棚卸しは法人税法で決められていて、お店や企業の資産の状況を把握するために定期的に行うものです。

棚卸しの対象となるものには、お店の陳列棚に並んでいる商品や倉庫に在庫として保管されている商品や製品、原材料などがあります。

棚卸しとは文字通り、お店の棚や倉庫の棚から商品を卸して数量を数えることです。

倉庫に保管されている商品や製品と製品を製造するための原材料の数量を数えます。

数えた結果の数量と在庫を管理している帳簿の数量が一致することを確認します。

お店や会社を経営していくためには、法人税法で棚卸しをすることが義務付けられています。

お店や会社は、棚卸し結果のモノの数量から資産としての評価額を知るために金額に換算します。

計算された結果の資産評価額は、利害関係者に公開する義務があります。

公開された資産評価額に注目する利害関係者には株主などがいます。

また、その会社やお店と取引関係にある企業なども資産評価額に注目していて、将来に向けて今後も取引関係を継続していくかの判断材料の1つにしています。

お店や会社の資産評価額を見ることで、経営状態の良否を知ることができるのです。

もし、棚卸しされた商品が倉庫に大量に保管されているなら、商品が売れていないことを意味します。

また、製品を製造するための原材料が倉庫に大量に保管されているなら、製品の製造が順調に進んでいないことを表しています。

つまり、製品が店頭で売れていないことを物語っているのです。

棚卸し結果の資産評価額が膨大になっている状況は、納付する税金の額も増えるため、喜ばしい状況ではないのです。

棚卸しを正確に進めるためには、日々の在庫管理を適正に行なっていくことが大切です。

適正な在庫管理を行なうことで、お店にとって売れない商品を沢山仕入れることを防止できます。

また、品不足による欠品のために販売チャンスを逃す状況をつくらないことができます。

製品のメーカーにとっては、売れない製品の原材料を大量に仕入れることを防ぐことができます。

日々発生する商品や製品、原材料の在庫増減数量について、適正な在庫管理により把握することで、棚卸し結果の数量と帳簿上の数量が不一致となる事態が起きなくなります。

️棚卸しってなに?

棚卸しは、会社やお店が在庫として陳列棚や倉庫に保管している商品や原材料の数量を把握して、金額に換算した結果を資産評価額として税務署に報告するために行います。

また、棚卸し結果の資産評価額から、会社やお店の経営状況を知ることが出来ます。

お店にとっては棚卸の結果を確認することで、売れ残り商品の長期保管を防ぎ、在庫処分するために大幅値引きで売りさばく対策を採ることができます。

倉庫に保管する在庫数を抑えることで、倉庫保管料の経費を大幅に削減することができます。

製品を製造している会社にとっては、倉庫の在庫状況を把握することで原材料が大量に残ってしまうことが起こらないように未然に対策を打つことが出来ます。

棚卸しは、無駄をなくした健全な経営を進めるために大切な作業です。

会社やお店にとって、税法上の規則から、棚卸しを定期的に行う義務がありますし、棚卸し結果の資産評価額に応じた税金を国に納めなければなりません。

棚卸しを行う時期は、毎月末や年度末である3月31日の決算日に行われるのが一般的です。

ビジネスシーンで見かける棚卸し

業種を問わず様々なビジネスシーンにおいても棚卸しは健全な経営を進めていくために法律で決められた大切な作業です。

コンビニやスーパーなどの小売店にとっては、日々の売り上げの動向を把握することで、売れ筋商品が品不足のため欠品して販売チャンスを逃すことが起きないようにすることができます。

また、人気のない売れ残り商品が陳列棚を占有することを未然に防止することができます。

製品のメーカーにとっては、棚卸しをすることで、売れ残り製品が大量に倉庫に保管されたままになることを未然に防いだり、原材料が使われないまま大量に残ってしまうことが起きないようにすることができます。

