嫌がりますからね。
ですので、イライラしている人をなだめるには、なだめる側の人格も問われることになるのです。
なだめるのが上手い人は、基本的に、相手をコントロールしようという傲慢な気持ちはありません。
コントロールしようという気持ちがバレた時点で、相手に拒否されてしまいます。
つまり、「相手をコントロールしてなだめてやろう」「イライラを押えつけてやろう」という気持ちでイライラしている人に向き合うのは、NGななだめ方になるのです。
筆者は、イライラしやすい側として、どちらかというとイライラする人の気持ちの方がよく分かります。
そして、なだめようとしてくる人の下心も、よく分かってしまいます。
イライラしている人にとって、NGななだめ方をされることほど、嫌なことはありません。
迷惑をかけている側なのに偉そうに…と思われるかもしれませんが、実際そうなのです。
というわけでここからは、イライラしている人のNGななだめ方について見ていきましょう。
まぁ、落ち着いて
NGななだめ方となるのは、命令することなんですよね。
「まぁ、落ち着いて」は、一見優しい声掛けのようにも感じますが、要は命令です。
相手の気持ちや言い分に全く理解を示さずに、まず落ち着くことを提案するというのは、逆効果になってしまう可能性が高いでしょう。
実際筆者が、イライラしている時に「落ち着いて」と言われたら…「はぁ?」「これが落ち着いていられるか!」「落ち着けないからイライラしてるんだ!」というような気持ちが沸いてきます。
それに、「まぁ落ち着いて」なんて言葉は、まるで「どう、どう」と動物をなだめるようなもの。
つまり、暴れ馬扱いをされているようにも感じてしまいます。
そう感じれば、反発心しか生まれません。
それこそ、手の付けられない暴れ馬状態になってしまいます。
なんでイライラしてるの?
「なんでイライラしてるの?」という質問も、一見しては、話を聞いてあげようとしている姿勢に感じますが…
イライラしている人に対する質問としてはNGです。
相手の気持ちや状況へ理解が全くないので、こんな質問の仕方では、相手は上手く答えられません。
それに、イライラしていることを、非難されているようにも感じてしまいますね。
筆者だったら、この質問をされたら「ムカつくから」とか、「イライラするから」くらいしか返せません。
それに、冷静じゃない状態では、質問する相手に気を遣うことも出来ませんから、一から十まで、丁寧に説明しようなんて気持ちにもなりません。
「この人に説明するの面倒」と思ってしまいます。
なだめるのが上手い人なら、漠然とした質問ではなく、不満や不安の原因をひとつひとつ、答えやすいように質問していきます。
相手がイライラしていることは分かっていて、イライラに至る何かの原因があるのは明らかなのですから、「なんでイライラしてるの?」では、言葉足らずなんですよね。
とても聞く姿勢があるようには、感じられないでしょう。
穏やかにいこう
「穏やかにいこう」なんてなだめ方も、イライラしている人には受け入れがたい言葉ですね。
まるで、「穏やかじゃない自分が悪者」と言われているかのように、感じてしまいます。
それにやっぱり、「穏やかになれないからイライラしてるんだ」という反発心が沸いて来てしまいます。
イライラしている人は、なんともひねくれ者のように感じますが…実際そうなんですよね。
不安や不満で、ひねくれている状態といっても過言ではありません。
そんな人に対し、上から目線で「穏やかにいこう」なんて言っても、効果が無いことはお分かりですよね。
もちろん、これはある種の命令でもあり、理由や事情を汲む姿勢でもありません。
イライラしている人が、受け入れられないのも当然です。
ここでは、穏やかにいられない理由を聞いてあげるべき。
それが、なだめるのが上手い人が行っていることです。
話に割って入る
また、イライラしている人が怒りや理由を話している時に、話に割って入るのもNGです。
なだめるのが上手い人が行っているのは、「話したいだけ話してもらう」、「気が済むまで言いたいことを言わせる」ことでしたよね。
話しに割って入られたら、話が遮られてしまい、言いたいことが言えなくなってしまいます。
そうやっているうちに、どんどん心も閉ざしてしまうでしょう。
そもそも、話に割って入るということは、聞く姿勢ではありません。
押さえつけようとしているか、コントロールしようとしているか…はたまた、単に自己主張したいだけです。
つまり、イライラしている人をなだめようとする気持ちは、さらさら無いということになります。
筆者もイライラしている人を相手にしたら、やってしまいがちなことなんですが…なだめようとするのが目的なら、話に割って入るのは間違った行動でしかありません。
言いたいことを、最後まで言い切らせる。
それをきちんと聞き入れることで、イライラの本質も、原因も、見えてくるものです。
反論する
イライラしている人のNGななだめ方には、反論もあります。
なだめるのが上手い人がやっていることは、「否定せず同調する」ことでしたよね。
反論は、その真逆の行為です。
反論というのは、先ほどNG例として挙げた「話に割って入る」の延長上にあるものですよね。
イライラしている相手が不満や原因を話している時、話を遮りたいと思うのは大抵、反論がある時です。
自分は違う意見があり、イライラしている相手の話に異論があると、意見せずにはいられなくなってしまうのです。
そうやって話を遮り、反論したら…イライラしている人は、言いたいことが言えず、しかも否定されてしまうので自信を失い、口をつぐんでしまうでしょう。
せっかく話し始めても、反論されてしまったら、理解してもらえない悲しみでいっぱいになってしまうし、イライラが鎮まることもありません。
イライラしている人をなだめるためには、まず相手の気持ちを落ち着かせること。
そのためには、相手に話しきってもらい、言い分を理解し、安心させてあげることが先決なのです。
議論をするなら、相手が言いたいことを全て吐き出して、冷静さを取り戻した、その後です。
なだめるためには、この順番こそが、何より大切なのです。