タイムスケジュールには、担当者名と割り当てされた棚番号が記載されていて、棚番号ごとの実施日時が明示されています。
実施担当者は、本来業務とタイムスケジュールを照らし合わせることで、効率良く棚卸し作業を進めることができ、本来業務への影響を最小限に抑えることが出来ます。
整理整頓
倉庫の商品保管棚が乱雑になっていると見落としやカウント重複を起こすことがあるため、保管棚上の商品を予め整理整頓しておくことが大切です。
整理整頓することで、棚卸し作業を迅速で正確に進めることができます。
整理整頓の主な方法は次の通りです。
(1)同一品名のものは、できるだけ同一棚にまとめて整理する。
(2)商品の種類が多種類に渡るときは、予め商品名と単価を記載した紙を貼付して、分かり易く整理する。
(3)保管中の不良品は、修理や交換、仕入れ先への返品などを行う必要があるため整理しておく。
(4)他の会社からの預かり商品は、先方へ返品する。
または、預かり証を貼付して棚卸し対象外であることを明示し、カウントされないように整理する。
(5)社外など他の会社に預けている商品は、先方から戻してもらい、棚卸しのカウント対象とする。
商品受け取り台帳の確認
商品受け取り台帳は毎月末に締め切って、棚卸し帳簿に商品ごとの保管数量や資産評価金額を記載しておきます。
商品を仕入れて保管する際には、入庫した商品の受け取り数量を記載します。
また、倉庫から出庫する商品の払い出し数量を記載して、実際の在庫数量と帳簿上の数量が一致するように在庫管理を行っていきます。
売上・仕入れの締め切り確認
商品を売り上げる際には、実際に倉庫から商品を出庫して買い主に出荷されたことを確認する必要があります。
在庫中の商品が棚卸実施日時点で、実際の売上のために出荷されて出荷基準に当てはまったとき、棚卸しのカウント対象外とします。
また、仕入れの商品が棚卸実施日時点では、検収基準に当てはまり既に入荷されたときは棚卸しのカウント対象とします。
売上や仕入れの締め切り確認に当たっては、実際の商品の入出荷が発生した日付をもとに、実地棚卸しのカウント対象とするか否かを決めます。
緊急入出庫の除外
棚卸し実施中に急遽入荷して倉庫に保管する商品は、在庫中の商品とは区分し納品書か送り状を添付して、棚卸し対象としてカウントはせず、仕入れ計上もしません。
また、棚卸し実施前に出荷した商品は、当日の売上とし棚卸しカウント対象とはしません。
一方、棚卸し後に出荷した商品は、翌月の売上としますのでカウント対象にはなりません。
商品等のカウント
倉庫の棚に保管中の商品の数量をカウントする際には、実施者2名一組で行います。
読上者は、棚上の商品名や品番、数量などを読み上げます。
一方、記入者は、読上者が読み上げた商品名や品番、数量などを棚卸し票に記入していきます。
棚上の商品のカウントが終了した後、記入者と読上者が交替して、棚卸し票のダブルチェックを行います。
棚卸し票の記入
棚卸し票には、商品ごとに仕入れ時の単価を記入します。
単価に数量を掛け合わす評価計算結果の資産評価額を記入します。
評価計算には幾つかの方法がありますので、予め決めておいた評価方法に合わせて計算した結果の資産評価額を記入します。
在庫中の預かり商品は、他社の商品のため記入は不要です。
また、自社の預け品は、預け先ごとにまとめて資産評価額の計算を行います。
また、コンピュータで在庫数量を管理しているときは、記入の必要が無くなります。
棚卸し票やシールを貼る
在庫中の商品の中には、自社の商品ではない他社からの預り品などがあり、実地棚卸しのカウント対象外とします。
カウント対象外の商品には、棚卸不要を明記したシールを貼ります。