棚卸しをすることで、余剰在庫の発生を防ぐことができるため、倉庫保管料金などの管理費用の発生による経営負担を抑えることができます。

バイトでも聞くことがある基本のビジネス用語

棚卸しは、コンビニやスーパーなどのお店でアルバイトをしている学生などが頻繁に耳にするコトバです。

特にお店などの小売業にとっては、日々の売り上げ状況に直結するコトバですので、聞く機会が多いと言えます。

小売業では、日々の商品毎の売り上げ状況を把握して、売れ残りを発生させないようにする一方で、売れ筋商品が品不足のために販売チャンスを逃すことがないようにレジから入力された売り上げ情報を常にチェックすることが必要です。

棚卸し作業が短時間に効率よく行える仕組みが確立しているお店では、商品ごとの適正数量を確保することができるため、商品の過不足が生じることはありません。

アルバイトの立場で仕事をしている人も棚卸し作業の必要性を理解することで効率の良い品出し作業が出来ます。

️棚卸しの読み方

棚卸しは、『たなおろし』と読みます。

文字通り、商品や製品を、お店の陳列『棚』や倉庫の保管『棚』から『卸し』て、数量を数える作業を指します。

棚卸し結果の現物の数量と帳簿上の数量が一致していることを確認します。

数量を数えて、1個当たりの値段である単価と数量を掛け算した結果の金額が資産評価額になります。

お店の陳列棚や倉庫に在庫として保管されている全てのモノの資産評価額合計を計算します。

資産評価額を合計した結果の資産総額に応じて法人税が掛かることになります。

資産総額の内訳を見ることで、会社やお店の経営が順調に発展しているかを判断することができます。

棚卸し:たなおろし

『棚卸し』の読みである、『たなおろし』は、会社やお店の商品や製品の在庫中の現物数量を把握するための作業を指します。

実際の在庫数量と帳簿上の数量が一致しているかどうかを確認する作業になります。

本来は一致しているべきですが、商品や製品は毎日、倉庫への入庫や倉庫からの払い出しが発生するため記録漏れやミスなどのために、現物と帳簿が一致しないことが起こり得ます。

