真実に基づいた報告が出来ないという事は、非常に憤懣やるかたない気持ちになるものですね。
真実味のある
リアリティの意味の3つ目は「「真実味のある」という事です。
「真実味」というのは最初に紹介いたしました「現実味」よりもいささか脚色されているというか、第三者によって現実を多少なりとも差し替えられたイメージを感じさせてしまいます。
目の前に起こったある出来事があまりにも悲惨だったため、全てをありのままに伝える事をセーブして必要最小限に留めてお伝えする。
といった意向が垣間見える措置ですね。
この場合は生の現場写真や映像を用いずに、人の口から必要な部分だけの情報を聞くことによって事件の全貌を想像するという作業が働く訳です。
それによって読者や視聴者が様々なイメージを起こし、どれだけの「真実味があったのか」を推察するという形になるのです。
いずれにしてもこのような場合においても「リアリティ」という言葉は用いられるわけなのです。
迫真性のある
リアリティの意味の4つ目は「迫真性のある」です。
この場合のリアリティはスポーツなどのシーンを想像したらいいかと思います。
例えば、まだ幼い子供が行う空手の型は、あどけなさが残っていながら形においては迫真の技で、大人が行う方と大きな違いがありません。
まさに「迫真性のある」といった表現がぴったりはまります。
このように「リアリティ」とい言い方は直接見た聞いた世界が全てではないということなのですね。
見た人の今までの経験値が現実のシーンと折り重なって、見た目以上の迫真性を連想させる場合の表現に用いられる事もあるのです。
まさしく迫真の「リアリティ」さ、というところでしょう。
リアリティは英語から由来
さて、半ば日本語化している感のある「リアリティ」、実は誰がみても正真正銘、元々は英語なのです。
それでは本来の語源である英語の方の「リアリティ」について少々、みていく事にしましょう。
英語「reality」から
英語であるところの「reality」の意味は
・現実[実在・事実]性。
実際にある、または起きるということ。
不可算的なこと。
・現実のこと[もの]、実際に起きる[存在する]もの[こと]
・迫真性、現実への近さ、リアリティー
・《哲学》実在
という意味になっています。
https://eow.alc.co.jp/search?q=reality (「英辞郎」より引用)
こうやってみると先程の「リアリティ」の意味合いとはそう大きな大差はないように思われますね。
本来の意味も日本で使われているのと同じ
「現実性」とか「実際に起こること」とか「迫真性」などといった意味合いは日本語化した「リアリティ」と全く同じですね。
元々「ty」は名詞のあとにつける接尾辞で「~な性質、状態、程度」といった意味を表すものです。
「real」の後ろに「ty」をつけることで「真実」「現実」という表現により一層、躍動感というか命を与えている表現、とでも言ったらいいのでしょう。
こうみてくると本来の「reality」もほぼ日本語の意味と同じである、という事でよろしいという事になりますね。
リアリティの使い方
それではここからは「リアリティ」を実際に生の会話で使っているシーンを想定してご紹介して参りましょう。
リアリティの使い方を例文とともにチェック
「リアリティ」の使い方を例文とともに見ていきます。