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「拝啓」と「敬具」のビジネスでの正...(続き5)

親しい相手に拝啓と敬具を使用すると、距離があると思われてしまいます。

相手に教養がなければそこまで何も思わないかも知れませんが、もし自分が使われたらこの人は自分は距離を空けたい存在なのかと誤認してしまうでしょう。

親しい相手というのは直属の上司や会社の先輩などある程度交流のある人物に当たります。

結婚している場合なら、パートナーの家族に手紙を出すのであればそこまで問題はないでしょう。

「拝啓」と「敬具」はフォーマルな手紙で使う表現のため、親しい人間に対して使用するものではありません。

フォーマルとは儀礼的や格式ばっている事を意味します。

親しい間柄の人間に対して儀礼的な事などしませんよね?

意味が分からずとも、相手からすれば凄く堅苦しいと思われてしまうので、距離感はなくし方が無難ですよ。

相手との距離感を強調しない

あくまでも相手との距離感を示したいものではなく、相手を尊重して申し上げる言葉となります。

普通目上の人に気安く話しかける訳ではありませんよね。

特に取引先の企業の場合は距離感が近すぎるのもどうかと思いますので、ある程度空けている方が無難とも言えます。

反対に距離感が近すぎるとちょっと…と思いませんか?

直属の上司や先輩は親しい間柄ですが、取引先の人間はビジネスパートナーとしての付き合いと考えた方が良いでしょう。

自分の立ち位置を理解できていない人も中にはいます。

別に距離感を強調した方が良いと言っている訳ではなく、距離感はある程度空けておいた方が良い人物もいる方が確かですね。

取引先と仲良くなりすぎてしまうと、仕事に支障が出てしまうのでなあなあな関係になってしまう事もあります。

ただ親しい関係であれば距離感を空けてしまうと、コミュニケーションが取れなくなってしまうので、距離感は作らない方が良いでしょう。

企業先で親しみを込められたら違和感しかありませんからね。

2.前文なしの手紙への返信

前文なしの手紙というのは、ちょっとわかりにくいですよね。

そもそも前文とは何かという事ですが、拝啓を含め季語を使った前置きとしての文章となります。

フォーマルな文章ではよく前文を使用されますし、差出人の心情を挨拶文として使用しているものです。

目上の人には基本的に前文を書く必要があり、また反対に前文が相手から送られてきた場合は返信する際には前文を使用しなければいけません。

一応ちゃんとしたルールは存在します。

基本的に相手から前文なしの手紙が来た際は、自身も前文なしで問題はありません。

反対に自分が前文なしの手紙を書く時は、いくつか注意点が存在します。

目上の方であっても前文がいらないものもあるのです。

前文を省略する必要があるものは、親しい人間に手紙を書く場合や緊急を要する手紙だと思って下さい。

例えば生死の安否やお礼状や詫び状などがこれに当たります。

お見舞い状やお悔やみ状なども前文を省くと考えて下さいませ。

後は年賀はがきなどにも使用する事はありません。

ここ最近一番多いのが、地震や大雨などによる災害などのお見舞い状かもしれませんね。

ニュースなどで見れば被害状況はある程度理解出来るとは思いますが、身体は元気であっても精神的に元気ではないと思って下さい。

家が倒壊した人もいれば、家族が行方不明になった人もいるのです。

誰だってしんどい時に自分は元気にやっていますなんていう前文が書かれていたら、カチンときますし空気を読んでいないと思われても仕方ないでしょう。

そんなつもりではないかもしれませんが、相手からすれば自分はしんどい目にあっているのにこんな時に最低だと思ってしまうんですよ。

物凄く失礼な事に当たりますので、そういう状況の時に前文は必要ありません。

強いて前文を使用するならば、私はあなたを心配しているという文章の方が良いですね。

安否を尋ねるような挨拶はなるべく避けるようにしましょう。