適正な税金を国に納めるためには、現物と帳簿を一致させるための棚卸し作業が大切です。

️棚卸しの意味

棚卸しは企業の経営状態を定期的に把握し、財務会計として利害関係者に公開し、国に報告するために義務付けられた作業です。

企業の経営状態は利害関係者である取引会社やお客様、株主から常に注目されていて、企業の経営成績を表すものとして、財務会計があります。

財務会計を取りまとめるためには、在庫状況を把握する棚卸しなどの作業が必要となります。

棚卸しなどでまとめた財務会計により、企業の1年間の経営成績を公開することで、利害関係者は今後も取引を続けていくかを判断するための参考材料とします。

また、株主にとっては経営成績を知ることで、株である有価証券の売買をするための判断材料にします。

棚卸しは、企業の経営者が自社の経営状況を把握し、翌年度以降の経営計画や課題対策を立てていくための大切な経営活動の1つです。

決算日に向けての作業


決算日とは、会社やお店の一定期間の収益と費用、利益を取りまとめる締め日を指します。

一般的には1年間の区切りとして、決算日を12月31日または3月31日と定めて、この時点の収益・費用・利益を取りまとめることが、決算日に向けての作業となります。

決算日に向けて、1年間の経営状況を決算報告書として取りまとめて報告することが事業主に義務付けられています。

決算とは、会社やお店の事業主が1年間の収益・費用・利益や資産の状態などの経営結果をまとめる作業です。

決算結果は、株主などの利害関係者に公開する義務があります。

資産の状態をまとめるためには、棚卸し結果の棚卸し表を作成することが必要となります。

決算を行う目的には主に次の2つがあります。

1つ目は、経営成績を把握するために行います。

日々の経営活動により発生する売り上げや原材料や商品の仕入れのための費用、利益と言われる儲けを1年間の総括として計算します。

利益が大きいほど経営成績が良いことになります。

2つ目は、資産の状態を把握するために行います。

資産の状態とは、会社やお店の資金や土地、建物、有価証券(株券)などの増減状態を指します。

資産の状態を把握するためには、棚卸しが必須となります。

決算を行うことで1年間の経営活動の結果である儲け具合や資産の増減などを把握することができるため、利害関係者に公開する義務を果たすことができます。

棚卸しでチェックするもの

棚卸しのチェック対象となる主なモノには、次の通り9種類ほどあります。

(1)農産物など加工されずに販売される商品。また、製造された製品がお店で販売される段階になった商品。

(2)自社工場で原材料を加工して作られた製品。

(3)製品を製造するための原材料。

(4)使用せずに保管されている事務用品。

(5)使用せずに保管されている貯蔵品。

(6)製造途中の仕掛品。

(7)未着品と言われる、年度末の3月31日以前に注文して、新しい年度になった4月1日以降に納品される予定のモノ。棚卸し作業時点では到着していないモノ。

(8)商品の破損や汚れ、不具合などのため、お客様から返品された商品。

(9)トラック在庫と言われる、3月31日以前にトラックに積み込んで発送途中に新年度の4月1日を迎えてしまったモノ。

上記の対象物を棚卸しチェックした結果の数量を棚卸し表に取りまとめて、帳簿上の数量と一致することを確認します。

もし、数量が一致しなければ、、帳簿上の数量を棚卸し表の数量で置き換えることをすることがあります。

在庫数


商品や製品の在庫数を把握する考え方には、期首棚卸高と期末棚卸高の2種類があります。

会社やお店のお金の出入りや商品、製品の出入りを把握し管理する際には会計年度単位に金額や数量をまとめなければなりません。

会計年度は一般的に、4月1日が開始日となり3月31日を決算日とする1年単位になっています。

期首棚卸高とは、会計年度の開始日である4月1日時点の商品や製品、原材料の在庫数量から計算した資産総額のことです。

期末棚卸高とは、会計年度の期末である3月31日時点の商品や製品、原材料の在庫数量から計算した資産総額のことです。

1年間の在庫数量の増減は、期首棚卸高と期末棚卸高との増減を知ることで、経営状態を把握することが出来て、翌年度に向けた計画を立てる際に参考となります。

在庫の金額

在庫の金額とは、お店の陳列棚や倉庫に保管されている商品や製品、原材料の数量に1
個当たりの単価を掛け合わせることで得られる金額のことで棚卸高と言います。

1個当たりの単価は購入時期によって高くなったり安くなったり変動するという考えがあります。

例えば、原油の価格が日々変動するため、ガソリンスタンドで売られるガソリンの値段が日々変動しています。

また、原油価格の変動により、製品の価格にまで影響を及ぼすことがあります。

棚卸高を求める計算方法のことを評価方法といい、幾つかの方法があります。

例えば原材料を仕入れるケースでは、社会の経済状況や仕入れる時期などによって値段が安くなったり高くなったり変動するものです。

このため倉庫に保管されている原材料や商品、製品の在庫評価額を計算する際に、評価方法の使い分けが必要になります。

代表的な評価方法として2つ挙げます。

1つ目は、先入れ先出し法です。

先に仕入れて入庫したモノから順に払い出して倉庫から出庫したという考えで評価計算する方法です。

例えば、世の中の経済状況がデフレのため、モノの値段が下がっていく状況にあるとき、先入れ先出し法では、先に購入したものから払い出す考えで計算すると、後から購入したモノが残るため、資産評価額と言われる在庫金額を低く抑えることができ税金対策としては効果があります。

2つ目は、総平均法です。

景気の状況により仕入れ値段が変動するとき、1年間を通した平均の値段を使って計算する方法です。

会社やお店は数種類ある評価方法の中から自社で扱う商品の特徴などを勘案して最適な評価方法を選択して、在庫の金額である資産評価額を算出します。

品質

在庫状況について棚卸し作業により、原材料や商品、製品の数量を把握、チェックすることは資産管理のために義務付けられた大切な作業です。

会社やお店の中には、在庫の数量だけではなく品質チェックを行うケースがあります。

倉庫に保管されている原材料や商品、製品の中には、長期間保管されているモノもあります。

売れ残りなどで、長期間保管されているモノの中にはキズや汚れなどの品質劣化を起こしているケースがありますので、棚卸し作業の中で行う品質チェックは社会的信用確保のために大切な作業になります。

