アドバイスは、相手から求められればしても良いですが、自分から進んでしてしまうと、単なる自己満足にしかなりません。
求めてもいないアドバイスは、相手にとっては有難迷惑であることが多いです。
そのため、励ます際にはアドバイスはせずに、まずは相手の気持ちに共感してあげるように努めましょう。
本心から理解出来なくとも、相手に寄り添おうとする気持ちが大切です。
頑張っている人に「頑張って」と言わない
頑張っている人は、既に十分に頑張っています。
そんな人にさらに「頑張って」と言うのは、相手を追い詰めてしまうだけです。
うつ病の人に「頑張って」と言ってはいけないのも、うつ病になりやすい人は元々人並み以上に頑張り屋が多いためです。
既に一生懸命に頑張っているのですから、そんな相手に対しては、「頑張って」ではなく、「ゆっくりマイペースでね」や「無理しないでね」といった励ましの言葉の方が向いています。
一方で、だらけてばかりでろくに努力もしていない人に対しては、使っても問題はないでしょう。
聞き役に徹する
落ち込んでいる人や頑張っている人がこちらにアドバイスを求めていない限りは、基本的に自分は聞き役に徹しましょう。
相手の話をろくに聞かない内に自分の話ばかりしてしまう人は、相手への気遣いがまったく出来ていません。
気遣いが出来ないということは、励ましも当然出来ていませんので、自分からベラベラと話をするのは止めましょう。
まずは相手の話をしっかりと聞き、その上で相槌を打つなり返答をするなりしましょう。
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わかってあげたいという気持ちを伝える
誰しも、相手の気持ちを本心から理解してあげることは出来ません。
あなた自身がそうであるように、自分の本心は、自分にしか分からないものです。
ですが同時に、他人に自分の気持ちを理解して欲しいという思いもあります。
そのため、相手の気持ちを理解出来なくても、「あなたの気持ちを分かってあげたい」という思いを相手に伝えることが大切です。
相手の言葉に耳を傾け、安易に分かったふりはせずに、相手の話を自分の立場に置き換えて相手の気持ちを想像しましょう。
その上で、相手の気持ちに寄り添うことで、相手とより親密な関係を築くことが出来ます。
見守るという意思を伝える
誰かを励まそうとする時、言葉にしてそれを伝えるのがもっとも分かりやすいですが、何も言葉でしか伝えられないというわけではありません。
例えば自分一人で頑張っている人に対して、横から「大丈夫?」「無理しないでね?」と声をかけるのではなく、頑張っている内は静かにただ相手を見守ります。
そしてその人がもしも躓きそうになった時には、そっと手を差し伸べて転ぶのを防いであげます。
それだけでも、相手からすれば「自分を見守ってくれている」ということが分かります。
あれこれと励ましの言葉をかけなくても、このように相手を見守っているのだという意志を伝えるだけでも十分なのです。
ポジティブすぎる励まし方はしない
「何とかなるよ!」「明日はいいことがあるよ!」といった励ましの言葉はとてもポジティブですよね。
そのポジティブさは大切なものですが、時にはポジティブ過ぎる励ましが、相手の心の負担になってしまうこともあります。
人によっては、落ち込んでいる時に無理に明るく持ち上げようとされるよりは、少しの間一人で静かに放っておいてもらえる方がありがたいと感じることがあります。
そうして一人静かに時間を過ごすことで、気持ちの切り替えが出来る人もいます。
それをやたらと前向きな励ましばかり受けてしまうと気持ちが余計に疲れてしまいますので、相手のタイプによってポジティブ過ぎる励ましは避けるようにしましょう。
励ましの言葉は慎重に
誰かを励まそうとする気持ちはとても良いことです。
しかし、自分の「励ましてあげたい」という気持ちばかりが先行してしまうと、励まされる相手は嫌な気持ちになったり、余計なプレッシャーを感じてしまったりするかもしれません。