つまり、人と喋ることでストレスも低減し、さらにはエンドルフィンの分泌で幸せを感じるので頭がスッキリとして、嫌なことも忘れてしまうのです。
部屋に篭らず外出する
部屋に籠ってじっとしていると、TVや新聞の情報以外に何も知り得るものがないのです。
電話以外では他人と喋る時間も限られます。
すると、脳の中には以前からの情報だけが残っています。
嫌なことや辛いこと、悲しいことは新鮮に残ったままです。
これでは忘れろと言う方が間違っています。
忘れることはできないのです。
しかも、見ることも聞くことも限られるので、脳に対する刺激も少ないのです。
動きが少ないと筋力が低下するように、新鮮な情報が入ってこないと、脳機能も衰えて行くのです。
高齢者では物忘れが激しくなって行って、最後には認知症にもなるのです。
そこで、時には外出をして誰かと出会って話をしたり、見慣れた街並みの中でも季節によって変化するところを感じたり、街の騒音を耳にすることで気分転換にも筋力低下防止にもなります。
また、脳にも新しい刺激を与えて新鮮な記憶を植え付けて、古い嫌な記憶を消し去る効果もあるのです。
外部の活気を感じると、気分的にも明るくなって、何事もポジティブに考えれるようになります。
嫌なことを忘れるためには、部屋に閉じ籠らずに外出も必要です。
とにかく寝る
新鮮で新しい、できれば楽しい記憶を脳に植え付けたいものです。
嫌な古い記憶を除去したいのです。
しかし、ベッドに潜ってもなかなか寝付けない時には、充分な睡眠が取れない場合が多いようです。
睡眠不足になると、脳は興奮状態のままで、新しい情報を記憶させることもままならないのです。
受験勉強の時もそうですが、しっかりと学習しようと思えば、質の高い睡眠を取って脳を休ませる必要があるのです。
人が睡眠を取ると、基本的に脳を休める「ノンレム睡眠」と、身体を休める「レム睡眠」を交互に繰り返しています。
このサイクルは5回繰り返されるようです。
2回目のノンレム睡眠は大変深い眠りで、この睡眠を充分に取ることができれば、脳がしっかりと休むことができるのです。
この睡眠を良質な睡眠と呼んでいます。
良質な睡眠は、ストレスを解消する大きな役割を持っており、ストレスに係わる嫌な思い出も解消できるのです。
眠りにつくタイミングもあります。
体温は下がっていくときに熟睡しやすくなります。
お風呂で身体が温まったままで寝ると、体温が下がりにくいので深い睡眠は取りにくいのです。
入浴後は1時間ほどしてから寝るのをお勧めします。
また、睡眠をつかさどるメラトニンというホルモンがありますが、朝起きてから太陽の光にあたるとメラトニンが減って脳が目覚め、夜にはこのメラトニンが増えて熟睡できるリズムも生まれるのです。
だから、しっかりと睡眠を取るためにも、朝の起床時から準備が必要です。
カラオケで大熱唱する
カラオケで大きな声で熱唱すると、ストレスが吹っ飛ぶとよく言いますが本当でしょうか?鶴見大学歯学部の教授が、これに関する実験をしたようです。
実際に、60歳以上の高齢者44人を対象に、調査した結果です。
調査の項目は、歌った前後の唾液の量、唾液に含まれる「コルチゾール」の量と気分の変化です。
「コルチゾール」とは、腎臓周りの副腎皮質から分泌されるホルモンで、心身がストレスを感じると分泌されて身体をストレスから守る働きを持っているのです。
ストレスが多くなると、眠りを促すセロトニンやメラトニンというホルモンが減って、コルチゾールが増えてくるのです。
熱唱した後で、唾液の量とコルチゾールの量を調べると、唾液の量は増えてコルチゾールの量は減ったのです。
気分が明るくなってポジティブな性格になったそうです。