お客様へ価値ある商品や製品を提供することを心掛けている会社やお店は品質管理にもチカラを入れています。

利益

販売を目的として、会社やお店に一時的に在庫中の商品や製品は棚卸資産と言われていて、企業会計の中で重要な位置づけになっています。

棚卸資産には、お店で仕入れて未だ販売されていない商品や製造業の会社で倉庫に保管中の原材料などがあります。

棚卸資産は、売上の総利益を左右する重要な項目として扱われています。

例えば、1個100円のリンゴを5個仕入れると仕入れ原価500円になります。

売値1個150円で2個売れたとき、売れ残りは3個になります。

よって、保管中の3個x100円=300円が棚卸資産になります。

売値1個150円で4個売れたときは売上は4個x150円=600円になります。

売上額600円から仕入れ原価500円を引いた100円が利益になります。

つまり、4個売れた時点で儲けが100円出たわけです。

このときの売れ残りは1個ですので、1個x仕入れ値100円=100円が棚卸資産となります。

資産

在庫中の原材料や商品などは、定期的に発生する決算日ごとに棚から卸して、数量の実地調査が行われることから棚卸資産と言われています。

棚卸資産には、次のように幾つかの種類があります。

販売を目的として他社から仕入れた商品や自社の工場で生産した製品。

販売を目的とした製品の生産途中にある半製品や仕掛かり品。

製造・生産のために消費される予定の原材料。

従業員が仕事上で使用する事務用消耗品で保管中のモノなどが対象となります。

️棚卸しの種類

棚卸しは、お店の陳列棚や会社の倉庫に保管中の商品などの数量を把握し、帳簿上に記載されている数量と一致するかを確認するための作業を指します。

会社やお店にとっては、税法などの法律で義務付けられているため定期的に行われます。

棚卸し作業には、多くの時間と人手がかかるため、扱う商品の販売時期や特徴などを勘案して、効率的な作業方法が使い分けされています。

在庫として保管されているモノは会社やお店にとって、将来の売り上げや経営活動を支えていくために大切であることから棚卸資産と呼ばれています。

在庫中の資産価値を適正に評価するため、資産の増減の特徴や棚卸し作業のし易さなどを勘案して最適な棚卸し方法が採られます。

実施棚卸し

実地棚卸しは、倉庫に在庫中の実際の現物の数量を把握する方法です。

棚卸し結果の内訳は棚卸表としてまとめられて、法人税法で決められた申告書に基づき税務署に提出します。

実地棚卸しには、数量をカウントするタイミングにより、一斉棚卸しと循環棚卸しが使い分けされます。

実施棚卸しは、保管中の実際の在庫数量を把握して、日々の在庫数量を記録している帳簿上の数量と比較チェックします。

比較した結果、数量に差異が生じているときは、差異が生じた原因を分析し、帳簿上の数量を実際の在庫数量に置き換えることもあります。

実地棚卸し結果は、会社やお店の売上額を左右し、決算額に直接影響を及ぼしますので、在庫数量の精度の高さが求められる重要な作業となります。

もし仮に、在庫数量把握の精度が低いと、原材料不足に気づかず、製品の製造が出来ないことになり、販売チャンスを逃す状況を招きます。

この結果、取引相手の企業やお店、顧客からの信用を失墜する経営面の打撃を被ることになります。

また一方、仕入れ商品の在庫数量把握の精度が低いと、売れない商品の仕入れを続けることになり、売れ残り商品の大量在庫を抱えて倉庫保管料の多額な出費を引き起こし、経営を大きく圧迫する事態を招くことになります。

