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お手数おかけしますの使い方や意味は...(続き2)

しかし、「手数料」の読み方が「てすうりょう」で定着するようになってからは、この変則的な読み方も公に認められるようになり、今では「てすう」と読む方が一般的となっています。

そのため、「てすう」でも「てかず」でもどちらの読み方でも合っていますが、「てすう」をひらがなの読み方で書く機会はあまりないでしょう。

ひらがなで書く場合には、「てかず」で教わることの方が多いかもしれません。

実際にお手数をかけない場合でも言う

実際にお手数をかけない場合に言っている人
「お手数おかけします」という言葉は、ビジネスのみならず、あらゆる場面で社交辞令として使うことも少なくありません。

実際には自分は相手に何の苦労も手間暇もかけさせていないのに、挨拶代わりとしてこの言葉を用いることがあります。

外国人や、畏まったものの言い方を嫌う人からすれば、「何故何でもない時にまで相手に対して『お手数をおかけする』などと言う必要があるのか」と理解に苦しむところがあるかもしれません。

しかし、私たち日本人には、社交辞令としてこの言葉を使うことがすでに習慣化されており、またとりあえずそう口に出すことによって、場の雰囲気を和らげたり和ませたりする効果も実際にはあるのです。

日本人は相手に対する気遣いからごく自然に謝罪の言葉が口から出てくることが多いため、こうした特有の習慣があるのかもしれませんね。

社交辞令を受ける側が、一々「どうしてあなたがそんなことを言う必要があるのか」と意地悪な質問をしてくるような人でもない限り、大抵は違和感なくその社交辞令を受け入れてくれるでしょう。

ビジネス上のクッション言葉

「お手数おかけします」という社交辞令は、ビジネス上ではクッション言葉として用いられることが多いです。

本題となる話を始める前のワンクッションとして用いたり、実際には相手に手間をかけていなくても、相手の立場を持ち上げるように社交辞令として用いたりすることもあります。

単なる謝罪の言葉であれば、何も悪いことをしていないのにぺこぺこと何度も謝るのは、謝られる方は違和感を覚えやすいでしょう。

しかし、「お手数」という言葉には謝罪のみならず、気遣いや感謝の気持ちも込められていますので、何かの拍子に言われたとしても、とくに違和感を覚えることもなく、また不快な気持ちになることもないのでしょう。

相手への気遣いや感謝の気持ちを示す

「お手数」には、相手に対する恐縮や気遣い、感謝といった気持ちが同時に込められています。

また、その後で「申し訳ありません」と言葉を続けると、さらにそこに謝罪の気持ちも込められますので、たった一言でそれらすべての感情を伝えることができる、大変便利で都合の良い言葉でもあります。

そのため例えば、相手に対して頼み事をする時に言う「お手数をおかけして申し訳ありません」という言葉も、また誰かに目的地への道案内をしてもらった時に言う「お手数をおかけしました」という言葉も、さらには落とし物を拾ってもらった時に言う「お手数をおかけして・・」という言葉も、それらすべての言葉の中に別々の感情が込められているのです。

謝罪、気遣い、感謝のすべての気持ちが同時に込められている時もあれば、場合によっては感情が使い分けされていることもあります。

そしてもし自分に対して感情が使い分けされていても、同じ日本人であれば何となくのニュアンスで、その時の相手の気持ちを理解することができるのです。

これも、日本人同士ならではの感覚と言えるでしょう。

相手に柔らかい印象を与える

「お手数をおかけします」という言葉は、相手に柔らかい印象を与えることが多いです。

例えば謝罪の意味として言葉を用いた時に、「ご迷惑をおかけしました」よりも「お手数をおかけしました」の方が、堅苦し過ぎず、穏やかな印象を相手に与えることが出来ます。

謝罪をする側があまりに堅苦しくても相手が困惑したり、余計に怒れてしまったりすることがありますが、そこに柔らかい印象があると、相手の溜飲も不思議と下がりやすくなるのです。

また、感謝の気持ちとして伝える際には、もちろん「ありがとうございました」という率直な言葉の方が、受け取る側も嬉しいでしょう。

しかし、相手にあれこれと手間を掛けさせてしまった後で感謝の気持ちを伝える際には、同時に相手に労いや気遣いの感情を匂わせる「お手数おかけしました」という言葉の方が、印象が良い場合もあります。

このように、相手に柔らかい印象を与えたい時にも、この言葉は効果的です。

「お手数ですが」とどう違うの?

「お手数ですが」とどう違うのか解説している男性
「お手数ですが」と、「お手数おかけします」とは、どう違うのでしょうか?一見して、言い方が少し違うだけに思えますが、実際にその通りです。

どちらもほとんど意味は同じですが、「お手数ですが」という言葉を用いる場合には、その後にも言葉が続くことがほとんどです。

「~ですが」で言葉が終わっている場合、それに繋がる言葉が必ず後ろに当てはまります。

例えば「お手数ですが、何卒よろしくお願い申し上げます」や、「お手数ですがお願いします」など、後に続く言葉のために、先に「あなたにはお手間をおかけしてしまいますが」と謝罪や気遣いの言葉を告げている状態なのです。

一方で、「お手数おかけします」という言葉では、その言葉だけで一つの短い文章になっています。

先に何か言葉が付いていることはあっても、「お手数おかけします」の後に言葉が続くことはあまりありません。

もし続く場合には、「おかけします」ではなく、「おかけしますが」とわざと続きを匂わせる文体に変わっていることがほとんどでしょう。

意味合いはほぼ同じ

「お手数ですが」も「お手数おかけします」も、意味合いはどちらもほぼ同じです。

敢えて指摘するならば、前者はまだその後に何か言葉が続く気配があり、また言葉が続く場合にはそれは謝罪の言葉ではないでしょう。