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お手数おかけしますの使い方や意味は...(続き4)

自分から誰かに何かを話しかける際には、「恐縮ですが」の言葉から始まることが多く、一方で誰かに何かをしてもらった時などには、「恐縮です」の一言だけで済ませることが多いです。

ご面倒おかけしますが

「お手数おかけします」と似たような意味や言い方の言葉が「ご面倒おかけしますが」です。

ビジネスの場面でも用いられることのある言葉ですが、「ご面倒」とこちらがすでに口にしていますので、本当に相手に対して面倒や手間をかけてしまう場合に用いることが多いです。

実際に迷惑をかける際に使う言葉ですので、あまり社交辞令の言葉としては使われることはありません。

また、「恐縮です」の場合には申し訳ないという気持ちと同時に相手に対する感謝の気持ちも込められていますが、こちらの言い方の場合は、申し訳ないという謝罪の気持ちの方が全面的に強いです。

だからこそ、感謝の気持ちを強く表したい時にはあまり使われることはないでしょう。

お手間をおかけしますが

「お手間をおかけしますが」という言葉も、「お手数おかけします」と意味はほとんど同じです。

また、「お手間を取らせてしまってすみません」といった言い回しも出来ます。

意味はほとんど同じですが、「お手数」と「お手間」では、自分や相手に対する使い方が違っているという大きな特徴があります。

例えば「お手数」という言葉は、相手に対してのみに用いられるものです。

「お手数おかけします」と他人を労い、気遣い、感謝の気持ちを込めて言うことはあっても、自分に対して「お手数」とは言いません。

実際に、「今回は手数がかかりました」なんて自分への言葉として使っている人はいないでしょう。

一方の「お手間」は、相手に対してのみならず、自分に対しても用いる言葉です。

例えば相手に何かをしてもらった際に、「お手間をおかけしました」と言うことがありますよね。

それと同様に、自分も手間がかかってしまうことがあった時には、「今回は手間取りました」と自分に対しても同じ言葉を用いることがあります。

実際に「手間取った」という言い方をしたことのある人もいるでしょう。

このように、「お手間」には相手に対する言い方と、自分に対する言い方があります。

どういう相手に使う言葉?

「お手数おかけします」とは、どういう相手に対して使う言葉なのでしょうか?

ビジネスの場面だけでなく、プライベートでも度々耳にしたり口にしたりする機会の多い言葉ですが、どのような場合にどのような相手に対して用いられていることが多いのでしょうか?

私たちは普段何気なくこの言葉を使っていますので、「自分がどんな相手に対して使う」と特別に意識しているわけではないでしょう。

ここで改めて、どんな相手に対して使う言葉なのかを確認しておきましょう。

ビジネス取引の相手

「お手数おかけします」は、ビジネスの取引相手に対してよく用いられる言葉です。

例えば取引先相手に自分の会社へ来てもらった際には、「わざわざ足を運んでいただきまして、申し訳ありません。感謝いたします。」という気持ちを込めて、「お手数おかけしました」と用いることがあります。

また、これから仕事の依頼をする際には「お手数おかけしますが何卒よろしくお願い致します」と相手に作業の時間を取らせることに対する「申し訳ない」という気持ちを込めて言うことがあります。

一方で、こちらの会社のミスで取引先の会社に迷惑をかけてしまった場合には、事が済んだ後で「この度はお手数をおかけして申し訳ありませんでした」と謝罪することがあります。

この場合には、感謝の気持ちよりもひたすら相手に迷惑や手間をかけてしまったことに対する謝罪の気持ちと、労いの気持ちの方が強いです。

ビジネスの取引相手に対して、「お手数おかけします」という言葉を直接口にする機会は多いですが、同時にメールや書類でのやり取りでもこの言葉は多用されます。

自分よりも目上の人

自分よりも年下の相手に対して、とくにプライベートでは敬語を使うことってあまりないですよね。

そのため、もしも年下の人に何かしらの迷惑をかけてしまったり、または何か助けてもらったりすることがあった時には、「ごめんね」「ありがとう」と口にする方が多いでしょう。

一方で、自分よりも年上の人や目上の人に対しては、当然丁寧語や敬語を使うことが多いため、自然と「お手数おかけします」という言葉を使う機会も多いです。

目上の人に助けてもらうことがあれば、感謝と気遣いの気持ちをこめて「お手数おかけしました」と言いますし、また頼み事をする際にも、「お手数おかけしますが、よろしくお願いします」と相手に手間取らせることに対する謝罪の気持ちと、気遣い、感謝の気持ちを込めて言うことがあります。

そうした丁寧な言い回しは、目上の人からすれば当然の事でもありますが、同時に気分の良いものでもあります。

少なくとも、適当な言葉使いで感謝されたり謝罪されたりするよりは、よほどこちらに対して好感を抱いてくれることでしょう。

お客さん

本来は、店や会社で働く社員と客との関係は対等なものです。