前者の場合は一般的に頭が良いと言われる人で、後者の場合が地頭の良い人です。
地頭の良い人は、何かトラブルに直面した時に、直ぐにその内容を理解した上で、対処できるいくつかの可能性を頭で考えます。
そしてその中から最も相応しいと思われる行動を取り、それでトラブルが収束すればそれ以上問題はありませんし、万一上手くいかなければ直ぐにまた次の考えを思いつくことができます。
自分の考えに執着している人は、自分が「こういうもののはずだ」という思い込みの感情をなかなか捨てることができません。
だから新しいアイディアが思いつきにくいですし、次の考えへと頭を切り替えるのも難しいのです。
しかし、地頭の良い人は、自分の思考にさえも執着することはありませんので、次々に頭を回転させていくことができます。
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5.臨機応変さがある
頭の回転が速い人は、それゆえに臨機応変さにも優れています。
Aのやり方がダメならBのやり方、というように、試してもダメなことがあれば、直ぐにその考えは捨てて別のやり方を試すことができます。
とはいえそれは決して「数打ちゃ当たる」戦法ではありません。
どの方法もすべてが論理的に考えられたものばかりです。
そして1つのことをしている時に、急に別のことでトラブルが起きた時にも、直ぐにそれに対応することができます。
目の前のことに執着する人は、トラブルが起きてもまずは目の前のことを先に片付けようとしたり、切りがつくまでやろうとしたりします。
しかし、トラブルとは急な対応が求められるものですので、もたもたしていたら事態はどんどん悪化してしまうでしょう。
一方で臨機応変さがある人は、トラブルが起きたら直ぐにそちらに思考を切り替えて、集中して短時間で問題を解決し、また元の作業に戻ることができます。
それは当たり前のように思えて、案外スッとできる人は少ないものです。
6.物事の本質を見極める力がある
人は周りの意見や評価、噂などにとても左右されやすい生き物です。
誰かが「Aさんは悪いことをしている。」と噂すれば、それが本当なのかどうかを確かめることもなく、「Aさんは悪いことをしているのだな。」と信じ込んで、Aさんのことをそのように見てしまいます。
また、人は見た目で相手の性格を判断してしまいがちです。
ちょっと強面の人が悪いことをすれば、「やっぱり、そういうことをやりそうだと思った。」と根拠もなくそんなことを噂するでしょう。
しかし、どんな物事も自分の目で確認しなければ、それが真実なのかどうかは分かりません。
お金を盗んだ理由が、単にお金が欲しかったからなのか、それとも身内が死にそうになっていて今直ぐにお金が必要だったのかが分からないように、人の噂や意見だけでは何も本質は判断出来ないのです。
適当な情報に踊らされる人が多い中で、地頭の良い人は、物事の本質を見極める力をしっかりと持っています。
そのため噂や他人の意見に自分の心が惑わされることはなく、強い意志を持っています。
7.原因と結果がすぐわかる
例えば何かトラブルが起きた時に、地頭の良い人はその原因と結果を直ぐに理解することができます。
もしテーブルの上に猫がいて、テーブルの下にコップが落ちて水が零れていたのなら、誰が見ても「猫がテーブルの上にあったコップを下に落としたのだな。」と原因と結果を推察することができるでしょう。
しかし、物事はそのように単純なことばかりではありません。
仕事でミスがあれば、そのミスを誰がどのようにしてしまったのかが曖昧なこともありますし、一見原因不明なトラブルが起きることもあります。
地頭の良い人は、持ち前の観察力によって、他の人よりも速く原因と結果を判断することができます。
その思考力のセンスは、単に知識や経験を得ているだけでは得られないものでもあるでしょう。
8.検証力がある
検証とは、「実際に物事にあたって調べ、仮説などを証明すること」です。
よく探偵が事件を推理して解決に導くことがありますが、検証はそれに近いものがあるでしょう。
推理の場合には、ある事実をもとにして、まだ知られていない事柄を推し量ることですので、検証よりもさらに自身の予想や想像に頼る部分が多いでしょう。
一方で検証は、あくまでも事実から読み取れることで、物事の仮説を考えます。