筆者の表現方法や言い回しによって、筆者が本当に伝えたいことは何なのかを瞬時に理解するためには、とにかく読書の回数を重ねることでできるようになっていく人が多いでしょう
話す相手が本質的に言いたい事を読み取ったり、「この人は何を望んでいるのか」を他の人よりも先に気付けるようになれば、プライベートでも仕事でも、必ずそれまでより格段に物事が上手く進むことが期待できるでしょう。
読書効果を発揮させる読み方
あまり本を読む習慣がない人は、とりあえず「最初から最後まで読もう」と思いますよね。
几帳面な人は本の「はじめに」「おわりに」を含めてすべて読みますが、その部分は省略してしまう人も多いです。
しかし、実はこの「はじめに」「おわりに」の部分にも、重要な筆者の意図が隠されてることもあります。
「はじめに」では、どうして筆者がこの本を書くに至ったのかの経緯について書かれていることが多いです。
筆者が思う今の世の中や物の考え方など、さまざまな筆者の意図が読み取れます。
また、「おわりに」では、本一冊分を要約した内容が書かれていることが少なくありません。
「結局は何を言いたかったかというと、〇〇は〇〇だということだ」といったように、著者が本当に伝えたいことが短く書かれていることがあります。
人によっては、本当に時間がない時や、また「この本は面白そうかどうか」を判断する際に、わざと「おわりに」の部分だけを先に読む人もいます。
このように、本は読み方によってさまざまな理解が出来ます。
出来るだけ読書効果を発揮させるために、今挙げたこと以外にも読み方のご紹介をしていきます。
目次を読む
「はじめに」「おわりに」と同程度に読み飛ばされやすい、またはほんの一瞬のみ目を通して終わりになるのが「目次」です。
確かに内容が書かれていないのだから、そこまで重要視することはないかもしれません。
しかし、いざ本編を読み始める前に、ちょっと目次で止まって考えてみて下さい。
「目次に書かれていることが意味する内容は何だろう?」と。
そしてある程度予想をしておいていざ本編を読むと、その内容が自分の予想と同じだったか、それとも外れていたのかが分かります。
もし大きく予想が外れていた場合、筆者は目次だけでは人に内容を悟らせないような巧みな表現方法を持っているとも考えられます。
こうした些細な部分でも、筆者の考えを理解する糸口に繋がることも多いので一度試してみて下さい。
章毎に読む
時間があまりない時や、論文の参考文献などで調べる際によく行うのがこの「章毎に読む」方法です。
例えば本のタイトルに惹かれて購入しても、内容がすべて自分の知りたいことばかり書かれているわけではないかもしれません。
そんな時、目次から今すぐ自分が知りたいところだけを見つけて、その章だけをとりあえず読んでみると良いでしょう。
内容が興味深いものであれば、他の章も自然と読みたくなるはずです。
また、「なんだこの程度か」とあなたが感じれば、わざわざ時間を割いてまですべてを読む必要はない場合もあります。
本当に自分が求めていることについて書いてあるのかを知りたい時には、とりあえずメインとなる章から読み始める方法も一つの手段です。
素読する
内容を深めるのに良い方法として、素読(そどく)があります。
素読とは、本の内容の理解は二の次にして、とりあえず文章だけを一通り目で追って読むことをいいます。
最近では黙読で行う人も多いので、素読の効果は声に出して読む時ほどはありませんが、それでもある程度の効果は望めます。
一度素読を行うことで、その後で再度じっくりと読み返した時に、内容の理解がよりしやすくなるという効果が期待できます。
何度か読む
「読書百遍」という言葉の通りに、何度も繰り返し同じところを読むことによって、内容に対する理解が深まります。
「読書が趣味」という人の中でも、一度しか目を通さずに次から次へと新しく本を読むタイプと、一冊の本に時間をかけて、じっくりと何度も読み返すタイプがいます。
どちらがより本の内容を理解しているかと聞かれたら、後者のタイプではないでしょうか。
自分が本に書かれてあることをしっかりと理解したいと思ったら、一度サッと読んで終わり、ではなく、何度も何度も繰り返して読むことでより深く内容を理解できるのでおすすめです。
付箋紙を付ける
自分が「これは重要だな」と思うところには、付箋紙を付けると効果的です。