ですから、精度の高い実地棚卸しは、安定した経営を展開していくためには欠かせない重要な作業です。

一斉棚卸し

一斉棚卸しは、在庫保管中の全ての原材料や商品、製品などの全品目を一斉に棚卸しする作業を指します。

複数の倉庫をもっている企業は、一斉に複数倉庫に保管中の全品目の数量を把握する作業を行うことになりますので、場合によっては仕事を一時中断して多くの従業員と時間を費やす作業になります。

一斉棚卸しを行うためには、予めスケジュールを立てて倉庫ごとに従業員を割り当てて役割分担も決めておき、効率よく進めることが必要です。

短期間に棚卸しを行う方法になるため、業務を一時中断して従業員を集中的に割り当てる方法をとる企業もあります。

倉庫の数が多く棚卸し対象の品目が数万点以上になる場合は、一斉棚卸しが難しいこともあります。

また、日々の在庫管理にコンピュータシステムを使って在庫管理を行っている企業では、一斉棚卸しの際に商品のバーコードを読み取り、数量を入力できるハンディーターミナルを使うなどの工夫を取り入れているケースもあります。

循環棚卸し

循環棚卸しは、一斉棚卸しよりも長い期間を設けて計画を立て、倉庫ごとの品目ごとに実施日を割り当てて順次棚卸しを進めていく方法です。

業務に影響を与えないように中断することなく、数日間に1回程度の棚卸しを繰り返しながら長期間に渡って進めていきます。

大企業にみられるように、倉庫の数が多く棚卸し対象の品目が数万点以上になるなどのケースでは循環棚卸し方法を採ります。

大企業の多くは、日々の在庫管理にコンピュータシステムを使って在庫数量の増減を把握していますので、循環棚卸しの際にもコンピュータシステムに接続したハンディーターミナルを使って対象物のバーコードを読み取って、数量を入力するなどの工夫を採り入れているケースが多いです。

帳簿棚卸し

帳簿棚卸しは、倉庫に在庫中の実際の現物の数量を把握する実地棚卸しとは異なり、在庫管理の帳簿上で商品や製品、原材料の数量を確認する方法です。

帳簿棚卸しは、日々発生する倉庫への入庫や倉庫からの払い出しに伴う在庫の増加や減少が発生した都度、在庫管理の帳簿に記録を残していく方法です。

帳簿棚卸しは、文字通り帳簿上で行う棚卸しです。

膨大な在庫数を抱える企業では、実地棚卸しを行う際には、多くの日数と多くの人手を要します。

更には、棚卸し作業のために業務を一時的に中断することも必要になります。

しかし、棚卸しのために業務を一時的ではあっても中断することで、社会や取引相手の企業、顧客へ大きな影響を及ぼすケースでは、実地棚卸しは行わずに帳簿棚卸しを行います。

