物事が上手くいかずに行き詰ってしまう時に、「支障をきたす」という言葉を用いることがあります。
例えば「パソコンが壊れて仕事に支障をきたす」や、「怪我をしたせいで日常生活に支障をきたす」など、その人にとって不都合な事態が生じた場合に用いられることが多いです。
そんな「支障をきたす」という言葉の詳しい意味や使い方、それに類似した言葉などをご紹介します。
「支障をきたす」の正しい意味や使い方をマスターしましょう。
「支障をきたす」を使いこなそう!
「支障をきたす」という言葉を、私たち日本人はわざわざ意識することなく、自然と用いていることが多いです。
一見堅苦しい言葉にも思えますが、思いの外ビジネスのように真面目な場面のみならず、日常生活の中でも普段使いの言葉として用いていることが多いためです。
私たちが何気なく使っている「支障をきたす」とは、自分にとって不都合が生じたり、何かトラブルが起きたりした時にそれを表わす言葉として用いていますが、中にはしっかりと言葉本来の意味を知らぬままにニュアンスとして使っているという人もいるでしょう。
恐らく大まかな意味合いとしては間違っていなのでしょうが、本来の意味を詳しく知っておかなければ、思わぬところで使い方を間違えてしまうことがあるかもしれません。
また、ビジネスの場で用いることが多い言葉でもありますので、より正しい意味を知った上で使いこなせるようになっておきたいところです。
「支障」の意味
「支障をきたす」という言葉は、それで一つの単語というわけではありません。
「支障」という名詞と、「きたす」という動詞が組み合わさってできた言葉です。
そのため、「支障をきたす」という言葉の意味を知る前に、まずは「支障」「きたす」のそれぞれの意味をしっかりと理解しておきましょう。
まずは「支障」の意味からご説明していきます。
「支障」は辞書で引くと、「さしつかえ」「さしさわり」を意味します。
また、「事を成す妨げとなる物事」を意味する言葉でもあります。
例えばあなたが一本道を進んでいる時に、目の前に大きな障害物が落ちているとします。
その障害物のせいで道を進むことが出来なければ、それはあなたにとっては「さしさわりのあるもの」すなわち「支障」となります。
また、例えばあなたが恋をしている相手がいるとします。
その相手に同じように恋をしている人間がいるとすれば、それもあなたにとっては「支障」となる存在でしょう。
このように、自分にとってさしさわり、さしつかえのあるもののことを「支障」と言います。
邪魔になること
「支障」の意味は、一言でいえば「邪魔になること」です。
例えばあなたが慌しく仕事に行く準備をしている時に、家族の誰かに「あれはどこだこれは何だ」と口を出されたり、一々行動を止められたりしたら、思わず心の中で「邪魔だなぁ」と思ってしまうことがあるでしょう。
普段は大切な家族であっても、時によっては自分にとって邪魔な存在に思えてしまうことがあります。
それをわざわざ「支障」という言葉で表現することはそうありませんが、同じような意味ではあります。
また、仕事をしている時に自分あてに私情の電話ばかり入ったら、仕事が一々中断されてその電話を邪魔で鬱陶しいものに感じるでしょう。
そんな時には、「仕事の支障になるから止めてほしい」と思うことがあります。
「支障」を簡単な言葉にすると、このように自分にとって邪魔になることを意味します。
差し障りがあること
日常生活の中で使う「支障」は、「邪魔」という言葉に言い方に変えて用いることが多いです。
一方で、「差し障りがある」という意味で用いる場合には、ビジネスのような場面であることが多いです。
例えば仕事中にパソコンの調子が悪くなってしまった時、この後のデータをまとめる作業に差し障りが生じてしまうことがあります。
また、例えば同じ職場内でプライベートの交際をしている相手がいるとして、その相手との関係が微妙なものになってしまった時には、一緒に仕事をすることに対して精神的な差し障りができてしまうといった場合もあります。
「障り」とは、元々「障る」という言葉であり、自分にとって気に障ったり、勘に障ったりする際に用いられることの多い言葉です。
そのため、「差し障り」という言い方も、自分にとってはマイナスになってしまうイメージが強いのでしょう。
「支えの障害」になること
「支障」とは、読んで字の如く「支えの障害」となることを意味します。