「願望」もどちらかと言えば密かに心の中で「願う」ものなので「抱負」に近いものだといえるでしょう。
ただ「願望」にはどの思いよりも最も強い、情念と言いますか、執念のようなものが感じられます。
「念ずれば花開く」という諺通り、心の中に閉まっておくというよりも強く強く、意識して願いが叶うのを願い続ける様が受け取れますね。
よって「願望」からはこれまで数々の失敗を繰り返してきた「挑戦者」というイメージも湧き上がります。
何とかしてここで一発、負け続けていたチームの雰囲気を変えるためにも常勝チームに一矢報いるんだ、という強い勝利への執念が気持ちになって表れたもの、それが「願望」なのではないでしょうか。
希望
抱負の類語の5つ目は「希望」です。
「希望」もどちらかと言えば心の中に溜めているというか密かに隠し持っているもの、という印象を浮けますね。
そしてその「希望」の思いが正しければ正しいほどその人が取り組もうとしている事が実現してゆくような感じも致します。
何事もゴール地点に無事、たどり着くまでは幾多の困難や試練が待ち受けるものです。
時には心が折れて挫折してしまうケースもある事でしょう。
しかし、心の中に自分自身が絶対的価値がると信じて疑わない「希望」があれば苦しい局面も何とか切り抜けて打開して行く事も可能ではないでしょうか。
俗にいう「奇跡」というものも絶対に起こらない、とは断定できませんよね。
その人の普段の実力以上の成果が表れた時、それは確かに「奇跡」かもしれませんが、心の中に常に正しい「希望」を持っているからこそ起こり得る現実なのかも分かりません。
「希望」はあなたの実力を飛躍的にアップさせてくれる魔法の力なのかも分かりませんね。
憧れ
抱負の類義語の6つ目は「憧れ」です。
「憧れ」と「抱負」。
両者の関係はあまり接点が少ないような共通項がないような気も致しますね。
しかし、私たちが持つ「抱負」というものは、何かの動機やその事柄を好きになった理由がない事には誕生しないのです。
ということは「抱負」には「憧れ」という要素がないと成り立たない、という事になります。
例えば、子供の頃から歌う事が大好きで将来は歌手になりたい、と密かに願っていた少女がいたとします。
彼女はいきなり歌手になりたい、と思ったのでしょうか?いいえ、そんな事はないですよね。
歌手になりたい、と思うからにはそれだけの動機付けが必要になってきます。
もしかしたらテレビで歌っている歌手の姿を見て心に強く訴えてくるものがあったかも分かりません。
他の歌手からは感じない何か不思議な縁というか、憧れというか。
そう、自分もあんな風になってみたい、あんな歌手になって皆の前で私も歌ってみたい、という強烈な動機付けがあって初めて「憧れ」が誕生するのです。
心の中に強い「憧れ」を持つようになったら今度は是非ともそれを現実のものとすべく「夢」を持ち、それが自分にとって世の中のためにいい事だという認識が成り立つようになったら自分の夢は「希望」になります。
そして何が何でも歌手という職業に就いてやるんだ、という「願望」が生じます。
こういった輪廻を繰り返して人は心の中に「抱負」を持てるようになるのではないでしょうか?つまり「抱負」を持つためにはいくつもの他の要素が複雑に絡み合ってようやく「抱負」という形になってあなたの心に宿るのです。
少々、話が長くなりましたがお分かり頂けたでしょうか?強烈な夢の実現欲求は「憧れ」から始まってゆくのですね。
志願
抱負の類語の7つ目は「志願」です。
「志願」はもはや心に秘めた思いではありません。
夢を具体的に手元に引き寄せるための「手段」です。
志願書を取り寄せた時点で「志願」という思いは既に「行動」となっているのです。
その部分が「抱負」とは大きく違ってくる点でしょう。
ただ勿論、心の中に「抱負」があったから「志願」という行いが発生するわけです。
そういった意味では「志願」は「抱負」の具現化したもの、と言えるでしょう。
いずれにしても、何かに対して志願書を送る、という事は並々ならぬ熟慮と決心があったはずです。