帳簿棚卸しを行うためには、日々発生する在庫の増減を記録するための入出庫管理表を作成し、在庫の増減が発生した都度数量の変化を正確に記録しておくことが大切です。

帳簿棚卸しは、実際の現物数量調査を行う実地棚卸しに比べると時間と人件費を節約できます。

️棚卸しの手順

棚卸しの手順は、お店などの小売業と製品を製造する企業とでは異なる面があります。

一般的な棚卸しの手順は、次のような進め方になります。

(1)棚卸実施結果の内容を記録するための棚卸票を作成する。

(2)棚卸し対象商品を保管している倉庫など保管場所の見取り図を作成する。

(3)棚卸実施日の作業スケジュール表を作成する。

(4)棚卸実施責任者は、棚卸担当者に各作業を役割分担し、割り当てる。

(5)棚卸作業は、担当者2名一組で行い、お互いに確認し合う。

(6)棚番号ごとに在庫中の対象商品の数量を現物確認していく。

(7)商品ごとに把握した数量に単価を掛け合わせた資産評価額を計算する。

(8)各商品の資産評価額を集計した資産総額を計算する。

上記の手順で棚卸し作業が進められます。

見取り図の作成

棚卸し作業の実施対象となる各倉庫内の保管棚の位置を明示した見取り図を作成します。

見取り図には、商品ごとの保管棚番号を連番で記入します。

見取り図に記入された保管棚番号をもとに、実際の商品棚に棚番号票を予め貼付して漏れがないことを確認します。

商品棚に棚番号票が貼付されていることで、作業を迅速に効率よく進めることができます。

また、棚番号票ごとに担当者を割り当てることができるため、棚卸し作業の見落としや重複カウントを防ぐことができます。

棚卸し票の作成

棚卸し作業の内容を記録するための棚卸し票を作成します。

棚卸し票は、棚卸実施日や在庫の保管場所、棚番号、対象商品名、数量、単価、責任者などの棚卸実施内容を記録するために使用します。

実施結果の数量等を記入した棚卸し票は対象商品の現物数に代わるものなので、枚数を数えて大切に保管します。

タイムスケジュールの作成

棚卸し作業は、企業の従業員が本来業務を離れて実施するため、業務を一時的に中断するなどの本来業務への影響が生じます。

このため、業務への影響を最小限に抑えるために、予めタイムスケジュールを作成します。

タイムスケジュールには、担当者名と割り当てされた棚番号が記載されていて、棚番号ごとの実施日時が明示されています。

実施担当者は、本来業務とタイムスケジュールを照らし合わせることで、効率良く棚卸し作業を進めることができ、本来業務への影響を最小限に抑えることが出来ます。

整理整頓

倉庫の商品保管棚が乱雑になっていると見落としやカウント重複を起こすことがあるため、保管棚上の商品を予め整理整頓しておくことが大切です。

整理整頓することで、棚卸し作業を迅速で正確に進めることができます。

整理整頓の主な方法は次の通りです。

(1)同一品名のものは、できるだけ同一棚にまとめて整理する。

(2)商品の種類が多種類に渡るときは、予め商品名と単価を記載した紙を貼付して、分かり易く整理する。

(3)保管中の不良品は、修理や交換、仕入れ先への返品などを行う必要があるため整理しておく。

(4)他の会社からの預かり商品は、先方へ返品する。

または、預かり証を貼付して棚卸し対象外であることを明示し、カウントされないように整理する。

(5)社外など他の会社に預けている商品は、先方から戻してもらい、棚卸しのカウント対象とする。

商品受け取り台帳の確認

商品受け取り台帳は毎月末に締め切って、棚卸し帳簿に商品ごとの保管数量や資産評価金額を記載しておきます。

商品を仕入れて保管する際には、入庫した商品の受け取り数量を記載します。

また、倉庫から出庫する商品の払い出し数量を記載して、実際の在庫数量と帳簿上の数量が一致するように在庫管理を行っていきます。

売上・仕入れの締め切り確認

商品を売り上げる際には、実際に倉庫から商品を出庫して買い主に出荷されたことを確認する必要があります。

在庫中の商品が棚卸実施日時点で、実際の売上のために出荷されて出荷基準に当てはまったとき、棚卸しのカウント対象外とします。

また、仕入れの商品が棚卸実施日時点では、検収基準に当てはまり既に入荷されたときは棚卸しのカウント対象とします。

売上や仕入れの締め切り確認に当たっては、実際の商品の入出荷が発生した日付をもとに、実地棚卸しのカウント対象とするか否かを決めます。

緊急入出庫の除外

棚卸し実施中に急遽入荷して倉庫に保管する商品は、在庫中の商品とは区分し納品書か送り状を添付して、棚卸し対象としてカウントはせず、仕入れ計上もしません。

また、棚卸し実施前に出荷した商品は、当日の売上とし棚卸しカウント対象とはしません。

一方、棚卸し後に出荷した商品は、翌月の売上としますのでカウント対象にはなりません。

商品等のカウント

倉庫の棚に保管中の商品の数量をカウントする際には、実施者2名一組で行います。

読上者は、棚上の商品名や品番、数量などを読み上げます。

一方、記入者は、読上者が読み上げた商品名や品番、数量などを棚卸し票に記入していきます。

棚上の商品のカウントが終了した後、記入者と読上者が交替して、棚卸し票のダブルチェックを行います。

棚卸し票の記入

棚卸し票には、商品ごとに仕入れ時の単価を記入します。

単価に数量を掛け合わす評価計算結果の資産評価額を記入します。

評価計算には幾つかの方法がありますので、予め決めておいた評価方法に合わせて計算した結果の資産評価額を記入します。

在庫中の預かり商品は、他社の商品のため記入は不要です。

また、自社の預け品は、預け先ごとにまとめて資産評価額の計算を行います。

また、コンピュータで在庫数量を管理しているときは、記入の必要が無くなります。

棚卸し票やシールを貼る

在庫中の商品の中には、自社の商品ではない他社からの預り品などがあり、実地棚卸しのカウント対象外とします。

カウント対象外の商品には、棚卸不要を明記したシールを貼ります。

棚卸不要シールを貼ることで、棚卸し作業のカウント誤りを防ぐことができます。

棚卸し票の回収

全ての棚の実地棚卸し作業が終了すると、棚番号順に棚卸し票の回収を行います。

回収した棚卸し票は、作業開始前に配付した枚数と使用枚数、未使用枚数、書き損じの枚数を照合チェックし、紛失がないことを確認します。

棚卸し票は、現物の数量に相当する大切なものなので、枚数チェックが必要になります。

回収した棚卸し票の記載内容を棚卸責任者がチェックを行います。

誤りがあるときは、棚卸責任者が内容の訂正を行い、訂正印を押印します。

商品受け取り台帳に記載

棚卸し実施結果の数量と棚卸し帳簿の数量に差異が生じたときは再度、現物の数量と帳簿上の数量を確認して、差異の原因を調査します。

差異の原因が不明な時は、棚卸し責任者の承認を得て、差異の過不足を商品受け取り台帳に記載し、帳簿上の数量を現物の棚卸し数量に一致させます。

不良品が発見された時は、棚卸し責任者の指示を受けて、廃棄または仕入れ先への返品処理を行います。

️決算日に向けて棚卸しを頑張ろう!

棚卸しは、会社やお店の経営状態を把握して利害関係者に公開し、税務署へ報告するための重要な作業です。

保管中の原材料や商品、製品は会社やお店にとって、経営上必要な資産として位置づけられていますので、在庫管理は税法などの法律で義務付けられています。

在庫管理の状況を把握することで、売上、収益、利益が増減したときの数値の根拠を知ることができます。

定期的に棚卸しを行うことで、製品を製造するための原材料不足を防ぐことができます。

棚卸しを行うことで、原材料不足のために製品の販売チャンスを逃す事態を未然防止できます。

また、売れない商品の大量在庫による倉庫保管費用の負担増大を抑えることができます。

在庫管理は、経営者が的確な経営判断を行うための判断材料を提供してくれます。

棚卸しは、時間と人手とコストの掛かる作業ですが、会社やお店の浪費を防ぎ健全な経営を支える『土台』として大切な作業と言えます。

棚卸しを確実に実施することで、将来に向けた安定した経営の『礎を創る』ことができます。

適切な時期に棚卸しを実施することで、長期保管によって商品価値が下がり陳腐化して売れ残ることを未然に防ぐことができます。

商品の陳腐化を防ぐために、在庫処分セールを実施するケースがあります。

倉庫に保管中の対象物を資産額に換算する際の資産評価方法には、先入れ先出し法や後入れ先出し法、平均法などがあります。

自社にとって最適な資産評価方法を選択した後、所定の手続きにより税務署に届ける必要があります。

最適な評価方法を採用することで適切な資産評価額を計上することができます。

適切な棚卸しは、健全な経営活動を支える『礎』となって会社やお店の将来に向けた発展に貢献していきます。